世の中を見まわしてみると、人生が順調でうまくいっている人もいれば、
それとは反対に、がんばっているのに、なかなかうまくいかない人もいます。
人生がうまくいく人と、うまくいかない人。
いったい何が違うのか?
アメリカが生んだ偉大な心理学者ウィリアム・ジェイムズは、こんなことを言っています。
考え方を変えることで、私たちは人生を変えることができる
そうなんです!
人生がうまくいく人と、そうでない人とでは「考え方」が違う。
その違いは、ほんのわずか。
このわずかな考え方の違いが、長い人生で「大きな違い」となって現れてくる。
では、うまくいく人は、どんな考え方をしているのか?
というわけで今回は…
うまくいっている人の考え方を厳選して2つご紹介させていただきます。
うまくいっている人の考え方を取り入れれば、確実に右肩上がりの人生になります。
ぜひ、ワクワクしながらご覧ください。
うまくいっている人の考え方①
うまくいっている人の考え方、まず1つ目は、こちら↓
意識して行動を選択している
ポジティブ心理学では、確実に幸福度を上げる方法として、このようなことを言っています。
流されるのではなく、意識的に行動を選択しよう
・流される生き方では、人生うまくいかない
・意識的に行動を選択すると、人生がうまくいく
ということですね。
でも、これだけの説明では、なんだかよく分からないですよね。
というわけで、とっても分かりやすい話があるので、ご紹介させてください。
過酷な環境で育てられた双子のお話
双子の父親は、いつも酒を飲み、母親に乱暴をふるう毎日。
そんな過酷な環境で、おびえながら育ちました。
それから約20年後。
双子が30代になったとき、ある心理学者が双子の家を訪問することにしました。
双子のひとりは、仕事もろくにせず、生活保護を受けていました。
妻と子どもは、彼の乱暴が原因で家を出ていっていました。
心理学者は質問をします。
「なぜあなたは、こうなったのですか?」
「あんな家庭で育ったんだ。こうなるのが当然だろ!」
心理学者は、納得します。
「たしかに、あの環境で育てば、投げやりになるのも当然だ」
今度は、双子のもう一人に会いにいきました。
すると、ビックリ!
もう一人は、幸せな結婚をして、ビジネスも順調。
すばらしい父親になっていました。
心理学者は、先ほどと同じ質問をします。
「なぜあなたは、こうなれたのですか?」
「あんな家庭で育ったんだ。こうなるのが当然でしょう」
先ほどとまったく同じ答えが返ってきました。
というお話
かなり極端な話ではありますが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
双子だから、育った環境も遺伝子もまったく同じ。
たった一つ違うのは…
意識して行動を選択してきたかどうか。
二人目のほうは、「父親と反対の行動」を意識して選択して生きてきた。
「しっかり仕事をしよう」「妻を大切にしよう」「子どもに優しくしよう」と。
一つひとつの行動は、あまり重要に見えないかもしれません。
でも、そんな一つひとつの選択がパズルのピースとなり、今の現実を形づくっているんですね。
一方、一人目のほうはどうかというと…
投げやりな生き方、つまり、感情に流されるまま生きてきました。
その結果、父親とおなじ道を歩むことになった。
意識して行動を選択するのか、しないのか。
この「ほんのわずかな違い」が、人生を大きく変えるということは、なんとなくお分かりいただけたのではないでしょうか。
もうすこし分かりやすい例をあげると、たとえば夫婦関係。
腹が減ったから、「めし、まだ?」と言うのか、
「なにか手伝おうか?」と言うのか。
味噌汁がうすいから、「味噌汁うすくない?」と言うのか、
味噌汁がうすくても、「ごちそうさま、おいしかったよ」と言うのか。
テレビを見ながら、奥さんの話を聞くのか、
共感しながら話を聞くのか。
「どっちの方がいいのかな?」と意識して行動を選択すれば、「より良い選択」ができる。
その結果、素敵な未来がやってくる。
反対に、無意識に行動をしていれば、たいていの場合「悪い選択」ばかりをしてしまう。
その結果、おそろしい未来がやってくる。
自分の選択が、目の前の現実をつくっているのですね。
これは、夫婦関係だけでなく、どんなことでも同じ。
「きつい、疲れた」と言いながら山を登ることもできるけど、
「きれいだね、気持ちいいね」と言いながら山を登ることもできる。
仕事で疲れて、ため息をつきながら帰宅することもできるけど、
明るい声で「ただいまー!」と言うこともできる。
子どもの運動会は、「仕事だから行かない」という選択もできるけど、
「有休をとって応援しにいく」という選択もできる。
同僚に飲みに誘われて、いつもの店で飲むこともできるけど、
たまには断って、浮いた3000円で本を2冊読むこともできる。
部長に「そんな事もできないのか」と言われて、ミジメな気持ちになることもできるけど、
「できないのではなくて、今はまだ慣れてないだけ」と思って、自分の心を守ることもできる。
飲みに行ったら、となりに素敵な女性がいる。
「素敵な人だなぁ」で終わらせることもできるけど、勇気をだして声をかけてみることもできる。
このように、人生は選択の連続。
そして、意識して行動を選択した数のぶんだけ、人生はよりよく変わっていくものなんですね。
最初にお伝えしました「流されるのではなく、意識的に行動を選択しよう」。
この大切さもお分かりいただけたのではないでしょうか。
意識的に行動を選択するコツ
ただ、実は問題はここからなんです!
明日から突然「意識的に行動を選択する人」に変わる。
これは至難の業。
生活に追われているうちに、すっかり忘れちゃうんですね。選択することを。
では、どうしたらいいのか?
安心してください!
意識的に行動を選択するにはコツがあるんです。
それが、こちら↓
「1秒1秒が選択の連続」
これを、心に留めておく。
たとえば、顔は知ってるけど挨拶をしたことのないご近所さんが、まえから歩いてくる。
このときに、「1秒1秒が選択の連続」ということを思い出せば…
「今日は笑顔であいさつしてみようかな」という選択肢を思い付くかもしれない。
そして、それを実践すれば、いつもと違う現実が目のまえに現れてくる。
「行動を選択するって、こういうことなんだ」と、すぐに実感できるはずです。
ほかにも…
いつもは素通りする本屋さんの前で、「1秒1秒が選択の連続」ということを思い出せば、
「たまには本を買って読んでみようかな」という選択肢を思い付くかもしれない。
テレビを見ているときに、「1秒1秒が選択の連続」ということを思い出せば、
「運動不足だからウォーキングでもしようかな」と、選択肢を思い付くかもしれない。
このように、「1秒1秒が選択の連続」ということさえ忘れなければ、いくらでも新しい選択肢を思い付くことができる。
とてもシンプルな方法ですが、あとは実践するかどうかを決めるだけだから、簡単ですよね。
日々の選択は、一見するとささいなことに思えたり、取るに足らないことに思えたりします。
ですが、あっという間に塵も積もって山となります。
「1秒1秒が選択の連続」
このことさえ忘れなければ、1年後には「去年のわたしと今のわたし、ぜんぜん違う!」と思えるときが、かならず来ると思いますよ。
うまくいっている人の考え方②
うまくいっている人の考え方の2つ目は、こちら↓
成長型マインドセット
「人間の能力」に対する考え方は、ざっくり分けると2つ。
「成長型マインドセット」と「固定型マインドセット」
「生まれもった才能・知能・性格はいくらでも変えられる」と思っている
これが、成長型マインドセット。
「人間はいくらでも成長できる。可能性は無限大」という考え方ですね。
もう1つが、「技術を向上させることはできるが、才能・知能・性格は遺伝子次第」と思っている。
これが、固定型マインドセット。
「生まれつきの能力は一生モノ」という考え方ですね。
で、成長型マインドセットの人は、人生のあらゆる面でうまくいく。
固定型マインドセットは、残念な人生になりやすい、ということが心理学の膨大な研究でわかっているんです。
たとえば、努力。
固定型マインドセットの人は、「生まれつき」を重視します。
昔話の「ウサギとカメ」ではありませんが…
「いくら努力したところでウサギにはかなわない」と感じてしまう。
だから、やる気が湧いてこないし、コツコツ努力できない。
何ごとも三日坊主になってしまう。
一方、成長型マインドセットの人は…
「たとえカメに生まれようが、ウサギにもなれるし、チーターにだってなれる」と思っています。
だから、モチベーションが上がり、ワクワクしながら努力できる。
たくさんの目標を達成できる。
つぎに、コミュニケーション。
固定型マインドセットの人は、「能力は一生モノ」と考えます。
なので、「少しでも自分をよく見せたい。ダメなやつと思われたら終わりだ」という気持ちがはたらいてしまう。
その結果、自意識過剰になり、「人からどう思われるか」が気になってくる。
だんだん内気な性格になってしまう。
一方、成長型マインドセットの人は、「足りない能力はいつでも伸ばせる」と思っています。
なので、臆することなく、ありのままの自分を出すことができる。
その結果、コミュニケーションがうまくいく。
つぎに、夫婦関係。
固定型マインドセットの人は、「性格は一生モノ」と考えるので…
結婚も「相性が良ければ、ずっとうまくいく」と思ってしまう。
でも、二人の相性がすべてピッタリなんてことはありえませんからね。
トラブルが起きたときに、「うまくいかないのは、相手に性格的な欠点があるからだ」と考えてしまう。
だから、関係が長続きしない。
一方、成長型マインドセットの人は、「人は変われる」と思っています。
なので、トラブルが起きるたびに改善をくり返し、いい夫婦関係をみずからの努力で築いていける。
歳を重ねるごとに、ラブラブ夫婦になっていくというわけです。
この他にも、まだまだたくさんあって…
固定型マインドセットの人は、悲観的で鬱になりやすく、また治りにくい。
商売を潰しやすく、子どもの成績も伸びないなど。
一方、成長型マインドセットの人は、楽観的であまり落ち込まない。
商売がうまくいくし、子どもの成績が伸びやすいなど。
すごい違いですよね!
成長型マインドセットか、固定型マインドセットか。
たったそれだけの違いで、人生がぜんぜん違ってくるのですね。
だから、固定型マインドセットの人は、一刻もはやく成長型マインドセットに切り替えたほうがいい、ということですね。
成長型マインドセットになるには?
では、固定型マインドセットから成長型マインドセットに切り替えるには、どうしたらいいのか?
と、ちょっとその前に…
成長型マインドセットの人より、固定型マインドセットの人のほうが遥かに多いと言われています。
では、成長型マインドセットと固定型マインドセット。
どちらの考えが、科学的に正しいのか?
実は、1990年代までは、固定型マインドセットのほうが正しかったんです。
「人間は遺伝子に支配されている。脳も20歳を超えればおとろえる一方だ」と。
ところが、2000年ごろから、脳科学と遺伝学の発展で、成長型マインドセットのほうが正しいことが分かってきたんです。
「人間は、想像以上にしなやかに変化する生き物だ。可能性は無限大だ」と。
つまり、2000年以降の最新科学を知ることこそが、成長型マインドセットに至るいちばんの近道。
「なるほど!人間はこんなにも成長できるんだ。自分にも無限の可能性があるんだ」と理解できたときが、あなたの新しいバースデーになるんです。
人間はこんなにも成長できる
というわけで最後に、「人間の無限の可能性」をいくつかご紹介させていただきます。
まずは「IQ」。
知能指数ですね。
わたしたち現代人が「100年前の知能検査」を受けたとしたら、「平均IQは130」にもなるそうです。
ちなみに、IQ130は超優等生レベル。
では、この100年で脳みそが劇的に変化したのか?というと…
そうではなくて、「情報量と考える量」が変わっただけ。
人間の脳みそはとても柔軟で、使えば使うほど性能がアップするようにできています。
極端な話、のび太くんがたくさん本を読めば…
出木杉くんの知能を追い越すことだって、ぜんぜん可能なのです。
で、つぎは「性格」。
「私、ネガティブな性格なんです」という方も見えますが…
たしかに、生まれつきネガティブな性格の人もいれば、ポジティブな性格の人もいます。
でも、遺伝の影響よりもっと大きいのが、「考えた回数」。
ネガティブなことを1つ考えれば、脳が物理的に変化して、ネガティブ思考が一つ上手くなります。
逆に、ポジティブなことを1つ考えれば、脳が物理的に変化して、ポジティブ思考が一つ上手くなります。
結局は、回数次第。
ポジティブになるには、「物事のプラス面をさがす練習」をして、ポジティブ脳をつくってしまえばいい、ということですね。
これと似た話で、「僕は理系脳」「私は文系脳」とよく言いますが…
これも、結局は考えた回数次第。
数字のことをいっぱい考えた人は理系脳が発達するし、
言葉のことをいっぱい考えた人は文系脳が発達する。
両方ともいっぱい考えれば、理系文系脳の二刀流になることだって可能なんです。
で、つぎは「コミュニケーション力」。
「私、話すのが苦手で…」という方も見えますが、実はこれも同じ。
結局は、回数次第。
話がうまい人は、生まれてから今までに、人と話した回数が多かっただけのこと。
話がうまいから、いっぱい話すのではなく、いっぱい話すから話がうまくなるのですね。
ユーモアのセンスがある人も、ギャグを考えた回数や、人を笑わせようとした回数が多かっただけのこと。
必要に応じて、脳みそは柔軟に変化してくれるのです。
この他にも、記憶力、集中力、判断力、意志力、忍耐力、人間性、優しさなど、
人間の能力は、お金の逆で、使えば使うほど増えていきます。その可能性は無限大。
小学生のときは、どうしても遺伝子の影響が大きいけれど、その先は自分でいくらでも伸ばしていける。
トランプのポーカーと同じで、「最初に配られた手札が弱くても、必要に応じて、少しずつ強くしていけばいい」ということですね。
ここで一人、すごい人をご紹介させてください。
みなさんご存知、登山家・三浦雄一郎さん。
三浦さんは60代の頃、かなりのメタボで、高血圧・高脂血症・糖尿病など生活習慣病のオンパレード。
お医者さまから「このままでは寿命はあとわずかですよ」と言われるほど衰えていました。
三浦さんは、「このままでは、いけない!」と一念発起し、トレーニングをはじめます。
最初は小さな山に登り、次はもうすこし高い山に登る。
少しずつ少しずつレベルアップして、70歳のときにはエベレストの登頂に成功。
ギネス記録を打ち立てました。
その後も、75歳でエベレストに再登頂。80歳でもエベレストに再登頂。
すごいですよね!
でも、まだまだ終わらないんです。
その後も登山をつづけていた三浦さんですが、87歳のときに100万人に1人という難病におかされ、体が動かなくなります。
2ヵ月間は寝たきりの状態がつづいたのですが、懸命なリハビリのすえに復活!
富士山五合目で東京オリンピックの聖火ランナーをつとめました。
そして89歳になった今でも、ヨーロッパ最高峰であるエルブルース登頂にむけて、トレーニングを続けているそうです。
ホント凄いですよね!
人間はどんな状態からでも変わることができる。何歳になっても変わることができる、ということを身をもって教えてくれているんですね。
これですべてをお伝えしましたが、「考え方」に変化はありましたでしょうか?
「その気になれば、人間はいくらでも成長できるんだ。自分だって大きく変わることができるんだ」
そう思ったあなたは、もうすでに成長型マインドセットの仲間入り。
自然と人生が、いい方向へいい方向へ流れていくと思いますよ。
まとめ
今回ご紹介しました、うまくいっている人の考え方は、この2つ。
①意識して行動を選択する
②成長型マインドセット
・「1秒1秒が選択の連続」と思っていれば、意識して行動を選択できるようになります。
・「人間の可能性は無限大」と思っていれば、成長型マインドセットでいられます。
そして、この2つの考え方をつづけていけば、確実に人生が右肩上がりになります。
どこまで上がっていけるかは、あなたの選択次第。
世界的な大ベストセラー・7つの習慣のコヴィー博士は、こう言います。
選択する能力は、人間に与えられた最大の天賦の才だ
天賦の才を存分に活用して、最高の自分、最高の人生をぜひともゲットしてくださいね。
以上、【考え方が運命を変える!】うまくいっている人の考え方・2選でした。
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