この記事でお伝えしたいこと
- がんばり屋ほど結果が出ない理由
- 確実に自分を変える方法
早起き、勉強、運動、瞑想、読書、食事習慣、
「自分を変えるぞ!」と決意して、行動するのはいいのだけれど…
![やる気](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image01.png)
結局つづかない…。
何をやっても結果を出せず、自己嫌悪に陥ってしまう。
![自己嫌悪](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image02.png)
そんな人には、ある1つの特徴があります。
それは何かというと…
「がんばり屋さん」
![がんばり屋さん](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image03.png)
「やるぞ!」「早く結果をだすぞ!」と熱心に努力する人ほど、結果を出せないということが脳科学でわかっています。
脳のシステム上、そういう事になっているのです。
そこで今回は…
①がんばり屋さんが陥りやすいワナ
②確実に自分を変える方法
この2つを、順番にご紹介させていただきます。
①がんばり屋さんが結果を出せない理由
なぜ、がんばり屋さんほど、努力が続かないのか?
まずは、こちらをご覧ください↓
![ロールケーキ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image04.png)
人間の脳は、ロールケーキの断面図のように「3層構造」になっています。
![人間の脳の構造](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image05.png)
一番内側が、ハ虫類脳。
呼吸や体温を調節している部分。
真ん中の層が、ホ乳類脳。
感情の脳みそ。
一番外側が、人間脳。
理性の脳みそ。
「自分を変えたい!」と思うのは、人間脳。
それとは反対に、ホ乳類脳とハ虫類脳は「変化が大嫌い!」。
どれくらい嫌いかというと…
たとえば、ダイエットで食事制限をはじめた途端に、「ガマンは体に悪いぞ」「どうせ続かないんだから」と、自分の心の声が聞こえてきますよね。
![ダイエット](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image06.png)
あれは、ホ乳類脳の声。
ホ乳類脳が自分を変化させないために、人間脳を誘惑してくる。
なんでか知らないけれど、いつも以上にお腹が空いたりとかね。
で、その誘惑に負けて、結局食べてしまう。
![食べてしまう](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image07.png)
もしも、その誘惑に勝って、めでたくダイエットに成功したとしても…
![ダイエットに成功](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image08.png)
こんどは爬虫類脳が、肥満遺伝子をカチッとONにする。
![肥満スイッチ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image09.png)
すると、少ししか食べていないのに、ブクブク太る体質になってしまう。
で結局、大きくリバウンドして元通りというわけです。
![リバウンド](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image10.png)
ホ乳類脳とハ虫類脳は、「自分を変化させない」のが仕事。
良いも悪いもない。とにかく変化が嫌い。
「変化=ストレス」なのです。
脳は「変化」をこんなにも嫌う!
脳にとって、「変化」がどれほどのストレスになるのか?
わかりやすい例で、ストレス・マグニチュードというものがあります。
![ストレスマグニチュード](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image11.png)
「配偶者が亡くなるストレス=100」としたときに…
・離婚のストレスは73
・結婚は50
結婚というハッピーな出来事にもかかわらず、ストレスはこんなにも高い。
ほかにも…
- 夫婦の和解=45
- 妊娠=40
- 睡眠習慣の変化=16
- 食習慣の変化=15
あと、軽微な法律違反は11。
これは交通違反などですが、「スピード違反で捕まる」よりも、「クリスマス=12」のほうがストレスが大きい。
このように脳は、「良い」も「悪い」もなくて、とにかく変化が大嫌いなのです。
![脳は変化が嫌い](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image12.png)
ちなみに、半年間で「ストレスマグニチュードの合計が200」を上回ると、かなりの確率で鬱になるとも言われています。
これ以上変化させないために、「脳が自分を鬱してしまう」ということですね。
このように、脳は「私たちが変化する」ことを、なにがなんでも阻止しようとします。
こちらが10の力で頑張れば、脳は20の力で抵抗してくる。
こちらが100の力で頑張れば、脳は200の力で抵抗してくる。
![脳が阻止する](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image13.png)
だから、がんばり屋さんほど、結果を出すことができない。
長続きさせることができないというわけです。
確実に自分を変える唯一の方法
ここからが今回の本題。
確実に自分を変えるには、どうしたらいいのか?
ここまでの説明で、ピンときた方もみえると思います。
やり方は簡単!
脳に気づかれないように、小さな努力からはじめる
![脳に気づかれない](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image14.png)
たとえば、「まったく運動をしていない人」が運動をはじめるとしたら…
![まったく運動をしていない人](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image15.png)
・エレベーターではなく、階段をつかう
・毎日5分のウォーキングからはじめる
など。
とにかく、脳にバレないように、小さな努力からはじめる。
「通勤で普段から結構歩いている人」なら…
一駅手前でおりて歩く量をふやす、など。
![一駅歩く](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image17.png)
「もっとがんばりたい!」という気持ちをグッとこらえて、小さな努力を2週間くらい続けていく。
すると、脳が「毎日歩くのが普通」と思うようになる。
![脳が覚える](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image18.png)
そこまできたら、もう少し運動量を増やす。
![ウォーキング](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image19.png)
さらに2週間後にはもっと増やす、というように。
![ジョギング](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image20.png)
無理なく、少しずつレベルアップしていく。
これが、脳の抵抗を回避するやり方。確実に自分を変える方法です。
「スモールステップ」の偉大なチカラ
ちなみに、「小さな一歩からはじめて、徐々にステップアップする」というこの方法は…
行動心理学で「スモールステップの原理」と呼ばれていて、いろんなところで活用されています。
不登校の治療
たとえば、不登校の子どもの治療として…
![不登校](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image21.png)
①朝 起き上がることを目標にする
それができるようになったら…
②朝起きてリビングにいくことを目標にする
次は、③リビングで朝食をとることを目標にする
その次は、④朝食後に散歩に行くことを目標にする
このように、少しずつ学校に行けるようにするのがスモールステップ。
![学校へ行く](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image22.png)
それとは逆に、「明日から1時間だけ学校に行きましょう」と急激な変化を与えると…
脳が拒否反応を示して、ますます症状が悪化してしまうというわけです。
![無理やり学校へ行く](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image23.png)
「スモールステップ」の面白い研究
それから、「スモールステップ」の面白い研究もあります。
「おたくの庭に、交通安全の看板を立てさせてください」とお願いしたときは…
![看板設置のお願い](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image24.png)
83%のお宅が拒否。
看板を立てさせてくれたのは、たったの17%。
今度は「交通安全のステッカーを貼らせてください」とお願いしたら…
![ポスター設置のお願い](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image25.png)
大半の家がOKしてくれました。
そして、ステッカーを貼ってしばらくしてから「交通安全の看板も立てさせてもらえませんか?」とお願いしたら…
![看板設置のお願い](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image26.png)
なんと、76%の家がOKしてくれたそうです。
いきなりお願いしたときの、4倍以上(17%⇒76%)。
家に「交通安全のステッカー」があることに、脳が慣れた。
![脳が慣れる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image27.png)
だから、「交通安全の大きな看板」にも、脳が拒否反応を示さなかったというわけです。
スモールステップで早起きに大成功
それともう一つ、「早起き」。
我が家の話で、申しわけありませんが…
うちの双子の息子が、ある日突然「早寝早起きしたい!」と言い出したんです。
![双子の息子](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image28.png)
「じゃあ、スモールステップではじめよう」ということで…
一日1分ずつ寝る時間を早めていきました。
最初の日は「10時30分」までに、枕に頭をつける。
次の日は「10時29分」、その次の日は「10時28分」というように…。
![寝る時間](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image29.png)
一日1分ずつなら、脳は変化に気づきませんからね。
で、3ヶ月かけて、9時までもっていったのですが…
これがバッチリうまくいって、今でも毎日9時に寝ています。
![9時に寝る](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image30.png)
でね、このまえ試しに「10時半まで起きててもいいよ」と息子たちに言ったら…
声をそろえて、「絶対にイヤ!」って。
脳が、「9時に寝る=普通」と認識した証拠ですね。
![脳が認識する](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image31.png)
あと、「起きる時間」はあえて設定しなかったのですが、自然と朝6時前には目が覚めるようです。
![目覚める](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image32.png)
で、早く目が覚めると、とうぜんお腹がすく。
![お腹が空く](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image33.png)
以前は、朝食を食べなかったのですが、朝食を食べて学校に行くようになりました。
![朝食](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image34.png)
すると面白いもので、「最近、学校が楽しい!ストレスがない」って言い出したんです。
![学校が楽しい](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image35.png)
脳にブドウ糖が十分にあると、やる気が湧いてくるから、当然のことなんですけどね。
さらに、帰ってきたらすぐに宿題をやるようにもなったし、性格もいくらか素直になった気もします。
![宿題](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image36.png)
「一日1分ずつ早く寝る」という、たった1つのスモールステップからはじまって、息子たちはあらゆる面で変化が起きたということですね。
スモールステップの具体例
では最後に、スモールステップの具体例をいくつかご紹介して、終わりにします。
片付け(断捨離)
「物を一気に捨てる」とか、「一気に片付ける」というのはアウト。
![部屋を一気に片付ける](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image37.png)
脳は環境の変化を、とくに嫌いますからね。
すぐにリバウンドして、元通りの部屋になるのがオチ。
![部屋が汚れる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image38.png)
そうではなく、まずは「一日1分 片付ける」とか、「一日に3つ捨てる」とか。
最初は小さくはじめて長く続ければ…
それが習慣となって、ピカピカの部屋をずっと保てるはずです。
![ピカピカの部屋](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image39.png)
安全運転
「これからは安全運転するぞ!」とか、「今日からゆっくり走るぞ!」というのは、アウト。
![交通安全の誓い](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image40.png)
最初は安全運転できても、すぐに元の運転に戻ってしまいます。
![乱暴な運転](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image41.png)
それより「もっと小さなこと」からはじめるのが、正解。
たとえば、一日1回善意を示す。
割り込んでくる車に「どうぞ」と笑顔で道をゆずるとか、横断歩道に歩行者がいたらちゃんと止まるとか。
![思いやり運転](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image42.png)
そんな「一日一善」を毎日をつづけてると、いつの間にか、心にゆとりが出てくる。
スピードは控えめになるし、車間距離は広くなる。
気がつけば、安全運転をしている自分になっているというわけです。
![安全運転](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image43.png)
もっと優しくなりたい!
「もっと優しくなりたい」「自分を好きになりたい」というのも、安全運転とおなじ要領。
「今日からみんなに優しくするぞ」とか「器の大きな人間になるぞ」というのは、アウト。
![優しくなる](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image44.png)
無理をすると、脳が抵抗して、すぐに元の自分へと戻ってしまいます。
![元の自分に逆戻り](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image45.png)
そうではなくて…
たとえば、笑顔で「おはよー」とあいさつすることから始めてみるとか
![笑顔であいさつ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image46.png)
寝る前に「今日もよくがっばったなぁ」と自分を褒めるとかね。
![自分を褒める](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image47.png)
小さな変化を毎日つづけていけば、やがて理想の自分に近づいていくはずです。
夫婦仲
あとは、夫婦仲。
「夫婦仲を良くしよう、改善しよう」ということで…
誕生日のサプライズとか、ヨーロッパ10日間の旅行とか、奥さんにブランドバッグを買うとかね。
![大きなイベント](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image48.png)
そういう大きなイベントは、アウト。
大きな変化は、お互いの脳にとってストレスですからね。
それよりも、もっと小さなこと。
たとえば、「おはよう」と挨拶からはじめてみるとか。
![あいさつ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image49.png)
それが板についてきたら、一緒に買物にいく、ついでに食事をする。
少しずつステップアップして、休日は一緒に映画を見に行くとか、スポーツ観戦とか。
こんなやり方が、ベストだと思いますよ。
スモールステップで、驚きのことを成し遂げた男
最後になりますが、スモールステップを活用して、驚きのことを成し遂げたある男性をご紹介させてください。
アリゾナ州に住むジャック・シュタップさん。
彼は54歳のとき、重い関節リウマチを患い、入院。
![リウマチで入院](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image50.png)
20箇所以上の関節が腫れ上がり、寝たきり状態でした。
そのジャックに対して、お医者さんはこうアドバイスします。
「関節破壊を食い止めるには、何が何でも運動しなさい」
![医者のアドバイス](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image51.png)
そこでジャックは、スモールステップを活用します。
まずは、「ベッドから起き上がる」ことを目標にしました。
それができるようになったら、次は「スポーツジムまで歩いていく」ことを目標にし、
その次は「ランニングマシンで2分だけ歩く」ことを目標にしました。
少しずつ少しずつステップアップして、最後はどうなったと思います?
なんと!ボディービル世界大会の年齢別部門で優勝したのです。
![ボディービル世界大会優勝](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image52.png)
すごいですよね!ジャックさんの回復ぶり。
たかがスモールステップですが、されどスモールステップ。
「スモールステップだけが、自分を変える唯一の方法」といううことを、みなさんにも分かっていただけたのではないかと思います。
まとめ
映画やドラマのサクセスストーリーは、ほとんどが「急激な変化」。
![映画](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image53.png)
気合と根性で高校ラグビーの花園で優勝とか、昔、そんなドラマがありましたけどね。
「気合と根性によって、短期間で大きな結果をだす」というのは、めったに無いこと。
めったに無いから、ドラマになるわけです。
目標達成までの道のりは、階段と同じで、少しずつレベルアップしていくというのが大原則。
![スモールステップ](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image54.png)
地味ですけどね。
結果を焦って、壁をよじ登ろうとしたり、一段飛ばししようとすると…
ホ乳類脳やハ虫類脳の強烈なパワーで、足を引っ張られてしまいます。また元の自分に逆戻りです。
![結果を焦ると](https://panda-ondo.org/wp-content/uploads/2019/11/20191110image55.png)
でもね、脳の仕組みや、スモールステップの重要性を知ったみなさんは、もう大丈夫!
「ばかばかしいと思えるほど小さな一歩」から実践し、気長に続けていけば、たいていの目標は叶うと思いますよ。
小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道
(イチロー)
☆☆☆
以上、自分を変える!たった1つの方法『スモールステップの原理』でした。
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