「いい人すぎると損をする」
そんな言葉を一度は聞いたことがあると思います。
本当に、いい人は損をするのでしょうか?
そんな事はぜんぜんなくて、心理学の研究でも「優しく親切な行動」をふやせば…
- 幸福度が劇的に高まる
- ストレスに強くなる
- 疲れにくくなる
- 自信が高まる
- 対人不安がへる
- 良好な人間関係ができる
- 仕事の満足度が高まる
- 美肌になる
- 免疫力が高まる
- 痛みに強くなる
- 睡眠の質がアップする
- 運勢がよくなる
- 寿命がのびる
など、「これでもか!」というくらい良いことづくめ。

世界中のサプリメントをかき集めてきても、これだけの効果は期待できませんからね。
とにかく、いい人は得をするんです。
ところが!
世の中を見渡してみると…
お客様には気持ちのいい接客をして、上司には気を配り、同僚を手伝ったり、精一杯心配りをしているにもかかわらず、「ストレスでいっぱい」という人が現実にはたくさんいます。

むしろ、仕事をサボっている人や自分勝手な人のほうが、幸せそうに見えることもあると思います。

家庭でも、明るい笑顔を心掛けて、みんなのためにせっせと頑張っているにもかかわらず、「幸せな生活とはほど遠い」ということもあると思います。

やっぱり、いい人は損をするのでしょうか?
心理学は、でたらめを言っているのでしょうか?

実は、そうではないんです!
いい人なのに、幸せになれない理由。
それは、やり方が間違っているから。
「いい人」にも、正しいやり方があります。
これを間違えると、「いい人ほど不幸になる」という残念なことになってしまうのです。
というわけで今回は…
いい人なのに不幸になる原因を2つピックアップしてご紹介させていただきます。
このブログを見てくださっている方は、きっとみなさん「いい人」だと思います。
「いい人」が損をするというのは、ぼくにとっても我慢のならないことですからね。
ぜひとも、最後までご覧ください。
いい人なのに不幸になる原因①
いい人なのに不幸になる原因の1つ目は、こちら↓
優しくする順番が違う
みんなに優しく親切なのは素晴らしいことですが…
実は、「人に優しく親切に」するにも順番があります。
順番を間違えると、大変なことになるんです。
優しくする順番
では、どんな順番が正解かというと…
身近な人から
で、ここが重要なポイントですが、「一番身近な人」とは一体誰なのか?
意外と難しいのですが、どうでしょう?
わかりましたでしょうか?
はい、そのとおり!
「自分」
大切なのは、まず「自分に優しく」すること。
たくさん遊んで、たくさん笑って、たくさん感謝して、美味しいものを食べる。

平日にも楽しみをもち、ときには体を動かし、自分を褒めてからぐっすり眠る。

お金と時間が許す範囲で、自分で自分を喜ばせる。
すると、ご機嫌が貯金のようにどんどん貯まっていきます。

で、「自分がご機嫌になれば、自然と人に優しくしたくなる」というのが人間の性質。
そこで、家族や会社の同僚など、まずは「身近な人」に優しく親切にする。
ご機嫌をおすそ分けする。

周りの人に優しくすれば、やがて自分にも優しさが返ってきます。
いい人間関係ができてきて、ますます幸せになり、上機嫌になります。
上機嫌になれば、ご近所さんや知らない人にも、自然と優しくなれる。
このように、自分のご機嫌をたっぷりたくわえて、周りの人におすそ分けするのが、「人に優しく親切に」の正しい順序。
シャンパンタワーのように、自分に愛情を注いでいけば、周りの人まで自然と潤っていく。

これが、本当の「愛のかたち」。
最初にすべきは、「自分で自分をご機嫌にする」ことなんですね。
ご機嫌じゃないと、見返りが欲しくなる
それとは逆に、ご機嫌じゃない人が他人に優しく親切にすると、どうなるのか?
「のに」が出てきます。
「席を譲ってあげたのに、ありがとうも言わない」

「手伝ってあげてるのに、なんで無駄話してるの!」

「笑顔であいさつしてるのに、なにムスッとしてるのよ」

ご機嫌じゃないときに、人に優しくするのは…
飢えてるときに、食べ物を分け与えるのと同じで、何かしらの見返りがないと腹が立ってくる。

「優しくしてあげてるのに!」ってね。

でね、「のに」を何度も繰り返すことで、だんだん人間嫌いになり、ますます不幸になってしまう。

これが、いい人がおちいりやすい不幸になるパターン。
心理学界の重鎮マーティン・セリグマンは、ある時こんなことを考えたそうです。
「不幸な人は、苦悩を多く経験してるから、誰にでも優しいのでは?」

その仮説を証明するために、調査・研究を行ったところ…
なんと、予想は大ハズレ!
不幸な人の多くは、人間嫌いになっていました。
「のに」が増えますからね。
その結果、非協力的になり、人間関係が崩れ、ますます不幸になるというネガティブスパイラルに入っていました。

それとは反対に、毎日が充実していて幸せな人は…
「人にも幸せを分けてあげたい!」という気持ちが強くなり、自然と優しく親切になる。
その結果、人間関係が良好になり、ますます幸せになるというポジティブスパイラルになっていたそうです。

この研究結果をみても分かるとおり…
まず最初にすべきは、「自分で自分をご機嫌にする」こと。毎日を充実させること。
そこからポジティブスパイラルを回していった人だけが、最初にご紹介しましたうれしい効果をゲットできる、というわけです。

ちなみにですが、「優しい」と「優れている」は同じ漢字を使います。
このまえ「夢をかなえるゾウ0(ゼロ)」を読んでいたら、こんなことが書いてありました。
「本当に優れているのは、他者にも…そして…自分にも、優しくできること」

テストでいい点を取るとか、他の人ができないことを出来るとか、それもたしかに優れていますが、
自分に優しく、そして、人に優しくするほうが、もっともっとたくさんのものが手に入る。周りの人も喜んでくれる。
このメカニズムをわかっていて、それを実践している人が、いちばん優れているのかもしれませんね。
いい人なのに不幸になる原因②
いい人なのに不幸になる原因の2つ目は、こちら↓
ポジティブ思考のやり方が違う
いい人の多くは、ポジティブな態度をキープしようとします。
「こんなことで怒っちゃいけない」

「ちょっとしたことで、人を嫌ってはいけない」

「疲れていても笑顔でいなくちゃいけない」

いつもポジティブでいるのは、大人として素晴らしいことですが…
「ネガティブ感情を無理やり抑えこむ」のは、絶対NG。
なぜなら、ネガティブ感情を吐き出さないと、体のなかにいつまでも残り続けるからです。

たとえ自分が忘れたとしても、心は忘れていない。
ネガティブ感情が溜まってくると、まず頭の回転が悪くなります。
また、ネガティブ感情とポジティブ感情は、おなじパイプを流れているので、
ネガティブ感情をせき止めると、喜びや幸せといったポジティブ感情まで薄れてしまう。

さらに、ネガティブ感情は生ゴミみたいなもので、外に出さないと腐って毒になる。
その毒性で、心と体に不調が出てきます。

で、最悪の場合は、大爆発をおこす。

だから、「ネガティブ感情を抑えこむ」のは、絶対NG。
ネガティブ感情を素直に出せばいいのか?
では、「ネガティブ感情を素直に吐き出せばいいのか?」というと、これもダメ。
「めんどくさいから、めんどくさい顔をする」

「気に入らないから、舌打ちをする」

「腹が立ったから、怒鳴る」

「マズいから、マズいという」

当たり前ですが、感情をそのまま出していたら、人間関係がボロボロになってしまいますからね。
これも、やってはいけない。
感情を抑えこむのもダメ、感情を出すのもダメ。
さぁ、困りました。

では、どうしたらよいのでしょうか?
1つだけ、いい方法があります。
解釈を変えるんです!
ちょっと、こちらをご覧ください↓

「A出来事」×「B解釈」=「C感情」
人間の感情は、このようにして作られます。
たとえば、ラーメンを「ズルズル~」と食べる人をみて…

日本人なら、「美味しそう!」と解釈するから、ポジティブ感情が出てくる。

西洋人なら、「音を立てて汚い!」と解釈するから、ネガティブ感情が出てくる。

つまり、感情は、解釈次第。
私たちは解釈を変えることで、自分の感情を選択できるのです。
これが、心理学に革命を起こしたABC理論。
車をゴツンとぶつけられたときに、「最悪!ツイてないなぁ」と思えば、ネガティブ感情がでてきます。
そのあとに、「でも、こんなもんで良かった。ケガがなくてラッキーだよ」と思えば、ポジティブ感情が出てきて、ネガティブ感情を中和してくれる。

ストレスが、うんと小さくなります。

「毎日バタバタ忙しくて、嫌になっちゃう!」と思えば、ネガティブ感情が出てきます。
そのあとに、「でも、毎日が充実してるよな。健康に動けるだけでもありがたいよな」と思えば、ポジティブ感情が出てきて、ネガティブ感情を中和してくれます。

「部長が頑固でイヤになっちゃう」と思えば、ネガティブ感情が出てきます。

そのあとに、「でも、ナヨナヨした部長よりはマシだよな。困ったときには頼りになるし」と思えば、ポジティブ感情が出てきて、ネガティブ感情を中和してくれます。

でも、多少のストレスは残ります。
そこで、「多少のストレスがあったほうが、気持ちにハリがでる」と思えれば、もう心は負けていない。

ポジティブ感情だけが残る。

このように、ストレスの中にプラス面を見つけることを「ベネフィット・ファインディング」といいますが…
ベネフィット・ファインディングを使って、Bの解釈を変えていくことが、本当のポジティブ思考。

一方、Cの感情を無理やり押し殺そうとするのが、間違ったポジティブ思考。

いい人がおちいりやすい不幸になるパターン、というわけです。
以前、本田圭佑さんが、テレビでこんなことを言っていました。
「きつい」というのを、「きついけど、それが報われたら楽しいよね」と文をつなげればポジティブになりますよね
本田さんもベネフィット・ファインディングを活用しているから、幾多の困難も涼しい顔で乗りこえられるのでしょうね。
ぜひみなさんも、ベネフィット・ファインディングを普段の生活に取り入れて、今よりもっとストレスの少ない充実した毎日を手に入れてくださいね。
まとめ
フグ料理はとても美味しいですが、調理の仕方を間違えると、ひどい目にあいます。

それと同じように…
いい人はすごく得をしますが、やり方を間違えると、ひどい目にあいます。

ということで今回ご紹介しました、いい人なのに不幸になる原因は、この2つ。
①優しくする順番が違う
②ポジティブ思考のやり方が間違っている
自分のご機嫌をたっぷりたくわえて、周りの人におすそ分けするのが、「人に優しく親切に」の正しい順序。

これを間違えると、「のに」がでてきて、どんどん人間嫌いになります。

ストレスの中にあるプラス面をみつけて、ネガティブ感情を中和するのが、正しいポジティブ思考。

ネガティブ感情を無理やり抑えこむと、心と体を病んできます。

「いい人が苦労する」というのは、ホントに馬鹿らしいですからね。
心当たりのある方は、ぜひともやり方を修正して、いい人にだけ与えられるたくさんの恩恵をゲットしてくださいね。

以上、絶対やってはいけない!いい人なのに不幸になる原因・2選でした。
●こんな記事もありますよ