「子どもには、いらぬ苦労をさせたくない」
「自分で生きていけるチカラをつけてほしい」
「自分の人生を喜び、楽しんでほしい」
親であれば、誰だってそう思いますよね。
では、そのためには何が必要か?というと、この2つ。
子どもの自己肯定感と自立心
子どもにとって、この2つは何より大事。
植物でいえば、水と太陽です。
自己肯定感とは、「ありのままの自分でOKだ」という感覚。
自己肯定感の高い人は、自信をもって人生を歩んでいけます。
やる気にあふれ、ストレスにも負けない強い心をもつことができます。
一方の自立心は、「自分の力で人生を切り開いていこう!」という気持ち。
自立心の強い人は、誰に言われなくても、自主的に行動できます。
自分の人生を、自分で組み立てていくことができます。
この高い自己肯定感と自立心さえあれば、子どもは勝手に育っていきます。
庭に埋めたヒマワリのタネのように、グングンとたくましく成長します。
そして、自分だけの花を咲かせます。
これなら、お母さんも安心ですよね。
では、子どもの自己肯定感と自立心を育てるには、どうしたらいいのか?というのが今回の本題。
というわけで今回は、子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣を4つお伝えさせていただきます。
この4つを実践すれば、お母さんの心配事も減り、子育てがうんと楽しくなると思いますよ。
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣①
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣、その1つ目は、こちら↓
「成人したら自分の力で生活していくんだよ」と伝える
これは簡単だけど、とっても大切な話です。
「成人したら自分の力で生活していくんだよ」
「大学まではお父さんとお母さんが面倒を見るけど、その先は自分の力で生きていくんだよ」
一年に1回でもいいので、このようなことを子どもに優しく伝えることが大事。
なぜなら、「自分も大人になるんだ。やがては自立するんだ」という考えが頭の片隅にあると、子どもの行動が自然と変わるからです。
小学生であれば、「宿題くらいはやっておかないと、まずいよな」。
中学生なら、「おちゃらけてばかりいないで、少しは勉強もしないとな」。
高校生なら、「そろそろ本気で将来のことを考えないとな」。
何を思うかは人それぞれですが、だんだんだんだん自立する覚悟ができてくる。
「自分で考え、自分で行動する」ことが増えてくる。
これがやがて、「自分の人生を、自分で組み立てていくチカラ」になるんです。
自立する覚悟がない子は、どうなる?
一方、自立する覚悟がない子どもは、「将来について考える」ことを避けるようになります。
だから、熱意もモチベーションも上がらない。
自立する覚悟がなくて、大変な思いをするのは、結局子ども自身なんですね。
そうならないためにも、「成人したら自分の力で生活していくんだよ」と時々伝えることが大切ですよ、ということですね。
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣②
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣、その2つ目は、こちら↓
まず共感する
親に「共感」されて育った子は、自己肯定感が高くなります。
「痛い!」という子には、「痛いよね」。
「もっと遊びたい!」という子には、「もっと遊びたいよね」。
「宿題めんどくせ!」という子には、「宿題めんどくさいよね」。
「疲れた~」という子には、「たいへんだったね」。
「山田先生、大っ嫌い!」という子には、「山田先生が嫌いなんだ。何かあったの?」
親に共感されて育った子どもは…
「素直に感情を表現していいんだ」「ありのままの自分でいいんだ」と思うようになります。
つまり、自己肯定感が高まります。
また、感情豊かになると、多くの人から愛されます。
そういう意味でも、自己肯定感が高くなるんですね。
親から共感されなかった子は、感情表現が苦手になる
一方、親から共感されなかった子は、どうなるのか?
怖がる子どもに、「こんなことで、なにビビってるの」。
「勉強イヤだな」という子に、「なに馬鹿なこと言ってるの!」
ここで、ちょっと想像してみてください。
暑いときは、自然と汗が出ますよね。
もしもその時に、「なんで汗かいてるの?」「これくらいで汗をかくなよ」と周りの人から否定されたら、どうでしょう?
「自分って変なのかな?みんなと違うのかな?」と自信を失ってしまいますよね。
感情も汗と同じで、勝手に自然と出てくるものです。
それを親から、頭ごなしに否定されたら、どうでしょう?
「自分の感情」に自信が持てなくなります。
すると、感情を表現するのが怖くなります。
・本当はうれしいのに、喜ばない
・本当は行きたくないのに、NOと言えない
・本当はラーメンが食べたいのに、「何でもいいよ」と言う
・悩みがあるのに、相談できない
そういう子は、一見すると「おとなしくて育てやすい子ども」に見えますが、心の中では自己肯定感が下がり続けている。
かわいそうですよね。
そうならないためにも、子どもの感情に100%共感することが大事。
「勉強はイヤだよね。お母さんもそうだったもん。でもね、お母さんはこう思うの…」
というように、まず共感してから、話し合う。
これを「コネクト&リダイレクト」というのですが、「まず共感してから、話し合う」という1つのパターンさえ覚えておけば、子どものどんな感情も受け止めることができると思いますよ。
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣③
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣の3つ目は、こちら↓
アイメッセージ
アイメッセージは、実に素晴らしい会話テクニック!
まずは、この2つの言葉をご覧ください。
「なんでこんなに帰りが遅いの。なに考えてるの!」
「なんでこんなに帰りが遅いの。お母さん心配したんだから」
日本語は主語がなくても通じるので、ちょっと分かりにくいのですが…
上の、「なに考えてるの!」は、主語がYOU。
だから、これはユーメッセージ。
ユーメッセージで叱ると、子どもは責められている感じがして、「だって」とか「うるさいな」と反発しがち。
親子のイザコザの元になります。
一方の「お母さん心配したんだから」は、主語がI(アイ)。
だから、アイメッセージ。
アイメッセージで叱ると、子どもは「ずっと心配してくれてたんだ」と親の愛を感じます。
自己肯定感が高まります。
また、子どもは、お母さんの悲しんでいる顔を見たくないですからね。
「なんだか悪いことをしちゃったなぁ」「もっとシッカリしなくちゃ」と、自ら行動を改めようとします。
つまり、自立心が身につくわけです。
褒めるときもアイメッセージは有効
叱るときだけではなくて、褒めるときもアイメッセージは有効です。
「ありがとう。お母さん助かるわ」
「お母さん、うれしいわ」
「お母さん、感激したわ」
「お母さん、太郎のそういうところが大好き」
アイメッセージで褒めれば、子どもは「自分は役に立っている」「自分には価値がある」と感じ、自己肯定感が高まります。
このように、叱るときも褒めるときも、アイメッセージで伝えれば、子どもの自己肯定感と自立心の両方が高まります。
親子のイザコザも少なくなります。
言い方をちょっと工夫するだけで、一石三鳥というわけです。
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣④
子どもの自己肯定感と自立心を育てる秘訣の4つ目は、こちら↓
子どもの「失敗する権利」を奪わない
子どもは、失敗しながら成長します。
転びながら歩くことを覚え、喧嘩しながら人間関係を学びます。
つまり、子どもは元々自立心を持っているのです。
ところが、この自立心を奪ってしまうのが、親の先回り。
「ほらほら、危ないでしょ!」
「急がないと間に合わないわよ!」
「次はこうしなさい」
「我が子に失敗をさせたくない」という親心から出てくる言葉ですが、これが子どもの自立心を奪ってしまう。
「お母さんが起こしてくれなかったから、遅刻じゃない!」というように、誰かに依存する生き方になってしまう。
これでは本人がかわいそうだし、お母さんも大変ですよね。
そうならないためにも、親は口を出さず「見守る」ことが大事。
「そんな持ちかたをしたら、牛乳をこぼすわよ!」と言いたい気持ちをグッとこらえて、静かに見守る。
失敗したら、「あら、こぼれちゃったわね。どうしたら、こぼさずに運べるかな?」と自分で考えさせる。
「お母さんなら、両手で持つかな」とヒントを与えるのもいい。
「無駄使いしたら、少年ジャンプを買えなくなるわよ」と言いたい気持ちをグッとこらえて、静かに見守る。
あとで、「買って!買って!ジャンプ買って!」とせがまれても、決して買わない。
その代わりに、「どうしたら、毎週ジャンプを買えるかな?」と自分で考えさせる。
すると、「290円は財布から出しておく」と改善案を思いつくかもしれません。
このように、失敗する⇒自分で考える⇒改善する、ということを何度も繰り返すことで、子どもの自立心はどんどん育っていきます。
自分で生きていける力がついてきます。
これが、子どもの「失敗する権利」を奪わない、ということ。
もう1つ、大事なこと
それからもう1つ、大事なことがあって…
それは、「失敗しても大丈夫」という環境をつくること。
そのためにできることは、2つ。
1つ目は、失敗しても怒らない。
「なにやってんの!言ったこっちゃない!」と失敗を叱ると、子どもは「失敗は悪いことだ。罪なんだ」という間違った認識も持ってしまいます。
また、失敗を隠したり、嘘をつくようになったりします。
子どもが失敗したときに親がすべきことは、怒ることではなく、「どうしたら、うまくいくかな?」と考えさせることです。
2つ目が、親が失敗を見せること。
「まるこげになっちゃった~、テヘ♪」とか、昔の失敗談を話したりとか。
親が失敗を見せると、子どもは「失敗は誰でもするんだ。恥ずかしいことじゃないんだ」と思うようになります。
安心して失敗できるようになります。
「子どもの失敗する権利を奪わない」ことと、「失敗しても大丈夫という環境をつくる」こと。
この2つによって、子どもの自立心がグングン育っていくと思いますよ。
まとめ
子育てでもっとも大切なのは、子どもの自己肯定感と自立心を育てること。
そのためにできることは、今回ご紹介しました、この4つ。
①「成人したら自分の力で生活していくんだよ」と伝える
②まずは子どもの気持ちに「共感」する
③アイメッセージで褒めて叱る
④子どもの「失敗する権利」を奪わない
それから、最後にもう一つ。
ぜひ実践していただきたいのが「笑顔」。
子どもはみんな、「お母さんの笑顔、大好き!」「お父さんの笑顔、大好き!」ですからね。
子どものまえでの夫婦喧嘩やため息はNG。
いつも笑顔で「安心できる家庭環境」をつくれば、子どもの表情が変わります。
心も健やかなり、家族の絆を深めることもできると思いますよ。
以上、かしこいお母さんの子育て術・本当に大切な2つのことでした。
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