心配性の原因は「テレビの影響」かも
テレビは情報の宝庫。
しかし、心に悪影響を及ぼすような番組が、非常に多いのも事実。
テレビは子供に影響を及ぼすだけでなく、大人の心にも悪影響を及ぼします。
「小さいことでも、すぐに不安になってしまう…」
そんな方は、心が荒むようなテレビ番組の見過ぎかも。
今回は『心配性』と『テレビ』の関係についてお話させていただきます。
映像でもトラウマになる
トラウマとは、心的外傷(つまり心の傷)。
過去の実体験が、心に傷を残してしまうわけです。
が…、
実は、映像を見るだけでも、それがトラウマになってしまいます。
忌まわしい映像やニュースを見るだけで、実際に体験したかのごとく、心に傷を残してしまうのです。
これは、心の奥にある『潜在意識』と深い関係があります。
潜在意識の不思議な性質を知ることで『心に取り入れる情報』の大切さを、改めて理解できると思います。
潜在意識の不思議な性質
心の奥にある潜在意識。
その潜在意識には、とても変わった性質があります。
それは…
「映像や情報を、自分の実体験と勘違いしてしまう」
ということ。
スポーツ選手が本番前におこなう『イメージトレーニング』も、この性質を利用したもの。
成功する場面を、くりかえし想像することで、「今までに何度も成功している」と潜在意識が勘違いするのです。
だから、過度な緊張がほぐれて上手くいく。
同じように…
テレビの映像や情報も『自分が体験したこと』として、潜在意識が記憶してしまう。
恐ろしい映像を見るだけで…
「恐ろしい体験をした!」という自分自身のトラウマになってしまうのです。
心理学では、これを「スプラリミナル知覚」といいます。
その傷の一つ一つは小さいのですが…
それが蓄積されれば、不安症・神経症・心配症・うつ病へとつながる危険性もあります。
「すぐに不安になる」
「わけもなく不安で眠れない」
「子どもの性格がオドオドしている」
というのなら…
それ、テレビの悪影響かもしれません。
不安をあおる番組が80%
報道情報の80%は…
「事件・事故・政治不信・病気などのネガティブな情報」なのだそうです。
その理由は簡単で、
怒りや不安を煽ることで、視聴率が取れるから。
なので、どんな情報でも、ネガティブな一面だけを放送する傾向があります。
たとえば、円高になると…
「○○自動車が、何百億円も損しました」という、一部のネガティブなことを取り上げ報道する。
円安になっても同じように、「○○業界がたいへん厳しい!」という一部のネガティブなことを取り上げ報道する。
それから、
「最近の子どもはキレやすく、少年の凶悪犯罪が増えている」と思い込まされ、不安を感じている人も多いと思います。
しかし「犯罪白書」によると、少年犯罪は急速に減少しているのが現実です。
つまり、テレビの情報は、現実よりも暗い。
これらネガティブな情報を、潜在意識は「自分の体験」として認識してしまいます。
すると、心はどうなってしまうのでしょうか?
次に、テレビが心に及ぼす悪影響を、具体的にみていきます。
テレビは、どんな悪影響があるの?
こんなことを書くと、テレビ番組を制作している人たちに怒られてしまいそうですが…
書きます。
『警察24●』のような、物々しい番組をみると、どうなるか?
パトカーを見るだけで、なんとなく不安な気持ちになります。
『政治家の理解できない言動』や、『企業の失態をあばくような報道』ばかり見ていると、どうなるか?
「世の中、悪い奴らばっかりだ」と人間不信になります。
『衝撃的映像』や『誘拐事件』ばかり見てると、どうなるか?
「両親の乗った飛行機、大丈夫かな?」
「子どもの帰りが遅いけど、もしかして!?」
というように、現実的でない想像(妄想)が膨らむようになります。
つまり、心配性になってしまうのです。
僕自身も東日本大震災の直後は、海に近づくことが怖かったし、大好きだった釣りも今ではほとんどしていません。
「津波の映像」を見過ぎてしまったようです。
僕の妻の知り合いも「津波の映像」を見過ぎて鬱になり、精神科を受診しました。
その先生いわく、
「ワイドショーを見過ぎて、鬱になる専業主婦が急増している」とのこと。
テレビのなかった時代は『実体験』のみがトラウマの原因でした。
しかし、現代ではテレビの疑似体験も、トラウマの原因となっていまうのです。
心の病が急増した原因も、もしかしたら、ここにあるのかもしれません。
ネガティブな情報も、少しは必要
とはいっても、ネガティブなテレビの、すべて悪いわけではありません。
『詐欺の手口』や『被災地の現状』を知ることができたり、経済状況を把握できるなど、ためになることも多い。
また『不安』を感じることも、大切なこと。
不安があるからこそ「わたしも気をつけよう!」となって、用心することができます。
不安とは、命を守るための『心の警報機』。
身体にとって、ビタミン・ミネラルが大切なように、
『ネガティブな情報』も適度に摂取することが必要です。
テレビの悪影響まとめ
『恐ろしい事件』『役人の失態』など、ネガティブな情報ほど知りたくなるのが人情です。
また、テレビに映る『悪い人』に対して文句を言えば、優越感や正義感を感じ少しは楽しいかもしれません。
しかし、起きた犯罪・事件・事故にいくら精通しても、心にトラウマを残すだけ。
最後に苦しむのは、自分自身です。
ネガティブな情報で頭をいっぱいにすることは、栄養にもならない食べ物を詰め込むより、ずっと危険なこと。
身体に取り入れる栄養と同じように…
心に取り入れる情報の『質と量』にも気を配りたいものです。
- なるべく明るい番組を見るようにする
- 「不安をあおってるな」と感じたらチャンネルを変える
などの、ちょっとした心がけが、心の健康には不可欠です。
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以上、『【心の健康】心配性の原因は、テレビの悪影響?!』でした。