世の中を見まわしてみると…
口かずは少ないのに、みんなから慕われている人がいます。
これが、コミュ力の高い人。
それとは反対に、しゃべりは上手いのに、人が離れていく人もいます。
これが、コミュ力の低い人。
コミュニケーション力に、「しゃべりのうまさ」はほとんど関係ないのですね。
では、この両者、いったい何が違うのか?
実は、ほんのわずかな違いしかないんです。
ビックリするほど些細な違い。
コミュ力の高い人と低い人の違い
ひとつ例をあげると…
「あっ、はい」という返事。
「すいません、お水ください」
「あっ、はい」
「10枚ずつコピーしてくれる?」
「あっ、はい」
「あっ、はい」が口癖になっている人をときどき見かけますが、相手からすると、とっても感じが悪い。
「めんどくさいけど、仕方なく返事している」ように聞こえてしまうのです。
なので、「あっ、はい」が口癖になっている人は、職場の人にもお客さんにも嫌われがち。
ちょっとしたミスで、こっぴどく怒られたりします。
それとは反対に、「はい!」と気持ちのいい返事をする人は、職場の人にもお客さんにも愛される。
ミスをしても、許してもらえたりします。
「はい!」と「あっ、はい」。
このような、わずかな違いを心得ていて、それを実践している人こそが、コミュ力の高い人なんですね。
というわけで今回は、コミュ力の高い人がコッソリやっていることを厳選して5つご紹介させていただきます。
この5つを実践すれば、しゃべりが上手くなくても、コミュニケーション力を高めることができます。
周りの人の「自分に対する態度」が変わってきて、人と話すことが楽しくなります。
話すことが楽しくなれば、やがてしゃべりも上手くなります。
覚えておいて、絶対に損はないですからね。
ぜひ最後までご覧ください。
コミュ力の高い人がコッソリやっていること①
コミュ力の高い人がコッソリやっていること、そのまず1つ目は、こちら↓
「ありがとう」を2度言う
心理学には、人は「自分に感謝してくれる人」を大切に思うという法則があります。
「ありがとう!君のおかげだよ」と感謝してくれた人を好きになっちゃう、みたいな法則ですね。
これを「フランクリン効果」というのですが、フランクリン効果のパワーは強烈!
たとえ、自分のことを敵視しているような相手であっても、事あるごとに感謝すれば…
だんだん味方になってくると言われています。
なぜ、そんなことが起こるのかというと…
人から感謝されたときに、脳内でエンドルフィンという快感ホルモンが分泌されるから。
脳は「この人に親切にすれば、また快感を味わえる!」とよだれを垂らし、「この人を大切にしよう!」とスイッチが入る。
だから、敵であっても味方にできるのですね。
フランクリン効果の欠点
そんな強烈なパワーをもつフランクリン効果ですが、実は1つだけ欠点があります。
それが、こちら↓
一回の「ありがとう」ではダメ
消しゴムを借りて、「ありがとう」
駅まで送ってもらって、「ありがとう」
一回目のありがとうは、言って当たり前の義務的なありがとう。
世界共通のマナー。
ごくごく普通のことなので、エンドルフィンが分泌されず、フランクリン効果は起こらない。
では、「ありがとう」を2回言ったら、どうなるのか?
帰りぎわにもう一度…
「今日は消しゴム、ありがとね!」
翌日にもう一度…
「昨日は送ってくれてありがとう!助かったよ」
二回目の「ありがとう」に義務はないので、感謝の思いがきっちり伝わる。
この時にはじめて、エンドルフィンが分泌され、フランクリン効果が起こるわけです。
感謝という字は、「感じて言葉で射る」と書きますが…
一本目の矢は、相手の心に刺さらない。
二本目で、グサッと刺さるもの。
同僚に仕事を手伝ってもらったら、「ありがとう!」。
そして帰りぎわに、もう一度「今日はありがとう!」。
先輩がおごってくれたら、「ありがとうございました!」。
そして翌朝に、もう一度「昨日はありがとうございました!楽しかったです」。
友だちが旅行のおみやげをくれたら、「ありがとう!」。
別れたあとに、もう一度LINEで「ありがとね!」。
時間をあけて、「ありがとう」を2度言う。
これを習慣にすれば、「みんなから大切にされる存在」になれる。
自分を取り巻く雰囲気が変わっていくのを実感できると思いますよ。
コミュ力の高い人がコッソリやっていること②
コミュ力の高い人がコッソリやっていることの2つ目は、こちら↓
ヘソを向ける
人と話をするときの態度は、2つ。
①ヘソを向ける(体全体を相手に向ける)
②顔だけを向ける
ヘソを向けて会話をすれば、相手に「温かい印象」を与える、
顔だけを向けて会話をすれば、「冷たい印象」を与える、
ということが研究によってわかっています。
そのため、ボストン大学の研究者は…
「人と仲良くしたければ、ヘソを向けて会話しなさい」とアドバイスしています。
アメリカ・シンシナティ大学の研究もおもしろくて…
「患者に嫌われる医者の共通点は?」ということで調査した結果、
嫌われるお医者さんは、みな横を向いて話すクセがあったそうです。
たしかに、「横を向いて話すお医者さん」と「ヘソを向けて話してくれるお医者さん」では、印象がぜんぜん違いますよね。
それから、もう一つ。
アメリカのクリントン元大統領は、温かいイメージがあり人気があったのに、
奥さんのヒラリー・クリントンさんは、どこか冷たいイメージがあり人気が上がらなかった。
その原因を、あるFBI捜査官はこう指摘しています。
「ヒラリーさんは、顔だけを向けて話すクセがあるので、冷たい印象を与えてしまうのだ」
日本の歴代総理大臣をみても、阿部さんや小泉さんのように人気の高い人は、まっすぐヘソを向けて話すタイプですね。
みなさんの周りにも、「温かい印象の人」「冷たい印象の人」がいると思います。
その人たちをよ~く観察してみると…
きっと、温かい印象の人は、ヘソを向けて話すタイプ。
冷たい印象の人は、顔だけを向けて話すクセあると思います。
ヘソを向けるか、顔だけを向けるかで、相手に与える印象が全然違ってきますからね。
ヘソを向けて話す習慣を身に付けるだけで、好感度がグッと上がってくると思いますよ。
コミュ力の高い人がコッソリやっていること③
コミュ力の高い人がコッソリやっていることの3つ目は、こちら↓
まず共感
ちょっと想像してみてください。
こちらが「わたしネコ派」と言ったら…
「えっ、わたし猫アレルギーなの」と返してくる人。
嫌ですよね。
「ピザ食べにいかない?」と誘ったら…
「ピザか。昨日食べたんだよね」と返してくる人。
嫌ですよね。
このように「いきなり否定する」というのが、知らぬ間に嫌われる人の共通点。
上司にレポートを提出したときでも…
「ここ直して」といきなり否定されたら、気分が悪いですよね。
本人は、正直に意見を言っているだけかもしれませんが、それが原因で嫌われてしまう。
では、どうしたらいいのか?
嘘を言えばいいのか?
それとも、お世辞を言えばいいのか?
もっといい方法があるんです!
それが、「まず共感」。
「わたしネコ派」
「ネコちゃん、かわいいよね♪ でも私、猫アレルギーでさ…」
これだったら、大丈夫ですよね。
「ピザ食べにいかない?」
「ピザ、いいね! でも昨日食べちゃったんだよね」
これなら大丈夫ですよね。
レポートを提出したときも…
「よくがんばったな! ここだけちょっと直しといて」
これなら、やる気も出ますよね。
このように、まず共感してから、意見をいう。
これが、みんなから好かれる人の会話術。
カウンセラーも、一番厳しく訓練するのは「まず共感」です。
なぜなら、人は「共感してくれる人」に心を開くからです。
逆に、「共感しない人」には、心を閉ざします。
ちなみに、共感するときによく使われる言葉は…
「わかる!」
「いいね!」
「そうだよね!」
この3つを口癖にするだけでも、心のかよった良好な人間関係ができてくると思いますよ。
コミュ力の高い人がコッソリやっていること④
コミュ力の高い人がコッソリやっていることの4つ目は、こちら↓
相手が「触れてほしくない話題」を瞬時に見抜く
誰だって、「触れてほしくない話題」が1つや2つはあると思います。
話相手から、「触れてほしくないこと」をあれこれ質問されたら…
「もう、この人とは話したくない!」と思ってしまいますよね。
相手に悪気はなかったとしても、嫌いになっちゃいますよね。
相手の「触れてほしくない話題」に触れることは、「ハチの巣を棒でつつく」のと同じくらいナンセンス。
だから、コミュ力の高い人は、「相手の触れてほしくない話題」には、けっして触れません。
さっと話題を変えます。
相手の「触れてほしくない話題」を見抜く方法
では、コミュ力の高い人は、どうやって「相手の触れてほしくない話題」を見抜いているのでしょうか?
実は、簡単な方法があるんです!
それが、「コンプレックス指標」。
こちらが質問したときに…
・答えるまでに「間」があく
・答えをにごす
この2つに当てはまれば、相手は何らかのコンプレックスをもっている。
つまり、「触れてほしくない話題」とわかる。
これが、コンプレックス指標。
たとえば…
「花子のお父さん、どんな仕事をしてるの?」
「え~~と、普通のサラリーマン」
このように、答えるまでに「間」があいて、答えを濁したのなら、花子さんのまえで「お父さんの話」はNG。
「花子の前の彼氏、どんな人?」
「ん~~、忘れちゃった」
こんなときも、花子さんの前で、過去の恋愛話はNG。
簡単ですよね!
このように、「相手の触れてほしくない話題」を瞬時に判断して、さっと話題を変えられる人が、思いやりのある人であり、コミュ力の高い人。
コンプレックス指標さえ覚えておけば、誰でもできますからね。
ぜひ活用してくださいね。
コミュ力の高い人がコッソリやっていること⑤
コミュ力の高い人がコッソリやっていることの5つ目は、こちら↓
食べさせる
ぼくは若いころ、建築系の専門学校に通っていたのですが…
そのときの友達の口癖が、これ。
「ガム食う?」
「アメいる?」
「ジュース飲みにいく?」
雑談をするとき、かならず何かを食べさせようとする。
実はこれ、心理学的には大正解!
というのは…
人の脳は、美味しいものを食べているときに「目のまえにいる人」を好きになるからです。
「友だちの結婚式で出会った人と、お付き合いを始めました」
「バーベキューで知り合った人と、お付き合いしました」
どちらも、よく聞く話ですが…
人は美味しいものを食べているときに、目のまえにいる人との仲が深まるのですね。
政治家が料亭で会合をひらくのも、
新入社員の歓迎会が、「社内」ではなく「近くの居酒屋」で行われるのも、まったく同じ理由。
心理学では、これをランチョン・テクニックといいますが、
おいしいものを食べながら会話するだけで、人は仲良くなれるのですね。
食べ物の種類は、なんでもOK。
ぼくの友だちのように、ガムやアメでも十分な効果があることが、心理学の研究でわかっています。
仲良くしたい人がいるのなら、ぜひ美味しいものを口にしながら話をしてみてくださいね。
一気に心の距離が縮まると思いますよ。
まとめ
コミュ力の高い人がコッソリやっていることは、この5つ。
①「ありがとう」を2度言う
②ヘソを向ける
③まず共感
④相手が「触れてほしくない話題」を見抜く
⑤食べさせる
あと、最初にご紹介しました、職場で「あっ、はい」はNG。
ご紹介しましたとおり、コミュ力の高い人は、特別なことをやっているわけではありません。
誰でも身につけることが可能な「小さな行動」を、日々心掛けているだけです。
あとは「あなたと会えてうれしい、あなたと話せて楽しい」、そういう思いをもちながら楽しく話せば100点満点!
コミュ力が高まれば、仕事が少しくらいできなくても、周りの人が助けてくれます。
一部の人に嫌われても、周りのみんなが味方してくれます。
コミュニケーションがうまくいくだけで、仕事もプライベートも楽しくなります。
ぜひ、今回ご紹介しました方法をフル活用して、今よりもっと充実した毎日をゲットしてくださいね。
以上、コミュニケーション力の高い人がコッソリやっていること・5選でした。
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