仏教の禅寺でも、「一に読経、二に掃除、三に座禅」というくらい生活環境を整えることを大切にしていますが…
すっきり整った部屋というのは、人生に計り知れない影響を与えます。
考え方や生き方に変化がでてきて…
- 人間関係がよくなる
- お金の使い方がうまくなる
- 悩みがへる
- モチベーションが上がる
などなど。
なんだかんだで、これまでの人生がリセットされる。
新しい人生がスタートするのです。
だだ、実はぼくも偉そうなことは言えなくて、数年前までは、片付けがすんごい苦手でした。
出したら出しっぱなしで、とてもじゃないけど綺麗とはいえない部屋でした。
でも、片付けには、ちょっとしたコツがあって…
- 捨てる
- 整理する
- リバウンドしないようにする
正しい片付け法さえ身につければ、部屋をきれいにキープできるだけではなく、心もきれいにキープできる。
その結果、人生がドラマチックに変化していくのです。
というわけで今回は…
●片付けの4つのメリット
●片付けの具体的なやり方
この2つを、順番にご紹介させていただきます。
片付けの4つのメリット
まずは「片付けのメリット」からですが、ここがすっごく重要です。
部屋が片づかない人の共通点は…
「なかなかものを捨てられない」。
これを心理学で、損失回避の法則といいます。
人は、「損すること」をつよく怖れる生きもので…
たとえば、誰かから5000円もらったときの喜びよりも、5000円を落としてしまったときのショックの方が、はるかにデカい。
この「損失回避の気持ち」が強い人ほど、物が捨てられない。部屋が片付かない。
この心理を逆手にとって…
「損したくない」という気持ちを利用する。
つまり、「片付けには、こんなにたくさんのメリットがあるんだ!」と知ることで…
「捨てたら損」が「捨てなきゃ損!」に変化する。
その結果、自然と片づけをしたくなる、というわけです。
そんなわけで、「片づけのメリット」を知ることがすごく大切なんですね。
片づけのメリット① 清らかな心になる
メリットの1つ目は、清らかな心になる。
これは「部屋がきれいだと、清々しい気持ちになる」というレベルの話ではなくて…
「乱れた部屋で過ごしていると、人間がダメになる。性格が悪くなる」というちょっと怖い話です。
わかりやすいのが「ブロークンウィンドウ理論」。
窓の割れた車を放置しておくと、その周辺では犯罪や不法投棄が増えてしまう、という法則です。
ほかにも…
ニューヨークでは、地下鉄の落書きを消したら、殺人などの犯罪が半減した。
もう1つ、すごく面白いのがあって、芸能リポーターの東海林のり子さん。
殺人現場のマンションに到着すると、「現場はあの部屋ね」と一発でわかるそうです。
超能力者みたいですよね。
でも、そのカラクリは簡単で…
「ベランダの一番汚れた部屋」がたいてい事件現場なのだそうです。
それから、交通課のお巡りさんによると…
事故車の8割くらいは、車内がとても汚れているそうです。
環境が乱れてると、心も乱れる。心がすさむ。
反対に、スッキリした環境で過ごしていると、心が清らかになるということですね。
「夫婦喧嘩が多い」「子どもの心が乱れている」など…
その原因は、「散らかっている物から出ているザワザワ感」かもしれませんので、部屋をスッキリ整えると、何かしらの変化が出てくると思いますよ。
片づけのメリット② お金が増える
テレビドラマを見ているとわかりますが…
貧乏人の家は、いらない物がゴチャゴチャしていて、
お金持ちの家ほど、物が少ない。
これ、どういうことかと言うと…
いらないものを捨てていくと、のこる物は「お気に入りのモノ」になる
↓↓↓
お気に入りのものに囲まれて生活していると、「本当に気に入ったモノ」しか買わなくなってくる
↓↓↓
「安いから買っておこう」「便利そうだから買ってみよう」ということがなくなってくる
その結果…
- ムダな買い物がへる
- 散らかす物が減る
- 心豊かな生活ができる
- お金の節約にもなる
というわけです。
片づけのメリット③ 悩みがへる
仏教では、すべての悩みは「執着」が原因といいます。
執着とは、「必要のないもの」を必要と感じてしまう錯覚。
たとえば、「腐れ縁の友だちと離れられない」というのも執着。
子どもが「ピアノをやめたい」と泣き叫んでいるのに、やめさせることができない、というのも執着。
ほかにも…
「あの人が許せない」
「友達にこんなこと言われた」
「あのとき、こうしておけばよかった」
いずれも、「過去の執着を手放せないから、苦しみつづける」ということです。
では、執着を手放すにはどうしたら良いのか?というと…
それが、「物を捨てる」こと。
「必要のないものを捨てても大丈夫なんだ!」
「無駄なものが減ると、気分がスッキリするんだ!」
この感覚がわかってくると、過去の執着を手放すことも容易になってくる。
1つ捨てるたびに、執着心が剥がれていく。
心が軽くなり、本当の自由を感じられるというわけです。
物を捨てることで、「過去に片を付ける」ことができる。
だから、「片付け」と言うのでしょうね。
片づけのメリット③ モチベーションが上がる
部屋がスッキリすると、モチベーションが上がります。
自然とやる気がでてきます。
わかりやすいのが、年末の大掃除。
家をすっきりピカピカにすると、「来年の目標でも立てよう!」「来年こそは何かを成し遂げるぞ!」と、新しいことにチャレンジしたくなりますよね。
あの感覚です。
「やる気が起きないから、片付けられない」という人もいると思いますが…
本当はその逆で、「片付いていないから、やる気が起きない」のです。
イチローやスケートの羽生結弦さんは、遠征先のホテルに入ったときに、まずは荷物を全部バックから取り出して、きれいに整理整頓するそうです。
そうすることで、気持ちが整理されてモチベーションが上がる。試合でも良いパフォーマンスができるそうです。
「一流」と「超一流」の違いは、こういう所なのかもしれませんね。
片付けのやり方
いよいよここからは「片付けのやり方」。
- 捨てる
- 整理する
- リバウンドしないようにする
①「捨てる」
どういう基準で、物を捨てたらいいのか?
・ミニマリストのように「必要最低限まで捨てる」
・こんまりさんのように「ときめくものを残す」
捨てる基準はいろいろあると思いますが…
ぼくが一番やりやすいくてスピーディーと思う方法は、これ↓
リサイクルショップに売っていたら、これを買うのか?
たとえば、「1回しか着ていないセーター」でも…
もしこれがリサイクルショップに売っているとしたら、財布からお金を取り出して買うのか?
安くても買わないですよね。
1回しか着ていないのですから。
買わないと思うものは、捨てる。
もちろん、「人にあげる」「メルカリで売る」というのでもOK。
靴・食器・写真・昔もらったラブレター…。
どんな物でも、「これなら買う、これは買わない」と仕分けしていくと、本当に必要なものだけが残る。
ただ、「どうしても迷ってしまうモノ」もありますよね。
その場合は、とりあえず箱をつくる。
とりあえず段ボール箱に放り込んでおいて、箱に「期限」を書いておく。
期限までに1度も使わなかったモノは処分する、という感じでOKです。
で、いらないモノを捨てていくと、きっと驚くほどすんごい量になるはずです。
普通の家庭でも、ゴミ袋にして最低10袋は出てくると思います。いらない棚やカゴも出てきます。
これだけ大量の要らないものに、大切な空間を占領されているなんて、馬鹿らしいですよね。
物が多い3LDKより、物の少ない2DKのほうが、はるかに広く感じるもの。
賃貸であれば、「ワンランク安い物件」に引っ越すことも可能というわけです。
②整理する
「捨てる」がすべて終わったら、次は「整理」。
やり方は簡単で、「必需品をインテリアにする」。
・部屋にものが少ない
・お気に入りのものばかり
こういう状態だと、必需品がインテリアになります。
あとは「配置」を決めるだけ。
ポイントは、「空間をあける」こと。
簡単ですよね。
引き出しやクローゼットも、パッと開けたときに「あっ、きれいだな」と感じるような配置にする。
物がインテリアになってくると…
●部屋をきれいに保とうという意識が芽生える
●質の悪いものは買わなくなる
●掃除がラク
●探しものがなくなる
●インテリア雑貨を買う必要がない
など、いい事ずくめ。
旅行のおみやげの「ちょうちん」や「木彫りの熊」なども、もう要らないですよね。
③リバウンドしないようにする
せっかくきれいに片付けても、すぐにリバウンドしてしまったら、元も子もありません。
それを防止してくれるのが、「ワンイン、ワンアウト」というテクニック。
やり方は簡単で…
1つ買ったら、1つ捨てる。
新しいエアコンを買ったら、古いエアコンは必ず処分しますよね。
それと同じで、「1つ買ったら、1つ捨てる」を続けていけば、永久にモノは増えない。
たとえば…
「この服欲しいなぁ」と思ったときに、「捨てる物」を考えてみる。
もしも、捨てるものがなければ、買わない。
捨てるものがあれば、買う。
すると、、無駄な物は買わなくなってくる。
本当に気に入ったモノや、上質なモノしか買わなくなってくる。
その結果、散らかすような物はなくなる。
ますます豊かな生活になっていく、というわけです。
それから、もう1つ。
「自分は片付けているのに、家族が散らかす」ということもあると思います。
それを防止するのは、なかなか難しいのですが、1つだけ方法があります。
それは…
部屋をいい香りにする
とくに「石鹸のような清潔感のある香り」が漂っていると、人は散らかさなくなる。
「部屋をきれいに保ちたい」という心理が自動的に働くことが、研究でわかっています。
「夫や子供がすぐに散らかす」と困っている方は、いちど試してみる価値はあると思いますよ。
まとめ
部屋の乱れは、心の乱れ。
部屋をきれいに保つことで…
心が豊かになるだけではなく、生き方や考え方も変わってくる。
さらに、悩みが減ったり、お金の節約になったり、人生全体がガラッと変わってくる。
そのための方法は3つ。
①「リサイクルショップに売っていたら、これを買うのか?」という基準で、物を捨てる
②必需品をインテリアにする
③「ワンイン、ワンアウト」でリバウンドしないようにする
アメリカに「less is more」という言葉があります。
「少ないほうが豊かになる」という意味です。
「ものに囲まれて幸せ♪」「買い置きがあって安心♪」というのは、物がなかった時代の考え方。
昭和までの考え方です。
今は「令和」ですからね。
「少ないほうが豊かになる」ということを頭に入れておくと、きっと役立つと思いますよ。
☆☆☆
以上、【片づけの心理学】新しい人生がはじまる!片付けの極意でした。
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