今回のテーマは、「毎日時間が足りない!」を「ゆったり充実した毎日」に変える方法ですが…
内容は、ちょっと不思議な話です。
「毎日バタバタと忙しい」
「一日24時間では足りない」
「一週間があっという間で、充実感も感じない」
そして年末には…
「何もできずに、今年も一年終っちゃった」
そんな忙しい毎日を送っている方も少なくないと思いますが…
近年、この「忙しいわりには充実感を感じない」という人が急増しているんです。
ある調査によると…
「いつも急かされている」と感じている人の割合は、1970年代から右肩上がりに増えつづけ、現在ではおよそ70%。
これは、日本でもアメリカでも、まったく同じ。
では、自由時間が減ったのか?というと、そうではないんです。
自由に使える時間は、今も昔も同じで、週に平均110時間。
一週間のスケジュールをざっくりグラフにすると、こんな感じ。
今も昔も、自由時間は変わってないのに、なぜか「いつも急かされている」という人は増えている。
しかも現代は、便利な家電製品もあるし、ネットショッピングなら家まで配達してくれる。
スーパーもコンビニも近所にあるし、お風呂はボタン1つで沸かすことができる。
高速道路も整っているし、ジェット機に乗れば、あっという間に旅行に行ける。
便利な世の中になることで、使える時間が増え、より充実した生活ができる…はずだった。
それなのに、実際は「バタバタと忙しいばかりで、充実感を感じない」という人が増えている。
これは、どう考えてもおかしい!
どこかにトリックが隠れている。
なぜ、使える時間が増えたはずなのに、「忙しいわりには充実感を感じない」という人が増えたのか?
実は、最近になって、この原因の真相が明らかになってきたんです。
というわけで今回は、忙しいわりには充実感を感じない主な原因を2つと、それぞれの解決法をご紹介させていただきます。
この2つを解決することで、ゆったりと充実した毎日が手に入ります。心安らかに生きていけます。
「時間が足りない」「充実感を感じない」という方は、必見の内容になると思いますよ。
忙しいわりには充実感を感じない原因①
忙しいわりには充実感を感じない原因、その1つ目は、こちら↓
やることの種類が多すぎる
ぼくが子どもだった昭和40年代50年代は、やれることが限られていました。
昼の休憩時間は、仲間と会話をするか、休憩室で新聞や朝ドラを見るしかなかった。
家に帰れば、一杯やりながらナイター中継やプロレスを見る。
子どもたちは、お父さんにテレビをとられているから、将棋やトランプで遊び、
ナイターが終わったら歌番組をみて、振り付けを覚える。
昔は、やることが少なかったから、時間に余裕があったし、ワークライフバランスなんて考える必要もありませんでした。
また、やることが少ないからこそ、充実感を感じられたんです。
やることの種類が少ないほど、充実感が増す
この「やることが少ないと、充実感を感じる」というのは、ピンと来ないかもしれませんが…
人の心には、「やることが少ないほど、充実感を感じる」という法則があるんです。
ちょっと想像してみてください。
Aさんは七輪で火をおこし、焼き鳥を「うまく焼けたぞ!」「あっ、これはこげちゃった」と言いながら食べる、という1時間を過ごしました。
ちょうどその頃、Bさんはコンビニで焼き鳥を買い、それを食べながら動画やSNSを見る、という1時間を過ごしました。
Aさんは、1時間で1つのことをして、Bさんは3つのことをしました。
さて、充実した1時間を過ごしたのは、どちらでしょうか?
これは、当然Aさんですよね。
旅行も、これと同じで…
「あそこも、ここも」と観光地を急いで見て回るよりも、
行くところを絞って、「陶芸体験」や「スキューバダイビング体験」をしたほうが、はるかに充実した時間を過ごせるものです。
人の心は、やることの種類が少ないほど、充実感を感じるものなんですね。
で、話は戻りますが…
昭和は、やることが少ないからこそ、時間に余裕があったし、充実感も感じられたわけです。
現代は、楽しみが盛りだくさん
では、現代はどうでしょうか?
・テレビ
・YouTube
・Twitter
・インスタグラム
・Facebook
・スマホゲーム
・サウナ
・筋トレ
・ヨガ教室
・家庭菜園
・漬物づくり
・ペット
・晩酌
・雑誌
・オイルマッサージ
・ネットフリックス
他にも、まだまだたくさんあると思いますが…
今では平日でも楽しめることが、盛りだくさん。
これはこれで素晴らしいことですが…
あまりに欲張りすぎて、あれもこれもと生活のなかに組みこんでいくと、当然ですが24時間がパンパンで、ゆとりがなくなります。
さらに、やることの種類が多すぎて、逆に充実感を感じないという現象が出てくる。
充実感を感じないから、「まだまだ、やり足りない気持ち」になってくる。
これこそが、忙しいわりには充実感を感じない、1つ目の原因。
「やることの種類が多すぎる」を解決するには?
では、この問題を解決するには、どうしたらいいのか?
当然ですが、やりたいことを断捨離する
これしかないんです。
やり方には、いい方法があって、こちら2つの質問。
質問① 月額1000円でも「これ」を続けるだろうか?
質問② 世の中のほぼすべての人が「これ」をやっていなくても、自分は「これ」を続けるだろうか?
どちらでもいいのですが、質問に答えることで、断捨離するかどうかの判断がしやすくなります。
たとえば…
月額1000円でも、Twitterを続けるだろうか?
もしも「Yes」であれば、自分にとってTwitterはそれなりに価値があるモノ。
続けた方がいいと思います。
もしも「No」であれば、自分にとってTwitterはその程度のモノ。
思い切って断捨離するのもアリだと思います。
世の中のほぼすべての人が「ポケモンGO」をやっていなくても、自分は「ポケモンGO」を続けるだろうか?
もしも「Yes」であれば、自分にとって「ポケモンGO」はそれなりに価値があるモノ。
続けた方がいいと思います。
もしも「No」であれば、自分にとって「ポケモンGO」はその程度のモノ。
思い切って断捨離するのもアリだと思います。
こんな感じで、自分にとって価値の低いものを断捨離していくと…
最初は禁断症状みたいなものを感じますが、だんだん慣れてきて、想像以上にゆとりのある生活を送れます。深い時間を過ごせます。
ぼくも「たくさんの楽しみを断捨離」しました
ぼく自身の話で恐縮ですが…
ぼくの場合は、まず「朝のニュース」をやめました。
昔は、朝食を食べながら、テレビで朝のニュースをみていたのですが、それをキッパリやめたら、まず朝食が前よりも美味しくなりました。
また、家族との対話も増えて、充実した朝のひとときを過ごせるようになりました。
些細なことかもしれませんが、忙しすぎて家族とゆっくり過ごせなかった僕にとっては、大きな変化。
また、インスタやスマホゲームも、キッパリやめました。
TwitterやFacebookも、本当に必要なとき以外は開かないようにしています。
夜のテレビは、1.5時間まで。
あと、ワンちゃんが大好きで、「また飼いたい」と思っているのですが、今はあきらめています。
こうやって、やることを減らすことで、平日でも日帰り温泉に行ったり、夫婦二人でゆっくり外食したり、充実した時間をもてるようになりました。
睡眠もたっぷり8時間とれるようになったので、頭脳明晰で仕事がスムーズに進み、さらに自由時間が増えました。
アメリカの著名な作家ヘンリー・D(デイヴィッド)・ソローは、こう言います。
シンプルに!シンプルに!シンプルに!することを二つか三つに絞るのです
さすがに「2つか3つ」というのは難しいですが…
やることを減らせば、残された数少ない体験を、心から楽しめるようになりますよということですね。
忙しいわりには充実感を感じない原因②
忙しいわりには充実感を感じない原因の、2つ目はこちら↓
時間が細切れになっている
なんのこっちゃですが…
これは、さっきの話の続きです。
人は、時間の余裕がなくなると、マルチタスクを始めます。
マルチタスクとは、2つを同時に行うこと。
・テレビをみながら、LINEをしたり
・動画を見ながら、食事をしたり
・皿を洗いながら、今晩の献立を考えたり
マルチタスクで脳が暴走する
マルチタスクをしているとき、脳の中はどうなっているのか?
たとえば、人混みで歩きスマホをすれば…
「人をよける」⇒「スマホを見る」⇒「人をよける」⇒「スマホを見る」⇒…
というように、脳のつかう場所がカチカチカチカチと切り替わっている。
で、マルチタスクばかりしていると、開かずの踏切のように、このカチカチが止まらなくなってしまう。
これを「デフォルトモード・ネットワークの暴走」と言ったりするのですが…
脳のカチカチが止まらなくなると、怖いことに、何をしていても集中できなくなるんです。
雑念で、時間が細切れになる
たとえば、仕事をしていても…
「LINE来てないかしら?」「明日は雨かな?」などと、頻繁に雑念が浮かんできて、仕事の時間が細切れになってしまう。
細切れになれば、とうぜん作業スピードが遅くなり、時間がなくなってしまう。
テレビを見ていても、頻繁に雑念が浮かんできて、テレビの内容が細切れになってしまう。
細切れになれば、おもしろ味を感じられないし、記憶に残らないから、充実感も感じない。
充実感を感じないから、「もっと面白い番組ないかなぁ」「もっと面白い動画はないかなぁ」と深夜まで探してしまう、というわけです。
長くなってしまったので、簡単にまとめると…
①慌ただしいとマルチタスクが増えて、デフォルトモード・ネットワークが暴走する
②すると、頻繁に雑念が浮かんで、時間が細切れになる
③時間が細切れになると、作業スピードが落ちて、時間がなくなる
④時間が細切れだと、おもしろ味を感じないし記憶にも残らないから、充実感がなくなる
⑤充実感がないから、「もっともっと」と楽しみを求めて、これまた時間がなくなってしまう
これが、忙しいわりには充実感を感じない、2つ目の原因。
現代人は、雑念が47パーセント
ちなみに、時間が細切れになることを「時間汚染」と言ったりするのですが…
ハーバード大学の研究によると、
・目のまえのことに集中している時間が、53%
・よそ事を考えている時間が、47%
これが、現代人の平均値なのだそうです。
これ、言い方を変えると、現実世界を生きている時間が53%。
いかに多くの人が、脳のなかでカチカチしているかが分かりますよね。
「時間汚染」を解決するには?
では、この問題を解決するには、どうしたらいいのか?
その方法は、たった1つ。
瞑想です。
中でもおすすめなのは、食事瞑想。
食事瞑想は、簡単で時間もかからないし、ダイエット効果もあるという、一石三鳥の瞑想法。
そして、食事瞑想の中でも、一番簡単なやり方は、口のなかの音に耳を澄ますことです。
噛み噛みしながら、口のなかの音に意識を集中する。
すると、30秒もしないうちに雑念が浮かんでくるはずです。
それに気づいたら、もう一度、口のなかの音に意識を戻す。
また雑念が浮かんできたら、再び口のなかの音に意識を戻す。
この往復運動を繰りかえすことで、脳の前頭葉に筋肉がついてくる。
この筋肉こそが、集中力。
集中力が鍛えられると、脳のカチカチが止まり、雑念が浮かびにくくなります。
たとえ雑念が浮かんだとしても、意識的に雑念を消すことができます。
思考が明晰になり、何事にも集中できるようになります。
また、食事瞑想を1つ覚えれば、皿洗い瞑想・窓ふき瞑想・ひげそり瞑想など、何にでも応用できますからね。
いつでもどこでも瞑想できます。
瞑想の効果
瞑想は、たった1回でも効果がありますが、その効果はすぐに消えてしまいます。
でも、続ければ続けるほど、効果は大きくなり、長持ちするようになります。
ですので、一日1回でもいいので、毎日続けることが理想です。
10日も続ければ、雑念が減ってきたことに気づけるはずです。
1か月も続ければ、意識的に雑念を消せるようになるはずです。
ある研究によると…
脳のカチカチが止まるだけで、幸福度が約18%も上昇するという結果が出ています。
これだけでも、瞑想をつづける価値があるのではないでしょうか。
まとめ
あの有名な経済学者ケインズは、1930年にこのような予言をしています。
100年後には技術が進歩し、人の悩みは『忙しいこと』ではなく、『ありあまる余暇をいかにうまく過ごすか』と言うことになるだろう
しかし残念ながら、この予言は大ハズレ。
世の中が便利になって、自由に使える時間が増えたはずなのに、「忙しいわりには充実感を感じない」という人が急増している。
まったく不思議な現象ですが、その主な原因は、今回ご紹介しました、この2つ。
①やることの種類が多すぎる
②時間が細切れになっている
そして、その解決方法が、この2つ。
①やりたいことを断捨離する
②瞑想
「時間が足りないのなら、時間術やライフハックを駆使したら、どうにかなるんじゃない?」という意見もあるかもしれませんが、実はこれが大きな落とし穴で…
時間術を駆使して「スキマ時間」ができたとしても、そこにまた別の「やること」が入ってくるだけ。
やることの種類が増えるばかりで、どこまで行っても充実感は得られない。
だから、まずはやりたいことを断捨離する。
そして、瞑想で脳のカチカチを止める。
時間術は、そのあと。
これが、毎日を充実させるための正しい順序。
毎日が充実すれば、充実した一年になります。
それを続ければ、すっごく充実した人生になると思いますよ。
以上、「毎日時間が足りない!」を「ゆったり充実した毎日」に変える方法でした。
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