フロー状態とは、「時間を忘れるほどの超集中モード」。
周りの声が聞こえないほど、なにかに没頭している状態です。
フロー状態に入れるようになると、短時間で膨大な作業量をこなすことができます。
しかも、ほとんど疲れを感じない。
しかし!問題はここ
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「フロー状態に入る方法」というような、書籍やネット情報はたくさんあります。
どこを読んでも、だいたい似たようなことが書いてあります。
こんなことを言ったら大変失礼なのですが…
本やネットのやり方で、「私はフロー状態に入れるようになりました」という人が、何人いるのかな?って。
それが、正直な感想です。
ぼく自身、いくつか試してみましたが、「フロー状態に入る」までには至りませんでした。
「こうなったら、自分で研究するしかない!」
というわけで、自分で研究をかさねて編みだした方法が3つ。
①短時間(1時間以内)のフロー状態に入る方法
②長時間(1日単位)のフロー状態に入る方法
③長期間(1か月単位)のフロー状態に入る方法
これらの方法は、あくまでも「我流」です。
複雑な方法は使いませんが、ぼく自身は、この3つの方法で「かなりの作業量」をこなしています。
ただ、みなさんの気質に合うかどうかは、わかりません。
読みたい人だけ、読んでみてくださいね。
フロー状態に入る3つの方法
なぜ、本やネットにある方法では、フロー状態にうまく入れないのか?
これがわかると、「フローに入る方法」が理解しやすくなると思いますので、少々お付き合いください。
定番のやり方で、フロー状態に入れない理由
「フロー」とほぼ同じ意味で、「ゾーン」という言葉があります。
「フローに入る」=「ゾーンに入る」
ところが、脳科学者の茂木健一郎さんは「フローとゾーンは分けて考えたほうがいい」と提案しています。
ぼくも、まったくの同意見。
なぜかというと…
「フロー」と「ゾーン」がごっちゃになっていることが、フロー状態に入れない原因だと思うからです。
フローとゾーンを2つに分けるとしたら、「ゾーン」はこんな感じ↓
●「ゾーン」とは、アスリートや演奏家などが本番で体験するもの
たとえば、F1レーサーが猛烈な緊張状態でスタートラインにつく(緊張)
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いざスタートすると、徐々に緊張がやわらいでいく(リラックス)
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高速なのに、止まっているかのように感じる(ゾーン)
このF1レーサーように、「緊張⇒リラックス」でゾーンに入るなんてことは、一般人には無理ですよね。
なのに、本には「ゾーン(フロー)に入るには、緊張⇒リラックスが大事」と平気で書いてある。
だから、できないんです。
一方、フローとゾーンを2つに分けた場合の、「フロー」はこんな感じ↓
・ゲームに夢中の子どもに、声をかけても気づかない
・ゲームにハマってて、気づいたら朝になっていた
みなさんも、ゲームに没頭した経験があると思います。
あれが、フロー状態。
フロー状態に入るのは、さほど難しいことではないのです。
フロー状態に入る条件は「ゲーム化」
ここで、ピンときた方もいらっしゃると思います。
フロー状態のキーワードは「ゲーム」。
実は、フローの提唱者ミハイ・チクセントミハイさんも、ボソッとこんなことを言っています↓
ゲーム類は、あきらかにフロー状態の源泉だ。
遊びこそは、卓越したフロー体験だ。
つまり、仕事や勉強に「ゲームの要素」を組みこめば、意外とかんたんにフロー状態に入れるということ。
ゲームの要素とは、「時間制限・目標・悔しさ」の3つです。
前置きが長くなってしまいました。ごめんなさい。
では、さっそくやり方を見ていきましょう。
ここまで分かれば、あとは簡単です。
①短時間(1時間以内)のフロー状態に入る方法
短時間のフロー状態に入るには、「目標・時間制限」をつかいます。
例
《目標》
「15分で30ページ読むぞ!」と固く決意する
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《時間制限》
タイマーを15分にセットして、よーいドン!
ポイントは3つ。
・目標は「できるか、できないか」の半々くらいがベスト
・目標達成を固く決意する
・「15分集中⇒5分休憩」と短時間のサイクルをくり返す
うまくフロー状態に入れれば、頭の回転がびっくりするほど良くなります。
ちなみに、この方法は…
テレビでおなじみの教育学者・齋藤孝さんも活用しているらしく、「タイマーなしでは仕事にならない」と言っているほどです。
②長時間(1日単位)のフロー状態に入る方法
子どもが一番がんばれる日は、夏休みの最終日「8月31日」。
自分でもビックリするほど大量の宿題をこなせるものです。
心理学では、これを「締め切り効果」といいます。
みなさんも経験があるのではないでしょうか。
あれが、まさに「一日単位のフロー状態」。
では、一日単位のフロー状態に入る方法です。
使うものは「目標設定」のみ。
例
①前の晩に、明日の”やることリスト”をつくり、「全部片づけるぞ!」と決意する
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②翌朝、リストを見ながら「絶対、今日中に終わらせるぞ!」と固く決意する
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③終わったものから、一つずつペンで塗りつぶす
ポイントは、「固く決意する」ところ。
決意が固いほど、ゲーム性が高まります。
「ペンで塗りつぶす」のも、意外と大切。
達成感を感じられますからね。
「一日の目標をさだめて没頭する」という方法は、ホリエモンこと堀江貴文さんも活用しているそうです。
堀江さんの詳しいやり方は、こちらの本に。
ゼロ・なにもない自分に小さなイチを足していく(堀江 貴文著)
読んでみたら、想像以上に素晴らしい本でしたよ。
③長期間(1か月単位)のフロー状態に入る方法
最後の3つ目は、長期間(1か月単位)のフロー状態に入る方法。
これは、「夢や大きな目標がある人」向けになると思います。
●一流の研究者といわれる人の多くが、研究所に寝袋などを持ちこんで、研究に没頭していたそうです
●一代で「世界のホンダ」をきずいた本田宗一郎さんも、若いころは三度の食事もわすれて、オートバイづくりに没頭していたそうです
●アップル・グーグル・Amazonなども、初期のころはガレージに閉じこもって、寝る間をおしんでシステムをつくっていたそうです
成功者のほとんどが「長期的なフロー状態」を一度は経験しています。
なぜ、これほどの長期間、フロー状態でいられるのでしょうか?
メラメラと燃えつづけるエネルギー源は、いったい何なのでしょうか?
おそらく一番のエネルギー源は、これ↓
「悔しさ」
「必死にがんばっているにもかかわらず、なかなか思い通りにいかない」ときの悔しさ。
これがエネルギー源になっているのだと思います。
ゲームでも、そうですよね。
「なかなか思い通りにいかない」ときに限って、気づいたら朝。
とんとん拍子のときは、満足してすぐに眠たくなるものです。
お笑い芸人・ザブングル加藤さんのギャグで、「悔しいです!カッチカチやで」というのがありますが…
悔しいときは、一種独特のメラメラとしたエネルギーが湧いてくるもの。
この「悔しさのエネルギー」をつかったとき、意外と簡単に「長期間のフロー状態」に入れるのだと思います。
というわけで、やり方。
例
①目標に向かって、まずは必死に努力する
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②思い通りにいかなかったときに、おもいっきり悔しがる!
「なんでっ!!こんなに頑張ったのに!ああ悔しい!おれの実力はまだこの程度か!ああ情けない!」
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③悔しい状態をキープしたまま、努力する
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④いつの間にか、フロー状態に入っていける
大切なポイントは…
①の、まずは必死に努力する
②の、悔しい気持ちを増幅させる
③の、悔しいまま努力する
あっ、結局全部ですね。
わたくし事で恐縮ですが…
ぼくは、「月に合計20万文字の文章をかく」ことを勝手に目標にしています。
これが、なかなか難しい!
睡眠・食事・パソコン環境など、あらゆる工夫をしても未だに達成できない。
昨日も、ブログを2000文字くらいまで書いたところで筆が進まず、ゴミ箱へポイ。
「4時間もかかったのに!」って。
こういうときは、あえて悔しさを増幅する。
「ああ悔しい!自分の実力はまだこんなもんか!」と。
さらに、図書館で10冊くらい本を借りてきて、悔しさを胸に一気読み。
フロー状態に入っているので、気づいたらいつも夜中です。
余談ですが…
ぼくは、石川県にある「松井秀喜ベースボールミュージアム」という記念館が大好きで、今年は3度行きました。
そこには、所々にこんな言葉が書いてあります。
「悔しさは、過去ではなく、未来にぶつけるのです」
松井さんは子どもの頃、悔しくて泣きながら素振りをした経験があるのだとか。
「その経験があったから、今の自分がある」とも言っています。
「悔しさを胸に努力する」
この経験を重ねることで、長期的なフロー状態に入ることができるのでしょう。
まとめ
今回ご紹介しました方法は、あくまでも「我流」ですので、効果の保証はできません。
ただ、ぼくの知るかぎりでは、もっともシンプルで一番効果のある方法です。
もっともっと研究がすすんで、「フローに入るサプリメント」なんてものが世に出てくると嬉しいですね。
☆☆☆
以上、フロー状態に入る3つの方法でした。
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