「子どもに幸せになってほしい」
「やる気のある人になってほしい」
「優しい人に育ってほしい」
親なら、誰だってそう思いますよね。
だからこそ、「勉強しなさい!」「優しくしなさい!」「しっかりしなさい!」と口酸っぱく言ってしまうものです。
でも、言っている本人も「このやり方では、上手くいかない」というのは、薄々気づいていると思います。
自分だって、上司から「仕事しろ!」「しっかりしろ!」と言われたら、逆にやる気を失いますからね。
では、どうすれば子育てが上手くいくのか?
これが、今回の本題。
というわけで今回は、子育てで絶対やるべきことを厳選して4つご紹介させていただきます。
今回は、あえて「お母さん」に向けて話をしますが、子育ては「お母さんひとり」で出来るものではありませんからね。
「お母さん」と言っているところを、「お父さん」「おばあちゃん」「おじいちゃん」「担任の先生」と読み換えても大丈夫ですよ。
子育てで絶対やるべきこと①
子育てで絶対やるべきこと、その1つ目は、こちら↓
両親がご機嫌でいること
お父さんお母さんが、ご機嫌かどうか。
これが、その子の運命を左右します。
たとえば、お父さんが、「ただいま!」と笑顔で帰宅すれば…
子どもは、「仕事って楽しいのかな」と思います。
お父さんが、「今仕事で、こんなプロジェクトをやってるんだ」と楽しそうに語れば…
子どもは、「早く大人になりたい。自分もがんばりたい!」と思います。
お母さんが、楽しそうに掃除をすれば…
子どもは、「大人は楽しそう。自分もやりたい!」と思います。
このように、両親がご機嫌でいることで、子どもの「やる気」や「希望」が湧いてくる。
それとは反対に、お父さんが「あ~、疲れた」とため息をつきながら帰宅すれば…
子どもは、「仕事って大変なんだ」と思います。
愚痴や文句ばかりこぼしていたら…
子どもは、「この世界は大変なところなんだ」と不安になります。
お母さんが、面倒くさそうに家事をしていたら…
子どもは、「大人ってつまらないんだ。子どものままでいたいな」と思います。
このように、両親が不機嫌でいると、子どもの「生きる意欲」がだんだん失われていくんです。
子供の成長にとって、最も大事なものは、「生きる活力」や「生きる喜び」を感じられること。
そのためには、両親がご機嫌でいるのが一番なんですね。
心の底からご機嫌になるには?
それから、もう一つ大事なことがあって…
ご機嫌じゃないのに、無理やり笑顔をつくると、切ない表情になります。
子供はそれを敏感に感じ取り、「お母さん、なんだか大変そうだな」と不安になります。
これでは逆効果ですよね。
なので、「表面的なご機嫌」ではなく、「心の底からご機嫌」じゃないとダメなんです。
では、どうしたらお母さんがご機嫌になれるのか?
ここで、お父さんの出番です!
実は、お母さんを一番ご機嫌にできるのは、お父さんなのです。
・共感しながら話を聴く
・感謝の言葉を伝える
・ハーゲンダッツを買って帰る
お母さんがご機嫌になると、子どももご機嫌になり、思いやりのある暖かい家庭になります。
そうすれば、お父さんもご機嫌になれるのです。
「ハッピーワイフ・ハッピーライフ」という言葉がありますが…
家庭の幸せは、まずはお母さんから。
お母さんは、自分を幸せにする。
お父さんは、お母さんを幸せにする。
そうやって、お母さんからご機嫌の輪を広げていくことが、子どものすこやかな成長につながるのですね。
子育てで絶対やるべきこと②
子育てで絶対やるべきことの2つ目は、こちら↓
叱るときは「敬語」をつかう
「子どもに敬語?」と思われた方もみえるかもしれませんが…
でも、実はこれが、子どもの「自立心」や「やる気」を引き出す、非常に効果的な方法なんです。
たとえば、「こんなに散らかして!早く片付けなさい!」。
このように、上からモノを言うのは、子ども扱いするのと同じこと。
子ども扱いするから、その子は、いつまでたっても子供のまんま。
だから、その子が大きくなっても、「もう!何回言ったらわかるの!」と同じことが繰り返されるんです。
では、敬語を使った場合は、どうなるでしょうか。
「散らかすと、お母さん困ります。片付けてもらえますか」
敬語で話せば、子どもがすぐに片づけてくれる、という話ではありません。
敬語で話すことは、大人扱いするということ。
すると、その子に「大人の自覚」が芽生えます。
「もっと、ちゃんとしなければ」と。これが自立心。
自立心が育つと、自分で考えて行動できるようになるんです。
アドラー心理学でも、「子どもに命令してはいけない。対等な存在として接することが大事」と言っていますが…
子どもを「一人の人間」として尊重することで、その子の自立心や責任感が育ち、自分で考えて行動できるようになる。
そのための最もシンプルな方法が、敬語で叱ること、なんですね。
子育てで絶対やるべきこと③
子育てで絶対やるべきことの3つ目は、こちら↓
お母さんが「失敗する姿」を見せる
「理想的なママでいたい」「ダメなところを子どもに見せたくない」というのは、親なら誰でも思うことですが、完璧なお母さんを目指さなくていいんです。
というか、むしろ、完璧にならないほうがいい!
お母さんが、真面目で、努力家で、家事も育児もそつなくこなし、何でもできて、何でも知っている。
そんな完璧なお母さんだと、子どもは「しんどい」です。
「ママは完璧なのに、自分はダメなところばかり」と自分を責めて、自己肯定感が下がってしまいます。
すると、人の評価が気になる、失敗するのが怖くなる、チャレンジできないなど、子どもの心が萎縮してしまうんです。
理想のママは「ちょっとダメだけど明るいママ」
子どもにとって理想のママは、「ちょっとダメだけど、明るいママ」です。
「ホットケーキ、まる焦げになっちゃった。テヘ♪」と笑っていれば、子どもは「ママもこんなにかわいい失敗をするんだ」と安心します。
「オバケ屋敷はムリムリ!」とジタバタすれば、子どもは「ママだって怖いものがあるんだ」と安心します。
「ママもこんな大失敗をしたことがあるのよ」と失敗談を話せば、子どもは「ママも僕と同じなんだ」と肩の荷が下ります。
すると、子どもは、「人間誰もが完璧じゃないんだ。不完璧でいいんだ!」と思うようになり、自己肯定感が高まる。
自己肯定感が高まれば、失敗を恐れなくなる、人の評価が気にならなくなる、自分を許せるようになる。
また、自分を許せる人は、他人のことも許せるようになるので、優しい人に育ちます。
お母さんが目指すべきは、完璧なママではなく、ちょっとダメで明るいママ。
失敗するし、出来ないこともあるし、ダメなところもたくさんある。
「それでもママは、幸せに生きているから」
そういう姿を見せることが、子どもの自信を育てる最高の教育になるのですね。
子育てで絶対やるべきこと④
子育てで絶対やるべきことの4つ目は、こちら↓
正しい褒め方をする
子どもを褒めることは、実は簡単そうで難しい!
褒め方を間違えると、逆に子どもをダメにしてしまうんです。
褒め方は、大きく分けて4種類あります。
①才能褒め…「天才!」「頭がいいね!」など
②結果褒め…「100点!すごい!」など
③努力褒め…「よく頑張ったね!」「優しくできたね」など
④感謝褒め…「ありがとう!」「助かるわ」など
で、結論から言うと…
①× ②× ③◎ ④◎
やっていいのは、③努力褒めと④感謝褒めだけなんです。
その理由はというと、まず①才能褒めですが…
「天才!頭がいいね!」と才能を褒めると、子どもは、「その勲章に傷をつけたくない」という心理が働きます。
すると、「努力して成果が出なかったら、頭が悪いと思われてしまう」と思い、努力しなくなる。
「失敗したら、才能がないと思われてしまう」と思い、チャレンジをしなくなる。
また、「自分を良く見せよう」として嘘が増える、ということも心理学研究でわかっています。
これは怖いですよね。
②結果褒めですが…
成績が良いときは「100点!すごい!」と褒めて、成績が悪いときは「あらまぁ」とガッカリする。
これを「条件つきの愛」と言ったりしますが、これを繰り返すと…
子どもは、「成績のいい自分は、愛されるんだ」「成績の悪い自分は、愛されないんだ」と思ってしまう。
「親から無条件で愛されている」ことを信じられなくなってしまうんです。
すると、「ありのままの自分ではダメなんだ」と自己肯定感が下がってしまう。
自己肯定感が下がると、先ほども言いました通り、
・人の評価が気になる
・失敗するのが怖くなる
・チャレンジできない
など、子どもの心が萎縮してしまうんです。
③努力褒めですが、これは素晴らしい!
「100点!嬉しいね!よく頑張ったもんね!」と努力を褒めれば…
子どもは、心の底から「努力してよかった!」という達成感を味わえます。
がんばることが好きになります。
テストが30点だったとしても、「あなたが元気に学校に行ってくれるだけで、お母さん嬉しいから♪」と頑張りを褒めれば、子どもは、無条件の愛を感じます。
自己肯定感が高まります。
徒競走で子どもがビリでも、「よくがんばったわね!お母さん感動したわ」と言えば…
子どもは、「がんばるって、カッコいいんだ」と思うようになります。
このように、努力を褒めることで、「ツラい努力」を乗り越える力が育っていくんです。
④感謝褒め、これも素晴らしい!
「ありがとう!助かるわ」と褒めれば、子どもは「自分は価値のある人間だ」と自尊心が高まります。
また、「人の役に立つって、嬉しいんだ!」と気づき、親切な人になります。
その結果、優しくて自信のある子に育つ。
ちなみに、異性にモテる人の共通点は、優しくて自信のある人ですからね。
そういう意味でも、子どものためになるのですね。
そんな訳で、③努力褒めと④感謝褒めをたっぷり行い、①才能褒めと②結果褒めはしない。
これを続けることで、子どもの「やる気」と「自信」が高まり、自然といい方向に成長してくれると思いますよ。
まとめ
「子どもに幸せになってほしい!」
この願いを叶えるために親ができることは、今回ご紹介しました、この4つ。
①両親がご機嫌でいること(まずはお母さんから)
②敬語で叱る
③お母さんが「失敗する姿」を見せる
④努力褒めと感謝褒め(才能・結果褒めはNG)
これらを実践することで、子どもは…
・生きる活力が高まります
・自己肯定感も高まります
・人への優しさも身に付きます
・自分で考えて行動する力もつきます
・続ける力が育ちます
今は激動の時代で、先行きが不透明ですが…
この5つの能力があれば、どんな未来が来ても、たくましく生きていけるはずです。
ですので、ぜひ、この4つを日々の生活に取り入れて、子どもの心の成長をしっかりとサポートしてあげてくださいね。
以上、子育てで絶対やるべき4つのことでした。
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