子供のやる気を引き出す「効果的な褒め方」
「いつまでゲームやってんの!」
「早く勉強しなさい!」
「さっさと片付けなさい!」
多くの子どもが、面倒くさがり。
怒らないと、なかなか動かないものです。
![怒らないと動かない子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017sikaru.jpg)
「もう怒り疲れた…」というお母さんも少なくないと思います。
そこで今回は「子供のやる気を引き出す効果的な褒め方」をご紹介いたします。
怒ったところで、子どもは変わらない
子どもを怒って動かしたところで、それはその場限り。
むしろ、子どもは、そのことが嫌いになってしまいます。
![子供のやる気を引き出せない母親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017tesuto.jpg)
大人ですら、上司に怒られて
![上司に怒られる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017jyousi.jpg)
「どんどん、ヤル気が湧いてきたー!」
![やる気が湧いてくる人](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017yaruki1.jpg)
なんてことはありません。
![やる気がなくなる人](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017otikomu.jpg)
子どもも同じで、
怒られれば、ヤル気をなくしてしまう。
![怒られてやる気を失った子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017syobon.jpg)
今、無理にやらせてヤル気を奪うよりも…
長い目で見たら、
ヤル気を引き出すほうが、ずっと得策です。
![子供のやる気を引き出す](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017yaruki2.jpg)
人間の動機は2つだけ
子どものヤル気を引き出し、自主的に行動させるにはどうしたら良いのでしょうか?
![子供を自主的に行動させるには](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/12/20141222hatena.jpg)
それは、みなさんもご承知のとおり…
褒める
![褒める母親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017homeru2.jpg)
「褒めるのがいいのか?」
「叱るのがいいのか?」
と議論されることもありますが…
![議論](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017giron.jpg)
褒める方が、心理学的にも、
断然すぐれた方法といえます。
人間が行動するには『動機』が必要です。
動機は大まかに分けると、次の二つ。
①苦痛を避けたい
②快感を得たい
すべての行動は、この2つの動機から始まります。
これは、あらゆる動物に当てはまる自然の摂理です。
![自然の摂理](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017doubutu.jpg)
●怒ってやらせた場合…
『苦痛を避けたい』という動機から、嫌々行動を起こします。
![子供を怒ってやらせる母親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017sikaru2.jpg)
しかし、これでは、
『一度きり』
『その場限り』
になってしまう。
ライオンから逃げのびた人が、「もう一度、逃げてみたい」とは思わないのです。
さらに、思春期ぐらいの歳になると
押しつけには抵抗を示すようになり、
![抵抗を示す思春期の子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017hankou.jpg)
大人になると…
親と同じ解決策を、子供にも使うようになります。
![親と同じ解決策を使う](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017okoru.jpg)
●褒めた場合…
人間は『褒められることで快感を感じる』ことを知っています。
![褒められることで快感を感じる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017yaruki2.jpg)
だから『また快感を得たい』という動機から、同じ行動をとる。
そして、また褒められる。
![褒められる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017yaruki2.jpg)
それを繰り返すことで、
快感は、徐々に潜在意識に刻み込まれる。
![潜在意識](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/12/20141229ha-to.jpg)
すると、「もっともっと」とまた同じ行動をしたくなります。
![もっともっと](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017yaruki2.jpg)
褒めて子どもを動かすには、怒って動かすよりも時間がかかります。
![時間がかかる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017himekuri.jpg)
しかし、褒めることで、子どものヤル気をよび起こし、
いずれ自主的に行動してくれるようになります。
![自主的に行動する子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017souji.jpg)
「よし!なんとなく理屈はわかった。じゃあ、今日から褒めて伸ばそう」
![褒めて伸ばそうとする親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017nattoku.jpg)
実は…
問題はここからです!
![問題はここ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017stop.jpg)
褒めるって難しい
いざ「褒めよう!」と思っっても、
![褒められない親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017kangaeru.jpg)
「どうやって褒めたらいいか、わからない!」
「褒めてあげられる所が見つからない!」
と、訴えるご両親も多いようです。
![子供を褒めてあげられる所が見つからない両親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017komaru.jpg)
そうですよね!
褒めるって、意外と難しい。
最も基本的な褒め方は…
「今、できていることを褒める」ことと言われています。
たとえば、
ゲームばっかりやっている子に、
![ゲームばっかりやっている子](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017ge-mu2.jpg)
手先が器用ね!
と、言ったりすることなんです。
ところが、
実際にやってみようと思うと…
「今、できていること」を見つけることすら難しい!
![難しい!](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017moyamoya.jpg)
「今、できていることを褒める」のは、簡単そうで簡単ではないんです。
![簡単そうで簡単ではない](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/12/20141222komaru.jpg)
簡単で効果的な褒め方
というわけで、
本日は、もっと簡単な褒め方をご紹介いたします。
![簡単で効果的な褒め方を説明する先生](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/12/20141226hawai.jpg)
「今、できていることを褒める」より、もっと簡単な褒め方とは…
まだ、できていないことを褒める
たとえば、
「太郎は優しい子ね」
「花子はしっかりしてるわね」
とかって。
![まだ、できていないことを褒める母親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/11/20141110mama2.jpg)
今は、できていなくてもいいのです。
![できていなくてもいい](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017ok.jpg)
そう思ってなくてもいいから、とりあえず褒める。
![とりあえず褒める](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017homeru4.jpg)
普段の何気ないひとときで、
どんどん褒める
![何気ないひととき](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017homeru6.jpg)
![どんどん褒める](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017homeru7.jpg)
それは、
『できる前から、勲章を与える』
![勲章](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017kunsyou.jpg)
『子どもに、良いレッテルを貼る』
![優しい子](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017fuda.jpg)
![レッテル](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017fuda2.jpg)
ということ。
不思議とこの方法で、子どもが徐々に変わっていくんです。
![子供を伸ばせる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017henka.jpg)
ぼくラッキーの子どもの頃の話ですが、
隣に、鈴木さんというおばあちゃんが暮らしていました。
![鈴木さん](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017suzuki.jpg)
鈴木のばあちゃんは、
僕と会うたびに、
「えーちゃんは、ホントに優しいね~」と言ってくれたんです。
(※ラッキーの本名はえいじです)
![褒めてくれる鈴木さん](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017suzuki2.jpg)
何の根拠かわかりませんが、いつもそう言ってくれました。
(『まだ、できていないこと』を褒めてくれていたんですね)
その都度、僕は心の中で、
「全然、そんなことないけど!」と思ったのですが、顔は照れている。
![顔は照れている僕](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017tereru.jpg)
照れているのは、嬉しい証拠で「快感」を感じているわけです。
![快感を感じている僕](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017yaruki2.jpg)
そんなことが続くと、面白いもので…
鈴木のばあちゃんに会うたび、
『優しいえーちゃん』
を演じている自分がいるんです。
![優しいえーちゃん](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141020jyoukigen.jpg)
だから、また褒められる。
この好循環を繰り返すうちに、
「人に優しくするって、気持ちいいんだな~」ということに気づくことができました。
![ありがとう!](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017suzuki.jpg)
鈴木のばあちゃん、ありがとう!
同じように…
もし、あなたが、
『正直で優しい人物』
として扱われたならば…
![正直で優しい人物](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017syoujjiki.jpg)
なかなか、不正なことや、冷たい行動はできないはずです。
![冷たい行動](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017akunin.jpg)
人間は、自分について良い評価が与えられると、
『その評価を裏切らない行動』をとってしまうものです。
(心理学では、ピグマリオン効果といいます)
![ピグマリオン効果を説明する先生](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/12/20141226hawai.jpg)
人は、良い評価が与えられたとき…
「実際は、そんなことないけど」と うすうす感じながらも、
そのギャップを埋め合わせようと、努力してしまうもの。
![努力してしまう子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141020jyoukigen.jpg)
つまり、
『まだ、できていないこと』を褒めていると、
いずれその子は、できるようになっていくのです。
![できるようになっていく子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017kodomo3.jpg)
だから『まだ、できていないこと』をドンドン褒めちゃってください。
よく頑張ってるね!
きっと出世するよ!
そう思っていなくてもいいから、どんなことでも褒めちゃってください。
もし、
そんなことないよ!
と子どもに言われても…
私は、そう思ってる!
と言ってあげてください。
他人の前でも褒める
どうでしょう?
『まだ、できていないことを褒める』
って、簡単ですよね!
えっ!
「腹にもないことを言うな!と親に言われて育ちましたから…、わたしには言えません」
なるほど!
![なるほど!](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017odoroki3.jpg)
しかし…
本当のことを言って、どうなるのでしょうか。
「あんたはダメな子ね!」
「こんなこともできないの!」
![子供に本当のことを言う親](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017sikaru.jpg)
このように言われた子どもが、どう育っていくのか?
ピグマリオン効果で、言ったとおりの子どもに育ってしまいます。
それから、
「子どもに直接言うのは、恥ずかしいわ」という方も、多いでしょう。
![恥ずかしい](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017hazu.jpg)
いい方法があります
![先生](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/12/20141226hawai.jpg)
野球界の超大物、楽天イーグルス・野村克也元監督も使った方法です。
それは…
他人の前で褒める
野村監督は、田中将大投手のことを、
「マーくんは、神の子」
と、いつも記者の前で褒めていました。
![テレビ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/11/20141114terebi.jpg)
マーくんだって、
絶対に人の子なんですが…
![人の子](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017hitonoko.jpg)
「神の子」って言っちゃってました!
結果、
マーくんはグングンと実力を伸ばし、
アメリカ大リーグへの挑戦1年目から、驚くほどの大活躍をみせてくれました。
![実力を伸ばしたマー君](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017yakyuu.jpg)
まさに「神の子」のような活躍ぶり!
他人の前で褒めることで、さらに効果は上がります。
心理学では、これを「間接暗示」といいます。
子育ての場合、
他人の前で褒めるチャンスは、学校での三者面談や家庭訪問のときなどですね。
![三者面談](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017mendan.jpg)
「こう見えて、実はしっかりしてるんです」
「うちでは、ホント優しい子で助かります!」
などと、
子どもの前で、先生に言っちゃってください!
思ってなくてもいいから、言っちゃってください!
![先生の前で褒める](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017mensetu.jpg)
それを聞いた子どもは、
「えっ!そう見ててくれてたんだっ」
![驚く子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017odoroki.jpg)
となって、
その評価を裏切らないような行動を、とってしまうものです。
まとめ
今までの話をまとめると、
◆「まだ、できていないこと」を褒める。
◆他人の前でも褒める。
すると、
その子は、その評価を裏切らない行動をとってしまう。
いずれその子は、できるようになっていく。
この方法は、
子どものヤル気を引きだし、良い方向へ導くのにたいへん効果的です!
一人のファンとして、子どもを成長させていけば、
![一人のファン](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017fan.jpg)
その子は、自信満々で社会に出ていけます。
![自信満々で社会に出ていく子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2014/10/20141017jisin.jpg)
この方法は、自分の子どもだけでなく、
- 部下
- アルバイト
- 後輩
- 教え子
などを伸ばしたいときにも使えます。
怒って動かすよりも、時間がかかってしまいますが、
長い目で見たら、実に簡単で優れた方法です。
以上、『【子供のやる気を引き出す方法】効果的な子供の褒め方』でした。