仕事が楽しくないのなら、仕事を楽しいものに変えればいい。
というわけで今回は…
仕事が楽しくなる「ゲーミフィケーション」の実例とヒントをご紹介させていただきます。
仕事やダイエットが楽しくなる、ゲーミフィケーションとは?
「ゲーミフィケーション」をご存知ですか?
ゲーミフィケーションとは…
ひと言でいえば「ゲーム化」。
たとえば…
・仕事をゲーム化すれば、従業員のやる気を引き出せる
・ダイエットをゲーム化すれば、楽しくなって長続きする
・商売をゲーム化すれば、お客さんが集まり商売が繁盛する
あらゆることを、楽しものに変えてくれるゲーミフィケーション。
昨今では、大企業もチカラを入れて取り組んでいます。
ゲーミフィケーションの実例
まず最初に、企業などが取り入れているゲーミフィケーションの実例をご紹介いたします。
①【仕事】ゲーム化で従業員のやる気を引き出す
東京ディズニーランド
数々のゲーミフィケーションを取り入れているのが、東京ディズニーランド。
お客様に対してだけでなく、スタッフのやる気を引き出すためにも、さまざまな工夫を凝らしています。
たとえば、「ファイブスタープログラム」。
幹部が、素晴らしい仕事をしているキャスト(スタッフ)を見つけると「ファイブスターカード」を渡します。
出典 http://www.olc.co.jp/csr/recognition/
このカードを集めると、オリジナル記念品と交換できたり、特別なパーティーに参加できたり。
パーティーにはミッキーやディズニーの仲間たちも登場するそうです。
また、入社後に「M⇒A⇒G⇒I⇒C」と昇格するグレードアップ制度など、
さまざまなゲーミフィケーションで、スタッフのやる気を引き出しています。
その甲斐あって、スタッフを対象におこなわれた「不満のアンケート」ではこのような回答がほとんど↓
「ありません。人生20年、これほど充実したときはなかったです」
「まったくありません。学校よりもたのしいぐらいですからね」
『ゲーミフィケーション(井上明人)』NHK出版より
②【商売】ゲーム化でお客様を楽しませる集客術
くら寿司
回転ずしチェーン店「くら寿司」では、「ビッくらポン」というゲームで子供たちの心をつかみ集客に成功しています。
ビッくらポンとは、皿の返却をゲーム化したもの。
皿回収ポケットに、食べ終わった皿を5枚入れると抽選が行われ、オリジナルグッズが当たります。
出典 http://www.kura-corpo.co.jp/pr/bikkura.html
これがあることで「もう1皿食べようか」となり客単価も上がります。
ドクターシーラボ
化粧品メーカーのドクターシーラボ。
そのネットショップに「肌ポリー」という名のスゴロクがあります。
一日1回サイコロを振ることができ、1週間以内にゴールするとポイントを付与。
商品購入時に「1ポイント=1円」で使うことができ、また商品を購入すると「10こま進む」「3倍進む」などのアイテムがもらえます。
これなら、単なるポイントカードより何倍も楽しいですね。
ちなみに、
「肌ポリー」で会社が負担するポイントの合計は、週に12,000ポイント(12,000円分)程度。
しかし「肌ポリー」経由の売り上げは、1億円以上になるそうです。
劇的な費用対効果ですね。
③【運動】万歩計の進化系
任天堂
ウォーキングのときに使われる「万歩計」は、ある意味ゲーミフィケーション。
「どれだけ歩けるのだろう?」とワクワクできます。
更にこれを進化させたのが、1998年に任天堂から発売された「ポケットピカチュウ」。
歩けば歩くほど、ピカチュウが仲良くしてくれるという万歩計です。
出典 http://www.nintendo.co.jp/n09/pokepika/
最初はうろうろしていたピカチュウが、愛らしい行動をするようになる。
ところがウォーキングをさぼると、ピカチュウがどんどん無愛想になってしまいます。
ポケットピカチュウは、当時一番売れていたソニーの「プレイステーション本体」の売上を上回るほどの大ヒット商品になりました。
④【ダイエット】計るだけでやせられる
ためしてガッテン
NHKの情報番組「ためしてガッテン」で紹介され大ブレイクしたダイエット法「計るだけダイエット」。
やり方は、毎日朝晩の2回、体重を計ってグラフを書くだけ。
これでダイエット効果があるというのだから凄い。
計るだけダイエットのように、
「グラフ化する」というのはゲーミフィケーションの基本形。
グラフ化するだけで、達成感を感じたり、焦りを感じたり。
その気持ちが「カロリー制限・運動」のやる気に火を付けます。
⑤【貯金】楽しく節約できる貯金箱
タカラトミー
タカラトミーから発売されている「人生銀行」という貯金箱。
500円玉を貯金するたびに、液晶画面の住人が幸せになっていきます。
最初は、三畳一間の生活からスタートし、就職・恋愛・結婚など、人生を充実させていく。
そして、目標金額を達成できればハッピーエンドに。
達成できなければ残念なことに…。
本来 節約は楽しくないものですが、ゲーム化することで、こんなにも楽しめるのですね。
⑥【環境問題】ゲーミフィケーションでCO₂削減
プリウス
トヨタのハイブリッドカー「プリウス」にもゲーミフィケーションが上手く組み込まれています。
メーターパネルで、さまざまな「数値・グラフ」を確認できます。
燃費が高いと、なぜか嬉しくて心が弾む。
燃費が低いと「運転がヘタクソ」と言われている気になります。
その気持ちが「ふんわりアクセル・ゆっくり走行」につながり、しいてはCO₂削減になる。
また、最近では全国各地で「ゴミ拾い大会」が開催されています。
これも環境問題を解決するための、1つのゲーミフィケーションといえるでしょう。
ゲーミフィケーションを私生活に取り入れるコツ
ゲーミフィケーションは、アイディア次第であらゆることに応用できます。
ゲーム化するときの基本は…
目標+期限+グラフ
たとえば勉強で、
「500ページの問題集を1ヵ月以内に片づけるぞ」
というのであれば…
下のようなグラフを作り、毎日書き込むだけでゲーミフィケーションになります。
ジョギングであれば…
走った距離を計測して、
「今月は横浜まで走るぞ!」
「今年中に博多まで走るぞ!」
と、日本地図に印を付けていくのも良いかもしれません。
このように少し頭をひねれば、ゲーム化するのは簡単。
仕事・勉強・運動・貯金・読書・掃除・子育て・ダイエットなどなど、
ゲーミフィケーションを取り入れれば楽しさが増し、きっと成果も上がるはずです。
以上、『仕事やダイエットが楽しくなる!ゲーミフィケーションの実例とヒント』でした。