「嫌な出来事をときどき思い出しては、落ち込んでしまう」
「うらみや憎しみをどうしても忘れられない」
過去の執着に苦しみ、「どうしたら手放せるのか?」と悩んでいる方も少なくないと思います。
執着とは、忘れたいのに忘れられない過去の嫌な思い出。
失敗・失恋・不運・嫌な人間関係などがその原因です。
執着を手放すための本やセミナーなどもありますが、ほくは執着を捨てるのは「そんなに難しいことではない」と考えています。
ただ、多少の時間はかかりますが…。
ここでは、ぼくが知るかぎりで、一番簡単でシンプルな方法をご紹介していきます。
やり方はシンプルでも、効果は抜群ですよ。
過去の執着を手放す方法
過去の執着を手放すことができない一番の原因は、「忘れよう忘れよう」という気持ち。
「忘れようとすればするほど、思い出すようになる」のが、私たちの心の大原則です。
過去の経験はすべて、潜在意識という”記憶の格納庫”に収められています。
それを消すことは、決してできません。
消そうとすればするほど、潜在意識からひょっこり顔を出してくるのです。
過去の出来事は変えられない。
忘れることもできない。
では、執着を捨てるためにはどうしたら良いのでしょうか?
「変える」も無理。「忘れる」もダメ。
でも、もう一つだけ方法があります。
それは、”解釈を変える”こと。
「~のせいで」を「~のおかげで」に変換することです。
執着を手放すとは、解釈を変えること
執着のほとんどが「~のせいで」という気持ちです。
・彼が浮気したせいで、私はひどく傷つき別れることになった
・同僚のいじめのせいで、私は退職に追い込まれた
・受験の日に風邪を引いたせいで、いい学校に入れなかった
・両親が不仲だったせいで、子どもの頃ずっと不幸だった
このような「~のせいで」を、「~のおかげで」に変えていく。
それが、執着を手放すということです。
そのためには、何をしたら良いのでしょうか?
「今の幸せ」と「過去の執着」を関連付ける
「~のおかげで」と思えるようになるには…
「今の幸せ」と「過去の執着」を関連付けることで可能になります。
・元彼と別れたおがげで、今の旦那に出会えた。かわいい我が子にも会えた。裏切られた人の気持ちもわかるようになった
・いじめで退職に追い込まれたおかげで、今の居心地のいい職場で働ける。いい仲間もできた。いじめられる人の気持ちもわかった
・あのとき受験に落ちたおかげで、今の彼女に出会えた。希望の会社にも入れた。挫折から立ち直るという貴重な経験もできた
・両親が不仲だったおかげで、私は仲のいい夫婦になろうと努力できた。夫婦喧嘩がどれだけ子どもの心を傷つけるかもわかった
このように、今の幸せと執着を関連付けて、「~のせいで」を「~のおかげで」に変えていく。
オセロのように、過去の”黒”を、一つずつパタパタと”白”に変えていくのです。
もちろん、一回やっただけで執着を手放すことはできませんが、やった回数に比例して執着は徐々に弱まっていくものです。
うまくいけば、「憎らしかった人」が「感謝できる人」に変わることもあります。
「あの人のおかげで、今の私がある」と。
「過去は変えられない」とよく言います。
しかし、過去は心の中に存在するものですから、本当は自分の努力で変えられるのです。
ちなみに、関連付けをするベストなタイミングは、”自分の機嫌がいいとき”。
ストレスが溜まっているときにやると、どうしても悲観的になってしまい、「~のおかげで」なんて思えませんからね。
執着を捨てると、健康になる
執着を捨てるとは、言い方を変えれば「許す」ということです。
そして、「許す」の本当の意味は「緩ます」ということ。
ではいったい、何を緩ますのでしょうか?
神経と筋肉を緩ますのです。
うらみや憎しみなどの執着が潜在意識にあると、神経と筋肉がつねにピンと張った状態になります。
「許せていない」とは、「緩ませていない」ということのなです。
そうなると、血行が悪くなり、痛みや体調不良を起こします。
・偏頭痛
・肩こり
・腰痛
・胃腸不良
・不眠
・自律神経の乱れ
もしも、このような症状があるのなら、過去の執着が原因になっているかもしれません。
執着を手放すことで、神経と筋肉が緩み、血行が良くなります。同時に体調と顔色も良くなるはずです。
☆☆☆
今回ご紹介した方法は、一朝一夕に結果が出るものではありませんが、続けていれば必ず効果が出てくると思います。
過去の執着を手放すと、心が楽になるだけではなく、体まで健康になり活力もみなぎってきます。
過去の黒い記憶が頭に浮かんできたら、今の幸せと関連付けて、白へと変えていってくださいね。
以上、過去の執着を手放す方法でした。
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