子供の上手な叱り方
本を読んでも、ネットを見ても、
一般的な「子供の上手な叱り方」は…
『理由を説明して叱る』
『子どもと同じ目線で叱る』
『愛情を持って叱る』
『傷つけない言葉を選ぶ』
『罪を叱っても、人格は否定しない』
など。
でも、こういった冷静な叱り方は、
いざやってみると、とても難しい!
ただでさえイラっとしていますから、冷静になれません。
『一般的な上手な叱り方』をできる人って、きっと少ないと思います。
そこで今回は『簡単&効果バツグン!子供の上手な叱り方』をご紹介させていただきます。
「叱らずに叱る」方法
今回ご紹介します『上手な叱り方』は、
正確に言うと…
叱りません。
子どもが、自ら反省してくれます。
本来、叱るのは『反省をうながす』のが目的。
だから、
子どもが自ら反省してくれるのなら、叱る必要がないのです。
では、どうやったら子どもに反省をうながすことができるのでしょうか。
と、その前に…
1つだけ、知っておいて頂きたいことがあります。
『怒り』と『もう1つの感情』
親が叱るときって、たいがいは『怒ってる』。
イライラ、ムカムカしてると思います。
この『怒る』という感情の裏には、
『もう1つの感情』が必ず存在します。
子どもが飛び出して、車に引かれそうになる
↓
不安(←もう1つの感情)
↓
怒る
子どもが、なかなか帰ってこない
↓
心配(←もう1つの感情)
↓
怒る
『もう1つの感情』は、ほとんどの場合…
『不安・悔しさ・寂しさ・悲しさ・期待はずれ』
この『もう1つの感情』が原因で、次に『怒り』が発生するのです。
『不安・悔しさ・寂しさ・悲しさ・期待はずれ』 が本当の感情。
『怒り』は二次的な感情です。
⇒
怒り以外の「本当の感情」を子どもにぶつける
話を戻しますが、
子どもに反省をうながす叱り方は…
この『もう1つの感情』を、子どもにぶつける。
『怒り以外』の感情を、子どもに伝えるのです。
●子どもの帰りが遅かった場合
「どこ行ってたの!もう心配したんだから!本当につらかったんだからね」
という感じで、
「心配した」「つらかった」という感情を、そのまま子どもにぶつける。
●子どもが飛び出して、車に引かれそうになった場合
「もう!驚かせないで。太郎が車に引かれちゃったらママ悲しいよ、寂しいよ。もうこれからは飛び出さないでね」
という感じで、
「驚いた」「悲しい」という正直な想いを、そのまま子どもにぶつける。
このように、
心で感じたこと(怒り以外)を
そのまま正直に、感情を込めて子どもに伝える。
すると、不思議なことに、子どもは自ら反省してくれるのです。
なぜ、子どもが反省するのか?
なぜ、親の『心配した・つらかった・悲しい・寂しい』という感情を伝えると、子どもが反省するのでしょうか。
その理由は…
『親を泣かせるようなことはしたくない』
『親の悲しむ姿は見たくない』
という本能が、どんな子どもにも備わっているからです。
子どもは『親の喜ぶ顔』が大好きだけど、
『親の悲しむ顔』は決して見たくないもの。
『心配した・つらかった・悲しい・寂しい』という親の想いを伝えることで…
「なんか悪いことしちゃったなぁ。こんなに気にかけてくれてるのに、裏切っちゃったなぁ」と自ら反省してくれる。
子供は、理屈で教えるよりも、
『情的に感じ取らせる』ほうが、はるかに効果的なのです。
『叱る』は、なるべく避ける
「怒るよりも、叱るほうがいい」と、ときどき耳にします。
確かに、その通り。
でも実は、
『叱る』ことも、できるだけ避けたほうがいい。
なぜなら、
子どもは『親が、自分のためを思って叱っている』ということが分からないからです。
親は『罪を叱った』つもりでも…
子どもは『人格を否定』された気持ちになってしまう。
自分の子どもの頃を思い出すと、その気持ちがわかると思います。
叱られて「やる気が出てきた」「愛情を感じた」なんてことは無かったはず。
子どもは叱られると、
頑張ろうと思うより、単純に凹んでしまう。
自尊心というものは、とても傷つきやすいのです。
そして、そんなことが重なると…
子どもは心が萎縮したり、反発するようになってしまいます。
今回ご紹介しました方法を使えば…
叱る回数をかなり減らせるし、子供の自尊心を傷つけることなく、親の愛情も伝わるはずです。
ちなみに、
「なかなか勉強しない」
「片づけができない」
というような場合に叱るのも、NG。
いくら小言をいっても、その場限り。
子どもは、いつまでも変わりません。
子どもを、理想通りに動かしたい場合は、褒めるのが正解です。
詳しくは、こちらの記事で
↓↓↓
vol.0012
【子供のやる気を引き出す方法】効果的な子供の褒め方
上手な𠮟り方まとめ
今回ご紹介しました『上手な叱り方』は…
叱らなくて済むだけでなく、
- 親の愛情を感じる
- 人の気持ちが分かるようになる
- 自ら反省するので、同じ過ちを繰り返さなくなる
など、嬉しい副産物もたくさんあります。
しかも、理屈で責める『一般的な叱り方』よりずっと簡単。
ぜひ一度お試しください。
以上、簡単&効果バツグン!子供の上手な叱り方でした。