星の王子さまは、なんと!全世界で1億5千万冊以上も売れている名作中の名作。
![星の王子さま](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image02.png)
そして、子供向けではなく、大人向けのお話です。
大人に向けて、「大切なメッセージ」が込められています。
![大切なメッセージ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image03.png)
ところが!
星の王子さまを読んだ感想で、いちばん多いのは、これ↓
「いまいち、よくわかんない」
![星の王子さまを読んだ感想](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image04.png)
星の王子さまは、なかなか手強い本なんです。
「大切なメッセージ」が何なのかは、何度も何度も読まなければ、見えてこない。
そこで今回は…
星の王子さまを一度も読んだことがない人でも把握できるよう、サクッと簡単に解説させていただきます。
星の王子様から学べる教訓は、たった1つ。
この1つのことさえ実践できれば、心に潤いのある、有意義な人生になります。
![心に潤い](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image05.png)
「人生で一番大切なことは、これなんだ!」と気づくこともできると思いますよ。
![気づき](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image06.png)
星の王子さまに込められた、大切なメッセージとは
星の王子さまは、大人たちをみて、こう言います。
「かわいそうに」
![かわいそうに](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image07.png)
その理由は、あわただしくて、ギスギスとした毎日を送っているから。
![あわただしい毎日](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image08.png)
「あっ!それ俺のことだ」と思った方も見えると思います。
なぜ、ギスギスとした毎日になるのか?
では、なぜ大人たちは、慌ただしくてギスギスとした毎日になってしまうのか?
その原因は…
大切なことを1つ忘れているから。
では、その「大切なこと」とは?
「自分以外のものに興味をもつ」こと。
これが、大切なんです!
子どもは、「自分以外のもの」に興味をもつことの達人
子どもたちは、「自分以外のもの」に興味をもつことの達人です。
たとえば、アリの行列を見つければ…
「せっせと何を運んでるんだろう?リーダーは誰だろう?どこまでつながってるのかな?」と興味津々。
![アリと子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image09.png)
スズメを見つければ…
「あれは親子じゃないかな?どっちがお母さんだろう?」というように。
![スズメと子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image10.png)
子どもたちは、次から次へと「自分以外のもの」に興味をいだきます。
興味をもてば、好きになる
すると、しだいに興味の対象を好きになっていきます。
・アリに興味を持てば、アリさんのことを好きになる。
・スズメに興味を持てば、スズメさんのことを好きになる。
・夕焼けに興味を持てば、夕焼けが好きになる。
![好きになる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image11.png)
ほかにも…
たとえば、道端のタンポポに声をかける。
「おはよう!」「やっと咲いたね」というように。
![タンポポに話しかける](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image12.png)
すると、だんだんタンポポさんのことを好きになる。
![タンポポと子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image13.png)
世の中にありふれたタンポポとは違う、自分にとって特別なタンポポになる。
100万本のバラより素敵な、1つのタンポポになる。
ぬいぐるみでも、「プーちゃん、お腹すいてない?」とお世話をしたり、一緒に遊んだりすれば…
![ぬいぐるみで遊ぶ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image14.png)
もう、それは単なるぬいぐるみではなく、家族の一員になる。
![家族とぬいぐるみ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image15.png)
悲しいときは、励ましてくれるし、うれしいときは、いっしょになって喜んでくれる。
![女の子とぬいぐるみ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image16.png)
魚屋のおばちゃんでも…
「おばちゃん、なんでいつも長靴を履いてるの?」「もう40年もやってるんだ!すごいね」というように。
![魚屋のおばちゃん](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image17.png)
相手に興味をもって、たわいもない時間を一緒にすごせば、やがて2人のあいだに「絆」ができてくる。
![二人の絆](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image18.png)
そこら辺の普通のおばちゃんとは違う、「かけがえのないおばちゃん」になる。
![かけがえのない人](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image19.png)
おばちゃんにとっても、「かけがえのない坊ちゃん」になる。
このように、自分以外のものに興味をもつことで、大切なものや、大切な人がどんどん増えていく。
![大切なものに囲まれる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image20.png)
大好きなものに囲まれた、素敵な毎日になる。
心に潤いのある生活ができるというわけです。
大人は、「自分のこと」に一生懸命
一方、大人はというと…。
「人にも動物にも優しい子」より、「意地悪でも算数や理科のできる子」のほうが高い評価を受けるという学校教育にもまれているうちに…
![学校教育](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image21.png)
だんだん「自分のこと」しか考えられなくなってくる。
自分の成績、自分の学歴、自分の容姿、自分の仕事、自分の収入、自分の地位、自分の名誉…。
![自分のことしか考えられない](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image22.png)
自分のことばかり追いかけているうちに、だんだん他のものが見えなくなってくる。
![他のことが見えなくなる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image23.png)
やがて自意識過剰になり、必要以上に人の目や世間体を気にしたり。
![人の目を気にする](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image24.png)
ときには天狗になったり…
![天狗になる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image25.png)
ときには小さな嘘をついてしまったり…。
![小さなうそをつく](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image26.png)
自分を偉く見せることに、一生懸命になってしまう。
さらに、もっとひどいケースだと…
「数字」にしか興味がもてなくなる。
自分の収入、仕事の成績、時間効率、コストパフォーマンス、体重、子供の成績など、数字が人生の目標になる。
![数字にしか興味がもてない](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image27.png)
数字につながらない行動は、無駄に思えてくる。
「くだらないことをしてないで、さっさと勉強しなさい!」とか、
![勉強しなさい](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image28.png)
「そんなモノをいつまでも大事にして、どうすんの!」と、子どもの好奇心や想像力まで奪ってしまう。
![そんなもの!](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image29.png)
お父さんであれば…
「そんなことをがんばっても、1円にもならないぞ」とか、
![お父さんと子供](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image30.png)
「明日の運動会、来てくれる?」と子どもに聞かれても…
「明日は仕事なんだから。そんなつまらんことに関わってる暇はないんだ」というように。
![仕事にいく父](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image31.png)
そうやって、数字ばかり追いかけていたら、やがてヘトヘトに疲れてしまう。
![へとへとに疲れる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image32.png)
人との絆も細くなるから、人間関係もギクシャクしがち。
![いざこざ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image33.png)
物への愛着も薄いから、いらなくなったら、感謝もせずに、物をポイッと捨ててしまう。
![粗大ゴミ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image34.png)
その結果、セカセカと忙しいばかりで、どこかむなしい毎日、味気ない毎日になってしまう。
で、こんな大人たちを見て、星の王子さまは「かわいそう」と思ったわけです。
![かわいそうな大人](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image35.png)
これ、星の王子さまだけではなく、岡本太郎さんも同じようなことを言っています。
自分を大事にしようとするから、逆に生きがいを失ってしまうのだ(岡本太郎)
「自分以外のもの」に興味をもつか、
「自分のこと」に興味をもつか。
その「小さな違い」が、やがて「大きな違い」となって人生に現れてくるということですね。
![二つの人生](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image36.png)
ここからが重要なポイント!
ここで一段落したわけですが、実はここからが重要なポイント。
というのは…
物語の途中で、「猛毒の黄色い蛇」が出てきて、意味の分からないことをつぶやきます。
「謎は全部おれが解く」
![毒蛇のつぶやき](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image37.png)
この一文が、星の王子さまを読み解くための、大切なキーワード。
この意味がわかれば、星の王子さまに書かれた教訓が見えてくるのです。
なぜ、子ども心が大切なのか?
「謎は全部おれが解く」とは、どういう意味か?
毒蛇は、「死」の象徴。
つまり、「おれ」とは死。
![毒蛇](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image38.png)
「謎」とは、この本全体のテーマ。
「なぜ、子ども心が大切なのか?」
![解説](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image39.png)
これをつなぎ合わせると…
「なぜ、子ども心が大切なのかは、死にぎわになれば全てわかる」
なんだか、推理小説みたいですけどね。
「死にぎわになれば全てわかる」というのは…
死にそうな経験をすると、「人生を走馬灯のように振り返る」とよく言いますよね。
![走馬灯](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image40.png)
それから、高齢者は自分の死を意識すると、人生をよく振り返るようになるそうです。
![人生を振り返る](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image41.png)
死を目前にして、人はなにを思う?
そのときに、何を思うのか?
築き上げた「財産」のことでも、「地位」のことでもないはずです。
![地位や財産](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image42.png)
思い出すのはきっと、他愛もない瞬間や、何気ないひととき。
たとえば…
・いつも優しくなぐさめてくれた、お母さんのぬくもり
![お母さんのぬくもり](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image43.png)
・肩たたきをしたときの、おばあちゃんの笑顔
![おばあちゃんの笑顔](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image44.png)
・一緒に電車と競争した、友だちとの友情
![友だちとの友情](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image45.png)
・片思いをしていたときに見た、きれいな夕日
![夕日](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image46.png)
・いつもそばいてくれた、ポチとの思い出
![ポチとの思い出](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image47.png)
・娘がはじめてしゃべったときの、言葉にできない感動
![娘に感動](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image48.png)
・いつもコロッケをおまけしてくれた食堂のおばちゃん
![食堂のおばちゃん](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image49.png)
このような、何気ないひとコマひとコマが大切なんだ!
お金には変えられない人生の宝物なんだ!と、死を目前にしてはじめて気づく。
![人生の宝物](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image50.png)
これが、黄色い毒ヘビがいった「謎は全部おれが解く」の意味。
子供のように、「自分以外のこと」に興味をもつことで…
「かけがえのない人生の宝物がふえて、後悔のない人生になるんだよ」ということですね。
人生は、バランスが大事
とはいっても、これ、バランスが大事だと思います。
「自分のこと」もちゃんと考えないと、今の世の中、生きていけませんからね。
![自分のこと](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image51.png)
「自分のこと」を考えつつ、「自分以外のこと」にもちゃんと興味をもつ。
そんな生き方が、ベストなんだと思います。
すこし具体例をあげると…
・ストレス解消のためにゆっくりテレビを見るのもいいですが、目のまえの家族との会話は、それよりもっと大事
![家族との会話](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image52.png)
・使い捨ての生活は便利で効率的ですが、一つ一つのものを大切にすることは、それよりもっと大事
![物を大切にする](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image53.png)
・仕事が終わったらとっとと帰るのもいいですが、同僚と雑談を楽しむことは、それよりもっと大事
![同僚と雑談](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image54.png)
・土曜日に仕事をするのもいいですが、子どもの運動会で声援を送ることは、それよりもっと大事
![子どもの運動会](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image55.png)
・家でダラダラ過ごすのもいいですが、ペットや自然とのふれあいは、それよりもっと大事
![自然やペットとのふれあい](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image56.png)
・ハワイでバカンスを満喫するのもいいですが、実家に帰って顔を見せることは、それよりもっと大事
![実家へ顔を見せる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image57.png)
こうやって、「自分以外のこと」にも目を向けて生きていけば、興味の対象を好きになり、毎日の生活が潤ってくる。
だけではなくて…
人生の宝物がいっぱい手に入り、有意義な人生になると思いますよ。
まとめ
名作・星の王子さまから得られる教訓は、たった1つ。
「自分以外のことに興味をもつ」ことの大切さ。
子どものように…
人に興味をもち、生き物に興味をもち、モノに興味をもち、景色に興味をもって生きていれば、大切なものに囲まれた、充実した毎日になる。
![自分以外のことに目を向ける](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image59.png)
そこから生まれてくる「人生の宝物」も、いっぱい増えて、有意義な人生になる。
![大切な思い出](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image58.png)
反対に、「自分のこと」ばかり追いかけていると、ギスギスとした慌ただしい毎日になる。
![自分のことばかり追いかける](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image60.png)
人生の宝物も取りこぼし、どこかむなしい人生になってしまう。
![むなしい](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image61.png)
がんはってがんばって生きてきた結果がこれでは、ちょっとさみしいですよね。
とはいっても…
これはぼくの解釈であって、あくまでも一例に過ぎません。
星の王子さまは、ホントに深いお話で、読む人によって解釈は違ってくると思います。
ですので、ぜひみなさんにも、読んでいただきたい。
すでに読んたことがある人でも、もう一度読めば、また新たな発見があるはずです。
自分だけの気づきもあるはずです。
![気づき](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image01.png)
ちなみに、ぼくのおすすめは、内藤 濯(ないとう あろう)さんが翻訳したバージョンの、星の王子さま。
![内藤 濯](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image62.png)
あろうさんの訳は、やわらかくて角がない。
とても優しい文章に仕上がっています。
興味のある方は、ぜひ一度、手にとって読んでみてくださいね。
![星の王子さま](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/12/20191229image02.png)
ご挨拶
今年も1年間、みなさまには本当にお世話になりました!
喜びや励ましのお便りをいただいたり、たくさんのご感想をいただいたり。
ほんとに感無量です。感謝しています。
来年も張りきっていこうと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。
最後の最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それではみなさん、よいお年を!
以上、300%わかる!「星の王子さま」に学ぶたった1つの教訓でした。
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