長い人生、誰だって大きな壁にぶつかることが1度や2度はあります。
そんなときは、「もうお終いだ」と心が折れそうになってしまうものです。
ところが、偉人や実業家の中には想像を絶するような大きな壁を、やすやすと乗り越えていく人たちもいます。
彼らは、いったいどのような方法を使って壁を乗り越えているのでしょうか?
ここでは、壁にぶつかったときの乗り越え方と折れそうな心を立て直す考え方を合わせてご紹介していきます。
壁にぶつかったときの乗り越え方
1.壁に階段を取りつけて乗り越えていく方法
2.折れそうな心を立て直す考え方
この順番でお伝えしていきます。
1.壁に階段を取りつけて乗り越えていく方法
目の前に大きな壁が立ちはだかれば、誰だってその場にしゃがみ込んでしまうものです。
しかし、目の前の壁をよ~く見たら「階段がついていた」としたらどうでしょう?
難なく乗り越えられますよね。
そこで、”ぶつかった壁に階段を取りつける方法”をご紹介していきます。
これは、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーが大きな壁を乗り越えたときに使ったとされる有名な方法です。
やり方は3ステップ。
①書き出す
②塗りつぶす
③並べ替える
では、早速ご紹介していきます。
①悩みや困難を細かく書き出す
大きな壁というものは、実は”小さな困難のかたまり”というケースがほとんどです。
脳は、悩みの数が多すぎると思考停止に陥ってしまします。
その結果、多くの悩みが”一枚の大きな壁”に見えてしまい、「もう無理だ」と投げやりになってしまうのです。
壁にぶつかったときに最初にすべき事は、悩みの実態を詳しく知ること。
というわけで、最初のステップでは
”今抱えている悩みや困難”を細かく書き出していきます。
たとえば、商店の経営者であれば…
・景気が悪い
・近くにライバル店ができた
・客足が減ってきた
・従業員が言うことを聞かない
・万引きが多い
・クレームがきている
・取引先が倒産した
・妻が逃げた
・運転資金が少ない
などなど。
できるだけ詳細に問題を書き出していきます。
すると、自分が抱えている悩みが意外と少ないことに気づくはずです。
ちなみに、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの場合は、70もの問題を抱えていたそうです。
②自分にコントロールできない問題は塗りつぶす
詳細に問題を書きだしたら次に、”自分にコントロールできない問題”をグリグリと塗り潰します。
自分にコントロールできない問題とは、景気が悪い・天候が悪いなど、自分の力では絶対に変えられないことです。
なぜ、わざわざ塗りつぶすのかと言うと、考えても仕方がないから。
自分にコントロールできない問題で頭を悩ませることほど、無駄なことありません。
人間に解決できない問題は、たいてい時間が解決してくれるもの。
考えないことが一番の得策です。
自分にコントロールできない問題を塗りつぶすだけでも、少しは気が軽くなるはずです。
③緊急度が高いものから順に並べる
最後は、書き出した問題を、緊急度が高いものから順に並べます。
1.2.3.4と番号をふればOKです。
これで、大きな壁が階段に変わりました。
あとは、1.2.3.4と順番に階段を上っていくだけ。
あなたが今取り組むべきことは、”番号1”の問題のみ。
ここに一点集中することで、きっと気持ちも前向きなるはずです。
また、階段を上るその途中で「この壁は絶対に乗り越えられる」という確信も出てくるはずです。
いま壁にぶつかっている人だけでなく、今は順調な人も、この方法は覚えておいて損はないと思いますよ。
2.折れそうな心を立て直す考え方4つ
大きな壁にぶつかったときは、自信を失い、心が折れそうになるものです。
ぼく自身、まあまあチャレンジャーな生き方を選んできてしまったので、数多くの壁にぶつかりました。
「このまま家族が路頭に迷ってしまうんじゃないか?」という大きな不安にかられたことも何度もあります。
そんな折れそうな心を立て直す考え方を4つご紹介させていただきます。
今の状況は”失敗”ではなく”未成功”
壁にぶつかったときは「もうダメだ、もう終った」と、あたかも失敗したかのような気分になってしまいます。
しかし、今の状況は”失敗”ではなく”未成功”。
成功の途中には、必ず大きな困難がやって来るものです。
一代で世界のPanasonicを創った松下幸之助さんは、こう言います。
『失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる』
一代で世界のHONDAを創った本田宗一郎さんの場合は、こうです。
『99%は失敗の連続であった。そして、その実を結んだ1%の成功が現在の私である』
お二人とも、壁にぶつかりっぱなしの人生でした。
それでも成功するまであきらめず、困難の階段を一歩一歩上がっていった結果、あの偉大な業績を残せたのです。
困難を乗り越えることでしか、結果や業績を大きくすることはできません。
今、目の前にある大きな壁は、神様がくれたビックチャンスだと思うことです。
壁にぶつかったらゴールは近い
壁にぶつかっているときは、「壁にぶつかったのは、自分のやり方が間違っていたからだ」と不安になり、後戻りしたくなるものです。
しかし、多くの成功者は、それとは全く逆の考え方をします。
「壁にぶつかるという事は、自分のやり方が正しかったんだ!」と、一気にエンジン全開にして壁を乗り越えようとします。
なぜなら、壁のすぐ向こう側に、まだ誰も見つけていない”お宝”があることを成功者たちは知っているからです。
たとえば、プロ野球選手であれば、スランプを機にフォームを改造したら、魔球を投げられるようになったとか。
たとえば、漁師さんであれば、さっぱり魚が獲れなくなって他の場所を探ってみたら、魚が大量にいるポイントを見つけたとか。
レスリングの伊調馨さんは昔、同じ階級の吉田沙保里さんに苦戦していました。
吉田沙保里という、とてつもない大きな壁にぶつかっていたのです。
そこで、体重を増やして階級を上げることで、史上初の女子オリンピック4連覇という快挙を成し遂げました。
イチローも、交通事故でピッチャーの道をあきらめることで、野手として大きな成功をおさめました。
壁にぶつかったときは、神様が「今よりもっといい方法が、すぐそこにありますよ」と教えるために、目の前に壁を作ってくれたと考えればいいのです。
壁にぶつかったということは、成功はもう目の前。
今までの努力が報われる瞬間が近づいているのです。
壁を乗り越える人と壁を避ける人の違い
街を歩いていると、昔ながらの婦人服店やおもちゃ屋さんなどを、ときどき見かけます。
「あれで食べていけるのかな?」と心配になりますが、やはり経営がうまくいっていないお店が多いようです。
昔ながらのやり方を続けているという事は、成長していない証。
目の前にあらわれる壁を乗り越えないから、もっと楽で効率のいい方法を見つけられないのです。
一方、壁を乗り越えてきた人は、自分でも驚くほど成長します。
ユニクロは、もともと山口県の小さなメンズショップでした。
ソフトバンクは、ゲームソフトの卸問屋でした。
ジャパネットの元社長高田明さんは、修学旅行についてくるような写真屋のおじさんでした。
彼らは何度も何度も壁を乗り越えることで、自分でも驚くほど大きく成長してきたのです。
壁にぶつかったときは、たしかに大変です。
しかし「大変」とは、”大”きく”変”わるチャンス。
壁を乗り越えた人は、実力が上がるだけではなく、自信がみなぎり顔つきまで変わってきます。
感動は困難な道の中にある
もしも、富士山頂までタクシーで行けるとしたら、そこから見る朝日に心から感動できるでしょうか?
何だかちょっと虚しいですよね。
感動は、目的地にあるのではなく、凸凹とした道中にあるのです。
今までの努力を振りかえり「俺もよく頑張ってきたよなぁ」と思えることが感動。
順調な道のりでは、人生の感動を味わえないのです。
もしも今、大きな壁にぶつかっているのなら、それは人生の大切なヒトコマ。
必ず感動に変わる日が来るはずです。
わたしの最大の栄光は、一度も失敗しないことではなく、倒れるごとに起き上がることにある
(ゴールドスミス)
☆☆☆
ご紹介してきました”壁を乗り越える方法”と、「俺だってできる」「ゴールは近い」と信じられる心さえあれば、きっと大きな壁も乗り越えられると思いますよ。
以上、「壁にぶつかったときの乗り越え方」と「折れそうな心を立て直す考え方」でした。
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