この記事でお伝えしたいこと①すぐに緊張してしまう性格の改善方法
②緊張しそうな時の対処法
「人と話すだけで緊張してしまう」
「人混みにいるだけで気疲れしてしまう」
「自分の意見をはっきりと言えない」
そして一日が終わるころには、もうヘトヘト。
そんな「無駄な緊張」に悩まされている方も少なくないと思います。
人間にとって「緊張感」は大切なものですが、「過度の緊張」はストレス以外の何者でもありません。
そこで今回は『すぐに緊張する』の改善方法を厳選して7個お伝えしていきます。
心理テクニックをつかえば、緊張や不安感はずいぶん和らぎます。
素の自分でいられるようになり、一日の疲れもグッと減らせるでしょう。
①すぐに緊張してしまう性格の改善方法4つ
②緊張しそうな時の対処法3つ
この順番でお伝えしていきます。
「これなら簡単にできそう」というのを見つけて、さっそく実践してみてくださいね。
「すぐに緊張してしまう性格」の改善方法
01.「本当は誰もが緊張している」ことを知ると、過度の緊張を防げる
「自分だけが緊張しやすい」
「自分だけが臆病だ」
もしも、このように考えているのなら、その思いが緊張に拍車をかけているのかもしれません。
「顔が真っ赤になったらどうしよう」「震えてるのがバレたら、カッコ悪い」と。
「緊張してはいけない」という思いが、ますます緊張を生んでしまうのです。
人間は、誰でも例外なく緊張します。
電話をかけるときも、
異性と話すときも、
カラオケを歌うときも、
店員に話しかけるときも、
緊張するのは人間としてごく自然な反応。
お笑い芸人でもニュースキャスターでも、「余裕の表情」でテレビにでていますが、本番前は気持ち悪くなるほど緊張するそうです。
野球のイチローですら、緊張で吐きそうになることがあるそうです。
元メジャーリーガーの松井秀喜さんは、こう語ります。
「緊張しない方法ですか?そんなのありませんよ。ぼくも足がプルプル震えていますから」
ボストン大学がおこなった「度胸のある人」の研究でも…
「度胸のある人も、皆と同じように緊張している。ただ度胸のあるフリをしているだけ」という結果が出ました。
どんな人でも緊張している。
ただ、すました顔をしているだけ。
そのことに気づくだけで、過度の緊張を防げます。
「なんだ、自分だけじゃないんだ。みんなも緊張してるんだ。だったら自分もがんばろう」と。
緊張しない人など、どこにもいません。
もしも「わたしは緊張しない」という人がいれば、それは「よほど慣れている」か、「緊張していないフリをしている」かのどちらかです。
「緊張しながらチャレンジ」を繰りかえして、徐々に慣れていく。
これが緊張しなくなる唯一の方法です。
POINT「本当は誰もが緊張している」と知るだけで、過度の緊張を防げる
02.「スポットライト効果」に要注意!
「人混みに行くだけでヘトヘトに疲れてしまう」
「レストランでは、なるべく隅に座りたい」
これらは、無意識に心が緊張している証拠。
疲労の原因になります。
突然ですが、ここで1つ質問です。
昨日 街ですれ違った人の顔を、何人思い出せますか?
たいていは0人だと思います。
人間は、他人のことをボンヤリとしか見ていない。
自分が思っているほど、他人は自分に興味がないのです。
ところが私たちは、実際以上に「自分は人から注目されている」と思ってしまう。
これを「スポットライト効果」といいます。
つまり、「自分は人から注目されている」という誤った思いこみが強い人ほど、緊張が大きくなるのです。
・結婚式のスピーチが上手くても下手でも、どうせ誰も聞いていません
・カラオケがうまいから好かれるとか、ヘタだから嫌われるということもありません
・真っ赤なオープンカーで街を爆走しても、運転手の顔は誰も覚えていないのです
他人は自分に興味がない。
他人からは、自分は「ぼんやり」としか見えていない。
その真実に気づくだけで、無駄な緊張を防げます。
無駄に気をつかうこともなくなり、一日の疲れもグッと減らせるわけです。
POINT自分が思っているほど、他人は自分に興味がない。堂々としていればいい
03.「親切」で社会不安が改善することが判明!
・人と話すと緊張する
・人前で何かすると緊張する
これを「社会不安」といいます。
誰もが持っている感情です。
日常生活に支障をきたすほど社会不安がひどいと、「社会不安障害」と診断されることもあります。
なんと、この社会不安障害が「親切で改善される」ことが研究で明らかになったのです。
ある大学で、重度の社会不安障害の人を「3つのグループ」にわけて研究がおこなわれました。
①親切をするグループ
②認知行動療法をするグループ
③なにもしないグループ
その結果、親切にするグループは…
・研究開始直後から、幸福感が高まった
・次第に自信が高まり、人間関係も改善し、人前での不安が消えていった
・研究終了後も、その効果はつづいた
つまり、すぐに緊張してしまう人は「たくさん親切」をすればいいということ。
ちなみに、効果が高いのは「1日5つの親切」なのだそうです。
ハードルが高い気もしますが、些細なことでOK。
・ドアを開けておいてあげる
・友達に飴をあげる
・エレベーターで階数ボタンを押してあげる
・「なにか手伝うことある?」と聞く
・掃除のおばさんに「ありがとう」と言う
親切には「人から感謝されることで自信が高まる」という効果もあるので、一石二鳥になると思いますよ。
POINTたくさん親切にすれば、緊張しやすい性格を改善できる
04.緊張対策は「イメトレ」が最強!
・スポーツの緊張
・スピーチの緊張
・面接の緊張
・愛の告白の緊張
・謝罪の緊張
人間にはいろいろな緊張がありますが、どんな緊張でも抑えることのできる最強の方法は「イメージトレーニング」。
イメージトレーニングとは、本番さながらに頭の中でイメージすることです。
イメトレを繰りかえすと、だんだん脳が飽きてきて、本番の緊張を抑えられます。
また、イメトレをするだけで、実際に練習するのと同程度に上達することもわかっています。
スケートの羽生結弦さんが大舞台で緊張しないのも、「徹底的にイメトレをしているから」だそうです。
ケガで長期間練習できなかったにもかかわらず優勝できたのも、「徹底的にイメトレをしていたから」だそうです。
イメトレは、最強の緊張対策であり、最高の練習方法。
本番の緊張だけでなく、普段の生活にも応用できます。
たとえば、「ご近所さんに笑顔であいさつするだけでも緊張する」のなら…
上手に挨拶しているところを何度もイメトレすれば、緊張しなくなるだけでなく、実際に上手にあいさつできるようになっているはずです。
たとえば、「初デートで緊張する」のなら…
お相手と楽しく会話しているところを何度もイメトレしておけば、緊張しなくなるだけでなく、実際に素敵なデートを楽しめるはずです。
イメトレは、通勤途中・お風呂・寝る前など「いつでもどこでも出来る」というのも便利なところ。
これを使わない手はないですね。
POINT脳が飽きるまでイメトレしておけば、それほど緊張しない
「緊張しそうなとき」の対処法3つ
ここまでは、「すぐに緊張してしまう性格」の改善方法でしたが、ここからの後半は「緊張しそうなとき」の対処法です。
05.「ワクワクしてきた」と言えば、緊張を抑えられる
「緊張」と「ワクワク」は、どちらも同じ生理反応。
だた一つ違うのが、本人の解釈です。
●「どうなっちゃうんだろう?」と悪い未来を想像しているのが、緊張
●「どんな結果になるだろう!」といい未来を想像しているのが、ワクワク
つまり、本人の解釈次第で、緊張をワクワクに変えられるわけです。
そのやり方は…
「緊張してきた」と感じたら、すかさず「ワクワクしてきたぞ」と自分に言い聞かせて、悪い想像を断ち切る。
「ワクワクしてきた!」と口に出して言うのがポイントです。
子供だましみたいな方法ですが、その効果はハーバード・ビジネス・スクールのお墨付き!
ハーバード・ビジネス・スクールで100人以上の大学生を3グループにわけて、実験がおこなわれました。
①「ワクワクしてきた」と自分に言い聞かせてカラオケを歌ったグループの平均得点は、約80点
②「落ち着け」と自分に言い聞かせてカラオケを歌ったグループの平均得点は、約60点
③なにもしなかったグループの平均得点は、約70点
「ワクワクしてきた」は緊張を和らげる効果があり、「落ち着け」は余計に緊張することがわかったのです。
緊張でソワソワしてきたら、「ワクワクしてきたぞ」と言う。
こんなに簡単な方法は、他にないと思いますよ。
POINT「緊張してきた」と感じたら、すかさず「ワクワクしてきたぞ」と自分に言い聞かせる
06.フェイシャル・フィードバック効果で、脳をダマして緊張を抑える
人は緊張すると、顔の筋肉がこわばります。
では、顔の筋肉がこわばると、脳はどうなるのか?
”逃走モード”に入ります。
「外は非常事態のようだ。はやく逃げなければ!」と。
逃走モードに入った脳は、全身に信号を送ります。
・スベリ止めのために、手汗をだす
・100%のパワーをだすために、筋肉を硬直させる
・全身に酸素を送るために、心臓をはやく動かす
・無駄なことを考えないように、思考停止にする
・止血のために、血管を縮める
その結果、震え・ドキドキ・顔面蒼白・頭が真っ白などの身体症状がでてくるわけです。
では、脳を「逃走モード」にしなしためには、どうしたら良いのでしょうか?
それは…
ちょっと強引でもいいから笑顔をつくること。
つくり笑いでもいいから、それを続けていると、脳はだんだん「安心モード」になっていく。
これを「フェイシャル・フィードバック効果」といいます。
高校甲子園でも大学駅伝でも、最近の強豪校はたいてい「笑顔」で試合をしています。
これも「フェイシャル・フィードバック効果」の効果。
ずーっと笑顔にしていると、無駄な緊張がぬけて、最高のパフォーマンスを発揮できるのです。
POINT緊張しそうなときは、ちょっと強引でもいいから笑顔をキープしよう!
07.ダラダラジャンプで緊張が和らぐ
緊張や不安の反対は、「安心」。
では、安心しているとき、脳内では何が起こっているのでしょうか?
それは、「セロトニン」の分泌。
セロトニンが不足すると、緊張や不安から逃れることができません。
では、セロトニンを簡単に分泌する方法はあるのでしょうか?
それが、あるんです!
やり方は、簡単。
ぴょんぴょんとジャンプするだけ。
陸上選手やボクサーが試合前に、手をブラブラさせながらぴょんぴょん跳ねていますよね。
あれです。
20~30回ジャンプしていると、リズム運動の効果でセロトニンが分泌されます。
また、体の力をぬいてダラダラとジャンプすると、筋肉をほぐすこともできます。
ダラダラジャンプは「効果バツグン」とまではいきませんが、確実に緊張が和らぐのを実感できます。
15秒もあればできるので、覚えておいて損はないと思いますよ。
POINT本番前はダラダラジャンプでセロトニンを分泌しよう!
まとめ
『すぐに緊張する』の改善方法を7つ見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
最後に7つのポイントだけをまとめておきます。
「7つ全部やろう」とすると無理がありますので、1つか2つピックアップして実践してみてくださいね。
①「本当は誰もが緊張している」と知るだけで、過度の緊張を防げる
②他人は自分のことをボンヤリとしか見ていない。堂々としていればい
③たくさん親切にすれば、緊張しやすい性格を改善できる
④脳が飽きるまでイメトレしておけば、それほど緊張しない
⑤「緊張してきた」と感じたら、すかさず「ワクワクしてきたぞ」と自分に言い聞かせよう!
⑥緊張しそうなときは、ちょっと強引でもいいから笑顔をキープしよう!
⑦本番前はダラダラジャンプでセロトニンを分泌しよう!
☆☆☆
以上、『すぐに緊張する』の改善方法でした。
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