世の中には、「些細なことで悩む人」もいれば、「ほとんど悩まない人」もいます。
両者の違いは、どこにあるのでしょうか?
「性格が違う?」
「親の育て方が違う?」
「悩まない人はトラブルが少ない?」
そうではないんです!
両者の違いは、たった1つ…
「考え方」にあるんです。
「悩まない人」は、普通の人とはちょっと違う、特別な「思考プロセス」を踏んでいます。
つまり、この「思考プロセス」さえ分かってしまえば、誰でも「悩まない人」になれるんです!
というわけで今回は、悩まない人の考え方を厳選して2つご紹介させていただきます。
この考え方を知れば、日々のストレスがグッと減り、「生きるのが楽しい!」と思える自分になれると思いますよ。
悩まない人の考え方①
悩まない人の考え方、その1つ目はこちら↓
自分に都合のいい解釈をする
感情が生まれる順番は、こうです。
A「出来事」⇒B「解釈」⇒C「感情」
これを心理学ではABC理論といいます。
これを見てわかる通り、感情は「解釈次第」でいくらでも変えることができるんです。
たとえば、離婚して「お先 真っ暗」と解釈すれば、ネガティブ感情が出てくる。
ここまでは、普通の人。
悩まない人の場合は、この後に…
「でも、これで自由にやりたいことができる」といい解釈をするから、ポジティブ感情が出てくる。
このように、A⇒B⇒C⇒B⇒Cと「Z型」に考えるのが、悩まない人の思考プロセス。
自転車で「スッテンころりん」したときでも、「最悪!」と解釈すれば、ネガティブ感情が出てくる。
そこで、「でも、骨が折れなくて良かった」と思えば、ネガティブ感情が小さくなる。
さらに、「これ、いいネタになる!」と思えば、ポジティブ感情が出てくる。
さらにさらに、「これくらい刺激があったほうが、気持ちに張りが出る」と思えば、心に元気が湧いてくる。
このように、「Z型の思考プロセス」を踏むから、悩まない人は、いつも元気でいられるんです。
サッカーの本田圭佑さんは、以前テレビでこんなことを言っていました。
「きつい」というのを、「きついけど、それが報われたら楽しいよね」と文をつなげればポジティブになりますよね
悩まない人は、意識して「Z型思考」をしているんですね。
ちなみに、このZ型思考のことを、心理学では「再評価」と言いますが…
再評価には、驚くほどたくさんのメリットがあるんです!
再評価、5つののメリット
メリット① メンタルが強くなる
再評価を頻繁にする人は、脳の「前頭葉」と「扁桃体」に変化が起きて、物事に動じなくなる。
その結果、鬱や不安障害などの心の病になりにくい、ということが分かっています。
再評価は、「心の筋トレ」になるのですね。
ちなみに、もっとも効果の高い心理療法である「認知行動療法」は、一体何をするのか?というと、メインとなるのが「再評価の練習」です。
メリット② 周りの人から好かれる
再評価の上手い人は、周りからの好感度が高く、良好な人間関係を築く傾向があることが分かっています。
人は「明るい人」が大好きですから、当然といえば当然ですよね。
メリット③ 仕事の成績が上がる
再評価の上手い人は、創造的なアイデアを思いつきやすく、
仕事の成績が、悲観的な人より平均1.9倍高いと報告されています。
メリット④ 感染症にかかりにくい
再評価の上手い人は、体内でTリンパ球が生産されるので、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくい。
また、癌になりにくい可能性がある、とも言われています。
メリット⑤ 一生幸せでいられる
再評価の上手い人は、駅前で暮らせば、「便利で最高!」と言います。
郊外に引っ越しても、「静かな環境で最高!」と言います。
そこがボロアパートでも、「家賃が安くて最高!」と言います。
駅から遠くても、「いい運動になって最高!」と言います。
独身なら、「自由で幸せ!」と言います。
結婚したら、「二人で幸せ!」と言います。
子供ができたら、「にぎやかで幸せ!」と言います。
毎日忙しいくても、「充実してる!」と言います。
このように、再評価の上手い人は、どこまで行っても幸せでいられるのですね。
5つのメリットを見てきましたが…
これらのメリットによって、毎日が充実するだけでなく、そもそも悩み事が起きにくくもなるんです。
再評価が上手くなるまでの期間は?再評価のコツは?
では、再評価が上手くなるまでの期間は、どれくらいか?というと…
遅くても8か月
オックスフォード大学の研究によると、どんなに悲観的な人でも、再評価を8か月練習すれば、上手くなるそうです。
ということで、「再評価の例」をいくつかご紹介させていただきます。
これを見るだけで、再評価のコツをつかめると思いますよ。
新しいお皿をガシャンと割ってしまったときは…
「厄払いができた。お皿が身代わりになってくれたんだ」と思えば、気持ちが楽になるし、お皿への感謝の気持ちも湧いてきます。
ガミガミうるさい部長がいるのなら…
「部長も大変なんだよな。食べていかなくちゃいけないし、家族もいるだろうし…」と思えば、少しは優しい気持ちになれます。
「ダラダラして一日が終わってしまった」と後悔したときは…
「一日ダラダラできるなんて最高の贅沢だ。たっぷり充電できた」と考えれば、ちょっと得した気分になります。
電車が遅れて、職場まで猛ダッシュしたら…
「おかげで、いい運動になった。少しやせた」と思えば、これまた得した気分になります。
仕事でミスをしたら…
「いい勉強になった。これでまた一つ成長できた」と思えば、再びがんばる気力が湧いてきます。
踏んだり蹴ったりの一日なら…
「今は運を貯めてるんだ。近々とてつもないハッピーがやって来る」と思えば、すこしワクワクしてきます。
付き合っている彼が浮気をしたら…
「結婚する前に、最低な奴だと分かってよかった!」と考えれば、ある意味ラッキーな出来事になります。
「Happening」と「Happy」は語源が同じですが…
「再評価は、ハプニングをハッピーに変えるゲームだ」と考えると、上達が早いと思いますよ。
悩まない人の考え方②
悩まない人の考え方の2つ目は、こちら↓
「自分のモノサシ」を基準に生きる
「他人のモノサシ」や「社会のモノサシ」を基準に生きると、悩み事が尽きなくなります。
逆に、「自分のモノサシ」を基準に生きると、悩み事はほとんど無くなります。
どういうことか?
とつぜん「我が家」の話で申し訳ないのですが…
うちの双子の息子は、小学4年生まで自転車に乗れなかったし、乗ろうという気もありませんでした。
それで困ったのか?というと…
誰一人困ることはなかったし、何一つ問題も起きていません。
ちょうどその頃、近所のお母さんが…
「うちの娘、2年生なのに自転車に乗れなくて…」と困り顔。
そこで、「本人は乗りたがってるの?」と尋ねたら、「嫌がるんです」とのこと。
このお母さんの「悩みの原因」、皆さまなら、もうお分かりですよね。
・2年生なら自転車に乗れるのが普通だ
・周りの子より遅れてはならない
・自転車に乗れないと、みっともない
など、「社会のモノサシ」や「他人のモノサシ」で考えているから、悩みになるんです。
思い切って、これらをスパンと切り捨ててしまえば、悩みなんて、どこにもない。
「うちの娘、いい歳して独身なの。困っちゃう」というお母さんも同じ。
・何歳までには結婚すべきだ
・子供をもうけて家庭を築くのが普通だ
・早く結婚しないと、世間体が悪い
など、「他人や社会のモノサシ」で考えているから、悩みになる。
本人が「今が幸せ♪」と言うのなら、誰が何と言おうが、もうすでに100点満点です。
世界の大富豪、ウォーレン・バフェットは、実に面白い質問をしています。
世界一すばらしい恋人なのに、他人からはひどい恋人と思われるほうがいいか、
それとも、実はひどい恋人なのに、他人からは世界一の恋人だと思われるほうがいいか?
これも、わかりやすく言えば、「自分のモノサシ」で生きるのか、「他人のモノサシ」で生きるのか、ということ。
そして、「もしも、他人のモノサシで生きるなら、悩み事は尽きないよ」と言っているのですね。
有名な言葉があります。
われわれは、幸福になるためよりも、幸福だと人に思わせるために四苦八苦している
(ラ・ロシュフコー)
私たちは…
・平均収入がどうだ
・社会的地位がどうだ
・あの人と比べてどうだ
・周りの人からどう思われるのか
など、「他者のモノサシ」をつい気にしてしまいがち。
でも、「他者のモノサシ」は、悩みの種になるだけ。
そんなものは、とっととゴミ箱に捨ててしまったほうがいい。
その代わりに…
・自分の幸せは、自分で決める
・自分の生き様は、自分で評価する
そんな清々しい生き方を選べば、悩みのほとんどは消えてなくなると思いますよ。
まとめ
こちらの絵をご覧ください。
「婦人」という有名な絵画ですが、一部分を隠すと、こうなります↓
「老婆」に見えてきますよね。
大きな鼻に、大きな顎。
そして再び、この絵を見てみると…
「婦人」にも見えるし、「老婆」にも見える。
まったく同じモノでも、見方を変えると、全然違ったものに見えてくる。
今回の内容も、これと同じ。
①自分に都合のいい解釈をする(再解釈)
②「自分のモノサシ」を基準に生きる
この2つの考え方を採用すれば、現実の見え方がまったく変わります。
考え方ひとつで、この世界はいくらでも素晴らしい場所になります。
毎日を面白くするのは、自分の「考え方」次第。
ぜひ、この2つの考え方を活用して、今よりもっと悩みの少ない、ワクワクした毎日をゲットしてくださいね。
以上、【悩まない人の考え方】悩みが消える最強スキル・2選でした。
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