「子どもに幸せになってほしい!」
「優しい子に育ってほしい!」
「やる気のある人になってほしい!」
親なら、誰だってそう思いますよね。
「不幸で不誠実でやる気のない人間」に育ってほしいと思う親御さんは、一人もいないと思います。
ところが、親の言葉や何気ない行動が原因で…
「不幸で不誠実でやる気のない人間」に育ってしまうことも少なくないんです。
というわけで今回は…
子どもの人生を台無しにするNG子育てを厳選して5つご紹介させていただきます。
これらはすべて、「知らないと、ついやってしまいがちなこと」ばかりですからね。
ぜひとも、最後までご覧ください。
子どもの人生を台無しにするNG子育て①
子どもの人生を台無しにするNG子育て、そのまず1つ目は、こちら↓
いきなり怒鳴る
ついこの前、ウォーキングをしているときに、ちょうど見かけたのですが…
「なにやってんの!!お友達のを取っちゃダメでしょ」
いきなり大きいな声で、子どもを叱っていました。
子どもたちは、びっくりしてポカーンとした顔をしていましたが…
このように「いきなり怒鳴る」というやり方は、完璧なNG子育て。
「いきなり怒鳴る」というのを繰りかえすと…
子どもはオドオドした性格、もしくはピリピリした性格になってしまうんです。
ところが、これとは反対に…
「お友達のを取っちゃダメでしょ」と理由を言ってから、「なにやってんの!!」と怒るのであれば、大丈夫。
子どもの性格に悪影響は出ません。
これ、不思議ですよね!
理由を言ってから怒鳴るのはOKなのに、いきなり怒鳴るのはNG。
なぜ、「いきなり」だとダメなのか?
突然の強いショックで、神経がピリピリする
この現象を見事に再現したマウスの実験があります。
マウスを2つに分けて…
Aのマウスには、かわいそうですが、ときどき電気ショックを与えます。
Bのマウスも、ときどき電気ショックを与えるのですが…
一つだけ違う点があって、電気ショックのまえに必ず音が鳴る。
「ブー、ビリビリ」という感じですね。
これを続けたあと、マウスにどんな変化があったのか?
Aのマウスは、オドオドビクビクした性格になり、
Bのマウスは、実験前とかわらず落ち着いた性格のままで、くつろいでいました。
なぜ、そうなったのか?というと…
Aのマウスは、「ショックは、いつくるのか分からない。油断はできない」ということを学んだから、神経がピンと張ったままになっちゃった。
一方、Bのマウスは「音がしないかぎり安全だ」ということを学んだから、くつろいでいられた。
で、子どもの話に戻ると…
「いきなり怒鳴られる」という経験の多い子どもは、「強いショックがいつ来るのか分からない。油断はできない」ということを学んでしまう。
その結果、オドオド・ピリピリした性格になってしまう。
それはまるで、お化け屋敷のなかにいるような状態。
普段の生活でも、常に神経がピリピリしてしまうのです。
一方、理由を聞いてから怒鳴られた子どもは…
「強いショックがくるのは、怒られてるときだけ」ということを学ぶ。
だから、悪いことをしないかぎり、堂々と胸を張って生きられるというわけです。
さらに、親を避けるようにもなる
さらに、もう一つ。
「親から、いきなり怒鳴られた経験」の多い子は、親を避けるようになるということも分かっています。
その理由は簡単で…
「いつ爆発するのか分からないもの」に近づきたくない、というのが人間の心理ですからね。
いきなり怒鳴られた経験の多い子は、無意識に親を避けるようになったり、心を開いて話をしてくれなくなったりするんです。
そんな残念なことにならないためにも、「いきなり怒鳴る」という叱り方は、絶対にやめた方がいいということですね。
子どもの人生を台無しにするNG子育て②
子どもの人生を台無しにするNG子育て、その2つ目はこちら↓
自分に都合のいいウソをつく
たとえば…
「野菜を残すと、もったいないオバケが出るわよ」
「お金をもってきてないから、おめんは買わない」
「ワガママをいう子は、置いていくわよ」
このように、親が「自分に都合のいい嘘」をつくと…
子どもは、嘘つきや自己中になりやすいということが分かっています。
しかもそれは、大人になってもなかなか直らない。
なぜか?といえば…
成人の行動や考え方は、80~90%が親のマネだからです。
親が「自分に都合のいい嘘」をつくと…
子どもも「自分に都合のいい考え方」や「嘘」を身につけ、そのまま大人になってしまうということですね。
親が嘘をつくと、子どもが自己嫌悪に!
さらに、もう一つ。
ウソの多い親に育てられた人は、罪や恥の感覚に襲われやいということも分かっています。
つい嘘をついてしまったり、自己中心的な考え方をしてしまったり、不誠実な自分に嫌気がさしてしまうということですね。
以前、「いい子にしないと、鬼から電話がくるよ」みたいなアプリが流行りましたが…
その場しのぎのために「嘘で子どもを動かす」と、子どもが不誠実な性格になってしまう可能性が高まるので、そういうアプリを使うのも、やめた方がいいですね。
アプリをつくった方には、申し訳ないですけど…。
子どもの人生を台無しにするNG子育て③
子どもの人生を台無しにするNG子育ての3つ目は、こちら↓
子どものまえでため息をつく
これも、けっこうヤバい!
お父さんが、ため息をつきながら帰宅すれば…
子どもは「お仕事って、つまらないのかな?」と思います。
「は~ぁ、明日も仕事か」とため息をつけば、
子どもは「やっぱり仕事はつまらないんだ」と思います。
お母さんが、ため息をつきながら料理をすれば…
子どもは「料理はつまらないんだ」と思います。
ため息をつきながら洗濯物を干せば…
子どもは「大人って大変なんだ」と思います。
こんな日々がつづけば、やがて子どもは…
「大人はつまらないんだ。大人になんかなりたくない!」と思うようになる。お先真っ暗になる。
その結果、未来に希望がもてなくなり、生きる意欲やがんばる力がおとろえてしまう。
それとは反対に、親が笑顔だとどうなるのか?
親が笑顔だと、子どもはやる気になる
お父さんが、笑顔で「ただいま!」と帰宅すれば…
子どもは「お仕事って楽しいのかな」と思います。
「今、こんな仕事をしてるんだ」と笑顔で語れば…
子どもは「やっぱり仕事は楽しいんだ」と思います。
お母さんが、笑顔で料理をすれば…
子どもは「料理って楽しいんだ」と思います。
笑顔で家事をすれば…
子どもは「大人って楽しいんだ」と思います。
こんな日々がつづけば、やがて子どもは…
「大人はいいな!自分もはやく大人になりたい!」と思うようになる。
その結果、未来に希望がもてるようになり、生きる意欲やがんばる力が高まってくる。
お分かりいただけたと思いますが…
親の笑顔とため息は、子どもの人生を左右するほど大きな力をもっているのですね。
子どもを育てる上で、もっとも大切なのは、子どもをやる気にさせることですからね。
そのためには、親がため息をつかず、笑顔でいることが一番大事。
笑顔はタダです。
しかも、どれだけ笑顔にしても、笑顔は減るわけではないし、自分の笑顔は周りの家族にも連鎖しますからね。
出し惜しみせず、常に笑顔で接してあげてくださいね。
子どもの人生を台無しにするNG子育て④
子どもの人生を台無しにするNG子育ての4つ目は、こちら↓
共感しない
・痛がっている子に「痛いよね」
・怖がってる子に「怖いよね」
・つらそうな子に「つらいよね」
・もっと遊びたい子に「もっと遊びたいよね」
親から共感されて育つと、子どもは心を開きます。
「感情をそのまま出してもいいんだ。ありのままの自分でいいんだ」と。
感情豊かになります。
さらに、感情豊かな人は、多くの人から愛されます。
オランダの研究でも…
「受容的な親に育てられた子ほど、クラスで人気がある」という結果が出ています。
共感されないと、自己肯定感が低下する
では反対に、親から共感されない子は、どうなるのか?
泣いてる子に「男の子が泣くんじゃない!」
怒ってる子に「そんなことで怒らないの!」
共感してもらえなかった子は…
「素直に感情を出してはいけないんだ。ありのままの自然な自分ではダメなんだ」と思ってしまう。
今どきの言いかたでいえば、自己肯定感が下がってしまうということですね。
で、自己肯定感が下がると…
- 自信がなくなる
- 成績が悪くなる
- 傷つきやすくなる
- イライラしやすくなる
- 依存症になりやすい
- コミュニケーションが苦手になる
など。
親にとっても、子どもにとっても、困ったことがたくさん起きてしまう。
ちなみに、心を受け入れると書いて「愛」。
心を受け入れるとは、共感のことです。
「つらかったね」「くやしいね」「そうだよね」
共感するか、しないかで、子どもの人生が大きく変わってしまいますからね。
できるだけたくさん、「子どもの自然な感情」に共感してあげましょうということですね。
子どもの人生を台無しにするNG子育て⑤
子どもの人生を台無しにするNG子育ての5つ目は、こちら↓
家族で暗いテレビをみる
ワンちゃんのまえで、ベルを鳴らしてから、ご飯をあげる。
これを毎日くり返すと…
ご飯がなくても、ベルを鳴らすだけで、ワンちゃんはよだれを垂らすようになる。
これが、かの有名な「パブロフの犬の実験」ですが…
脳は、「ベルの音」と「美味しい気分」をセットで記憶する。
だから、ベルの音を聞いただけで、うれしい気分になってしまう。
このメカニズムを心理学では「連合」と言います。
では、子育ての話に戻って…
家族で、暗いニュースや衝撃的な番組をみると、どうなるのか?
もう、おわかりですよね!
そうです!
脳は、「嫌な気分」と「家族」をセットで記憶する。
すると、家族の顔を見ただけで…
「なんとなく嫌だ」「なんとなく一緒にいたくない」「家の居心地が悪い」という感情が勝手に出てきてしまう。
これでは、お互いに寂しいですよね。
では反対に、家族で「お笑い番組」をみたら、どうなるのか?
これも、わかりますよね!
脳は、「楽しい気分」と「家族」をセットで記憶する。
そのため、家族の顔をみるたびに、なんとなくうれしい気分になる。家族を好きになる。
ですので、家族でテレビをみるのであれば、ネガティブな番組ではなく、おもしろい番組や心がホッコリするような番組がいいですよということですね。
まとめ
今回ご紹介しました、子どもの人生を台無しにするNG子育ては、この5つ。
①いきなり怒鳴る
②自分に都合のいい嘘をつく。
③子どもの前でため息をつく
④共感しない
⑤家族で暗いテレビをみる
5つとも、うっかりやってしまいがちな事ばかりですからね。
ぼく自身も、ついうっかりやってしまわないよう注意しながら、今も子育てを続けています。
このブログでは、以前にも「絶対やってはいけない子育て」を2つお伝えしています。
「まだ読んでないよ」という方は、ぜひ合わせてご覧ください。
以上、子どもの人生を台無しにするNG子育て・5選でした。
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