わたしたち人間は面白いもので、
良くも悪くも、「言葉」のとおりに人生が変わっていくものです。
たとえば、親から「だらしない子ね」と何度も言われていると…
「ぼくはだらしない人間だ」というセルフイメージができてきて、本当にだらしない人になっていく。
反対に、「シッカリしてるわね」と言われて育った子は…
「自分はシッカリしている」というセルフイメージができてきて、本当にシッカリした人間になっていく。
この一連の流れを、最近の心理学でフュージョンといいます。
もう少しわかりやすい例で…
「英語が苦手」と何度も言ってると、100%確実に英語が苦手になっていきます。
これを「今はまだ英語が苦手」と言い換えたら、どうなるでしょうか?
「未来の私は、英語を話せる」というセルフイメージができてきて、いつかは本当に英語をしゃべれるようになる。
そうなんです!
言葉をほんの少し工夫するだけで、セルフイメージが変わり、自分の未来も変わってくるのです。
というわけで今回は、人生が変わる魔法の言葉を3つ厳選してご紹介させていただきます。
①自分を好きになる言葉
②人の目が気にならなくなる言葉
③幸福度を上げる言葉
自分に当てはまるものがありましたら、ぜひ実践して、自分の未来・自分の人生を変えてみてくださいね。
人生を変える「魔法の言葉」
①自分を好きになる言葉
まず1つ目は、自分を好きになる言葉。
「自分を好きになれない」という日本人はとても多くて…
「自分に満足している人」は、たったの46パーセント。
自分を好きになれないって、ツラいですよね。
では、自分を好きになれない原因は、何か?
それは…
「理想の自分」と「現実の自分」とのギャップ
何かうまくいかなかったときに、「理想の自分」と「現実の自分」を比較して、
「私はダメだ」「自分は情けない」と自己嫌悪におちいれば おちいるほど、「ダメな自分」というセルフイメージが固まってくる。
「理想の自分」と「現実の自分」とのギャップが、どんどん開いていく。自信がもてなくなってくる。
この悪循環から抜け出すための魔法の言葉が、こちら。
「このままの自分でOK♪」
欠点があろうが、苦手なことがあろうが、そんなことは気にせず「このままの自分でOK♪」「今の自分でOK♪」と言ってみる。
暇があったら、たびたび言う。できれば 声に出して言う。
ただ、「このままの自分でOK♪」と言ったからって、ぜんぜんOKなんて思えないのですけどね。
むしろ落ち込んでしまう人もいると思いますが、でも、それでいいんです。
くり返し何度も何度も言っているうちに、言葉が潜在意識に染みこんで、本当に「このままの自分でOK♪」と思えるようになってきます。
それが、言葉の力。言霊の力。
タモリさんは、こんなことを言っています↓
「自分がいかにくだらない人間か」ということを思い知ることで、スーッと楽になれるんじゃないかな。
たしかにそれがわかると、一度はドドドーンって落ち込むけどね。
すぐに立ち直って、明るくなっちゃうんだよ。
現実の自分を受け入れるのは、たしかにツラいことですが…
でも、ちゃんと受け入れることができたときに、人は明るく強くなれるんです。胸を張って生きられるんです。
これを心理学では「自己受容」といいますが、自己受容できれば、もうこっちのもの!
そう簡単に自己嫌悪におちいらなくなるし、なによりヤル気が湧いてくる。
「自分はコミュニケーションが苦手だから、本を読もう。セミナーも受けてみよう」とか、
「太ってるからこそ、ジムに入会しよう」とか、理想の自分に向かって努力できるようになる。
ここまでくれば、人生は変わったも同然ですからね。
自分を好きになれないというかたは、ぜひ「このままの自分でOK♪」を口癖にして、まずは自己受容にチャレンジしてみてください。
きっとそこから、想像もしていなかった新しい自分、新しい人生がはじまると思いますよ。
②人の目が気にならなくなる言葉
つづいて2つ目の、人の目が気にならなくなる言葉。
「他人の目が気になる」「人の評価が気になる」というのも、日本人にとても多い特徴。
たとえば…
・つい地味な服ばっかり買ってしまう
・友達の誘いを断れない
・セールスの電話に「うちは結構です」と言えない
・本当はラーメンが食べたいのに、「なんでもいいよ」と言ってしまう
・買ってきたものが最初から不良品だったのに、泣き寝入りしてしまう
・世間体が気になって、離婚できない
などなど。
人の顔色ばかりうかがって、言いたいことが言えず、やりたいこともできず、窮屈で不自由な人生を送っている方も少なくありません。
これが心理学でいう、「過剰適応」。
人の目を気にしすぎ、気の使いすぎということですね。
では、なぜ人の顔色ばかりうかがってしまうのか?
理由は簡単で、「人に嫌われたくない」から。
でも、生きている以上、すべての人に好かれることは、基本的に不可能。
もし、それを可能にしたいのなら、自分の気持ちを押し殺して生きていくしかない。
やがては、精神的に参ってしまいます。
では、どうしたら人の目を気にしないようになれるのか?
そのための魔法の言葉が、こちら。
「悪いけど…」
「悪いけど、今度の飲み会は断ろう」
「忙しいところ悪いけど」、店員さんに質問してみよう
試食したのに悪いけど、今回は買わない
セールスの電話に、「悪いけど、うちは結構です」
「悪いけど、今日は先に帰りまーす」
このように、「悪いけど…」を意識して使って、自分の気持ちを大切にする。
自己主張することに慣れていく。
これを続けていくと、あることに気づくはずです。
それは…
「自己主張しても、なんの問題も起きない。それどころか、むしろ人から好かれる」
そうなんです。
自己主張しない人は、「何を考えてるのか、いまいちわからない」という理由で、周りの人から敬遠されがち。
それだけでなく、ズルい人や意地悪な人に、うまく利用されがち。
ところが、自己主張をはじめると、その人の個性が見えてきて、意外と好かれるんです。
また、個性をだすと、ズルい人や意地悪な人は、離れていくものです。
よく「人を大切にしましょう」といいますが、その人の中には「自分」も含まれます。
他人と自分を同じくらい大切にしなくちゃいけない、ということですね。
そのための魔法の言葉が、「悪いけど」。
最初はちょっとの勇気が必要ですが、自己主張をはじめれば自由になれます。
自分を取りまく雰囲気もガラッと変わってきて、すがすがしく生きられるようになると思いますよ。
③幸福度を上げる言葉
最後の3つ目は「幸福度を上げる言葉」。
これは、けっこう深い話。
アドラー心理学に「共同体感覚」というものがあります。
共同体感覚は、アドラー心理学おいて悟りの境地。
「共同体感覚を磨くことで、最高の幸福感を得られますよ」というものです。
では、共同体感覚とは、なにか?
実はこれ、説明するのが物凄くむずかしいんです。
というのは、「感覚」ですからね。
梅干しを食べたときの感覚を、外国人に説明するのと同じくらい難しい。
ですので、一つわかりやすい例をあげると…
ぼくは、この7月の終わりに、四国のお遍路に行ってきました。
車で行ったのですが、走行距離はトータル2700キロ。
ぜんぶ自分で運転したから、「自力100%」と言いたいところですが、ぜんぜんそんなことはないんです。
たとえば、道路。
きれいな道路をスムーズに走れるのは、炎天下で工事をしてくれる人たちのおかげ。
また、税金を払っている国民のみなさまのおかげ。
車も、当たり前ですけど、僕が作ったものではありません。
車メーカーの人がつくり、車屋さんが整備してくれる。
ガソリンも、どこかの誰かが掘ってくれて、それを運んできてくれる人がいて、精油してくれる人がいるから、車を走らせることができる。
すべて、ぼくの代わりに、誰かがやってくれているのですね。
あと、トイレ。
道の駅や高速のパーキングで、何度もトイレを借りましたが、これも毎日掃除してくれてる人たちのおかげ。
もしもトイレがなかったら、安心して旅ができないどころか、とてもじゃないけど四国まで行こうという気になりませんからね。
それから、服もそう。
どこかの誰かが作ってくれたものですが、服がなければ外出すらできない。
コンビニでおにぎり1つ買っても、お米は僕が作ったものではないし、のりも僕が育てたものではない。
どこかの誰かが、ぼくの代わりにやってくれている。
ぜんぶ自分でやってたら、お遍路さんを周るのに、何十年かかるか分からない。
こうやって考えてみると、自力は せいぜい0.1パーセントくらい。
ほとんどが他力。
コーヒー1杯でも、今ならコンビニで100円で買えますが…
一から自分でつくろうと思ったら、大変なことになります。
まずは、ブラジルに行って、タネをとってこなければならない。
ブラジルに行くには、船を造らなければならない。
船を作るには、そのための材料や工具を集めなければならない。
設計図をかく紙も作らなければならない。
そう考えると、コーヒー1杯ですら、自分で作ることはできない。
どこかで誰かが、自分の代わりにやってくれているから、コーヒーを飲めるんですね。
コーヒーだけでなく、世の中のすべてのものが同じ。
今こうして、ブログで情報をお届けできるのも、インターネットやパソコンを作ってくれた人たちのおかげ。
それを動かすための電気を管理するために、今この瞬間も、どこかで頑張ってくれている人がいるのです。
わたしたちは、毎日を一生懸命生きていますが、それでも自力はせいぜい0.1パーセント程度。
見たことも会ったこともない人たちに助けられて、はじめて生きていくことができる。
このことを心から理解したときに、今度は感謝の気持ちが湧いてくる。
「この世は、みんながお互いに支えあって生きているんだ」
「自分が生きていられるのは、みなさまのおかげだ」
「微力ながらも、自分も恩返しをしていこう。がんばっていこう」
そういう気持ちになって、仕事をしたり、人に優しくしたりすることで、最高の幸福感を得られますよというのがアドラー心理学の共同体感覚。
ただ、これ、説明を聞いて頭でわかっただけでは、ダメなんです。
頭で理解しても、だいたい次の日には忘れてしまいますからね。
しっかりと心で感じて、心で理解しないと、共同体感覚をもち続けることはできない。
最高の幸福感を得られないのです。
では、どうしたらいいのか?
それが、こちらの魔法の言葉。
「ありがたい」
「三度の食事ができて、ありがたい。このお米は誰が作ってるんだろう」と農家さんの笑顔を想像したり、
「サンマが100円って、ありがたいなぁ」と、ここまで運ばれてくる手かずを想像したり。
「注文したものが、翌日に届くなんて、ホントありがたい。夜通し運転して、運んできてくれたんだよな」とか、
道路工事をみたら、「あっ、共同体が炎天下でがんばってくれている。ありがたい」というように。
今まで「当たり前」と思っていたことを、「ありがたい」という言葉をつかって「感謝」に変えていく。
「夜まで営業してくれているコンビニもありがたい」
「百均もありがたい」
「病院もありがたい」
「電車もスーパーもありがたい」
「ティッシュも歯ブラシもカップラーメンも、ありがたい」
こうやって、普段から「ありがたい、ありがたい」と言っていると、だんだん共同体感覚が磨かれてきます。
一週間つづけるだけでも、幸福度はもう、ぜんぜん違ってくるはずです。
そしてやがては、「微力ながらも、自分も恩返しをしていこう。がんばっていこう」とね、そういう気持ちになってくる。
すると、仕事にも張り合いも出てきて、今よりもっと充実した毎日になると思いますよ。
まとめ
起きた出来事は、「過去」へと流れていきます。
しかし、言葉だけは「未来」に影響を与えます。
言葉一つで、人生を変えることもできます。
今回ご紹介しました、人生を変える魔法の言葉は、この3つ↓
①「このままの自分でOK♪」
自分を好きになれない方や、自己肯定感の低い人におすすめ。
②「悪いけど…」
人の目が気になる方や、気を使いすぎてしまう方におすすめ。
③「ありがたい」
もっと幸せになりたい方や、仕事にやりがいを感じないという方におすすめ。
どれも簡単なことですが、肝心なのは続けること。
できれば、まずは3週間。
というのは、人間の脳みそは、3週間くらいで変化しはじめますからね。
この3週間が人生のターニングポイント、人生を変えるきっかけになるかもしれませんよ。
以上、人生を変える「魔法の言葉」3選でした。
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