今回は、かなり衝撃的な内容です。
というのは…
多くの人が、「ストレスは体に悪い」と思っていますよね。
これは、医学や心理学でも常識。
ストレスは、心臓病・うつ病・依存症・脳細胞の破壊・老化の加速などの原因となるため、非常に体に悪いとされています。
ところが!
最近の研究で、「ストレスは体に良い」ということがわかってきたのです。
ちょっと受け入れがたい話ですが、これは事実。
ただ、1つだけ条件があります。
それは、考え方。
考え方を変えると、ストレスは「体に悪いもの」ではなく、「体に良いもの」へと変わる。
つまり、考え方ひとつで、ストレスは毒にも薬にもなるというわけです。
さらに、ストレスを薬として使っている人は…
やがて「ストレス免疫」というものが脳内にできて、ストレスに強くなれる。
困難に負けない、強い心を持つことができるのです。
今回は、そんなすごいお話。
というわけで…
①ストレスが、毒から薬に変わるメカニズム
②考え方を変える方法
この2つを、順番にご紹介させていただきます。
この話は、聞いて絶対に損はありませんので、ぜひ最後までご覧くださいね。
①ストレスが、毒から薬に変わるメカニズム
まずは、「ストレスが、毒から薬に変わるメカニズム」。
これは、とても分かりやすい研究があります。
1998年~2006年にアメリカでおこわれた、3万人を対象にした大規模研究。
調査の結果…
「強度のストレス」を受けていた人たちは、死亡リスクが43%も高まっていました。
ストレスが原因の病気で亡くなる人が、たくさんいたということですね。
当たり前といえば、当たり前ですけど。
ところが!
もっとよく詳しく調べてみると…
死亡リスクが高まったのは、「ストレスは体に悪い」と考えていた人たちだけでした。
「ストレスは大切だ」と考えていた人たちは…
死亡リスクの上昇は見られなかったどころか、むしろイキイキと健康になっていたのです。
どのくらい健康なのかというと、「ストレスがほとんどない人たち」よりも健康だったのです。
グラフにすると、こんな感じ↓
つまり、「ストレスは大切だ」と考えていれば、ストレスは毒ではなく、薬になる。
ちなみにアメリカでは…
「ストレスは体に悪い」という思い込みのせいで、年間2万人以上の人が命を落としていると推測されています。
とんでもない数ですが、「亡くなるまでいかない人」「ストレス性の病気で苦しんでいる人」を含めれば、相当な人数になりますよね。
「ストレスは体に悪い」という思い込みが、体に悪い理由
ではなぜ、「ストレスは体に悪い」という思い込みが、体に悪いのか?
その理由は…
ストレスから逃げようとするから
「明日も仕事かぁ。イヤだなぁ」とか、
「プレゼンなんかやりたくないよ!緊張するし」というように。
このように、ストレスから逃げようとすることを「逃走反応」と言います。
で、逃走反応のときに出てくる「ストレスホルモン」のバランスが悪いのです。
バランスが悪いから、体に悪い。
心臓病やうつ病になりやすいのは当然ですが、ほかにも…
・体力、集中力、自制心の低下
・充実感、幸福感の低下
それから同志社大学の研究では、「仲間から孤立しやすい」ということも分かっています。
「ストレスは大切だ」という思い込みが、体に良い理由
一方、「ストレスは大切だ」と考えている人は、ストレスによってむしろやる気になる。
「不安があるから頑張れるんだ」とか、
「緊張するから、いいパフォーマンスを発揮できるんだ」という具合に。
これを「チャレンジ反応」といいますが…
チャレンジ反応のときは、ストレスホルモンのバランスがいい。
バランスが良いから、体に良い。
・心臓、血管、脳などの老化が緩やかになる
・不安症、うつ病、不眠症、腰痛などが減る
・メタボリック症候群になりにくい
・能力、集中力のアップ
チャレンジ反応は、誰もが経験している
でもここで、「今までの人生で、チャレンジ反応なんて一度も経験したことない」という方もみえると思います。
ところがこれ、みん~な経験しているんです。
たとえば、「UFOキャッチャーでなかなか取れないとき」や、「マリオカートでなかなか勝てないとき」など。
困難をクリアできないときに、「くっそー!今度こそは!」と熱くなりますよね。
あれが、ストレスによるチャレンジ反応。
ところが、仕事となると一転…
「なんでこんな大変なことを、俺がやらなきゃならないんだよ!めんどくさいなぁ」となりますよね。
これが、ストレスによる逃走反応です。
「逃走反応」を「チャレンジ反応」に変えるには?
では、逃走反応をチャレンジ反応に変えるには、どうしたらいいのか?
先ほどもお伝えしましたが…
「ストレスは体に悪い」という考え方から、「ストレスは大切だ」という考え方に変える。
そうすることで、チャレンジ反応が起こる可能性が高くなります。
というわけで、ここから2つ目の「考え方を変える方法」をお伝えさせていただきます。
②考え方を変える方法
「考え方を変える方法」は、2つあります。
1つ目は、Ⓐストレスの役目を知る
ストレスは無駄にあるわけではなく、ちゃんと役目があります。
「マインドセット効果」といいますが…
ストレスの役目を知るだけで、チャレンジ反応が起こりやすくなるということが、たくさんの研究でわかっています。
2つ目は、Ⓑストレスのプラス面を見つける
「何事にもいい面はある」と、お寺のおしょう様が言いそうなことですが、まさにそういうこと。
これも、チャレンジ反応が起こりやすくなります。
というわけで、この2つをもう少し詳しくご紹介させていただきます。
Ⓐストレスの役目を知る
「ストレスは大切だ」と思えるようになるには…
まずは、ストレスの役目を知ることから。
不安、緊張、恐怖、悲しみなど、ストレス反応は だれでも嫌な気分になります。
しかし、ストレス反応は、自分を苦しめるためにあるのではなくて、自分を守るためのもの。
自分を幸せにするためにあるのです。
不安は、やる気の源
たとえば、不安は やる気の源。
イチローは、こんなことを言っています↓
「どうしたらいい?」が活力です
自信満々より不安の方がずっといいんです
将来の不安がゼロなら、仕事も勉強もやる気が出ません。
病院に行くのも、不安だから。
不安とは、正しい行動をするために、体が信号を送ってくれている状態なのです。
悔しさも、やる気の源
それから、悔しさもやる気の源。
「くっそー!」「今に見てろよ!」などですね。
成功者の中には、子供のころ「貧乏だった人」「病弱だった人」「いじめられていた人」などが多いそうですが…
これも、悔しさがあったからこそ成功できたということですね。
緊張は、集中力の源
緊張すると、内臓の機能が低下し、視野も狭くなり、神経を一点に集中させます。
アスリートはよく、「緊張は嫌いじゃない」といいますが、緊張しているときほど高い能力を発揮できる。
オリンピックで世界新記録が出やすいのも、そういうことなのです。
寝坊して「電車の出発まで20分しかない!」というときでも、意外と間に合ったりしますよね。
これも、緊張によって「実力以上の力」を発揮できた証です。
悲しみは、優しさの源
失恋・家族やペットの死など、悲しみを感じることで、人は人間的に成長します。
他人の気持ちがわかるようになり、優しくなれます。
悲しみを感じているときに、人の心は成長しているのですね。
痛みは、健康の源
痛みをまったく感じない病気で、「先天性無痛症」というものがあります。
先天性無痛症の半数は、4歳までに亡くなってしまうそうです。
というのは、骨を折っても、舌を噛んでも、高熱が出ても平気だから。
「痛み」はすごく大切なもので…
もしもお腹の痛みを感じなかったら、トイレに行くことも忘れて、おもらししてしまいますからね。
痛みは重要なんです。
恐怖は、大切なものを守る力
高いところに登ると「恐怖」を感じるのは、自分の身を守るため。
火事の中に飛び込んで、子どもを助けたという話もありますが…
恐怖は、「大切なものを守るための力や勇気」を与えてくれるものです。
玄関に忘れず鍵をかけるのも、大切なものを盗まれる恐怖があるからです。
ストレスがないと不幸になる
最後は、「ストレスがないと不幸になる」。
たとえば、「お金持ちになったら、南の島でのんびり暮らしたい」という話をときどき聞きますが…
実際に、それを実現した人は…
何年かすると、日本に帰ってきちゃう人が多いそうです。
なぜかというと、幸せじゃないから。
「ストレスの少ない生活は、人を不幸にする」ということが研究でわかっています。
これ、「小学生の夏休みの後半」みたいなもので…
ストレスがないと、気持ちにハリがなくなり、遊んでいてもゲームをしていても、なぜか楽しくない。
「退職後は、うつ病のリスクが跳ね上がる」といわれていますが、そういう理由があるのです。
適度にストレスがあったほうが、人は幸せでいられるのですね。
Ⓑストレスのプラス面を見つける
ここまで「ストレスの役目」をたくさんご紹介してきましたが…
ストレスの役目を知るだけで、チャレンジ反応が起きやすくなります。
ただ これだけだと、効果がちょっと弱い。
というわけで、もう一つの…
Ⓑストレスのプラス面を見つけるという方法です。
ストレスを感じたら、プラス面に目を向ける
ストレスは、たしかにツラいもの。
でも、探せばかならず、プラス面が見つかります。
たとえば、腹が立ったときでも…
怒りがちょっと治まってきたら、「悔しさがあるから頑張れるんだ。よし!やるぞ」というように。
ほかにも…
「失業したのはツラいけど、難病で苦しんでいる人に比べたら、自分はまだマシな方だ。こんなことでクヨクヨしてちゃいけない!」とかね。
プラス面に目を向けると、チャレンジ反応の起こる確率がグッと上がります。
もうすこし身近な例。
「明日は月曜日かぁ、嫌だな~」というときでも…
「こうして三度の食事ができるのは、仕事があるからだ」「働いてるから、ハリのある生活ができるんだ」というように。
「プレゼンなんかやりたくないよ!」というときでも…
「これで今より成長できるんだ。きっと自信もつくんだ。いっちょやるか!」といった具合に、プラス面だけに目を向ける。
やがて「ストレス免疫」ができてくる!
さらに、ここが重要で…
チャレンジ反応で行動すると、だんだんストレス免疫ができてきて、ストレスに強くなれるんです。
先ほどの「プレゼン」の例でいうと…
前向きになって、何度もプレゼンにチャレンジしているうちに、ストレス反応が出なくなってくる。
で、最終的には、「プレゼンだったら、俺に任せろ!」というように。
ストレスだったものが、ストレスでなくなる。
むしろ楽しくなってくる。
さらに、「プレゼンができるのだから、営業だってできるはずだ」とか、
「彼女へのプロポーズだって平気なはずだ」というように…
「あれもできそう、これもできそう」と思えてくる。
そうなれば、もうほとんどチャレンジ反応しか起きなくなる。
逃走反応とは、おさらばできるというわけです。
「ストレスのプラス面に目を向ける」という小さな変化が…
やがて大きな変化へとつながっていき、最後は「自分でも想像できなかった自分」へと変化していくのです。
まとめ
今回の内容を簡単にまとめると…
「ストレスは体に悪い」と思い込んでいると、逃走反応がでてくる。
やる気や勇気を失い、さらに心と体の健康を害する。
「ストレスは大切だ」と思っている人は、チャレンジ反応が起きやすい。
やる気はアップするし、心と体の健康を保てる。
さらに、人生の充実感や幸福感もアップする。
●「ストレスは大切だ」と思えるようになるのに必要なことは、2つ。
①ストレスの役目を知る
これはもう、みなさん大丈夫ですね。
②ストレスのプラス面を見つける
実際にストレスがかかったときに、プラス面を探してみてくださいね。
そして、チャレンジ反応でストレスに立ち向かっていけば…
やがてストレス免疫ができ、困難に負けない強い心を持つことができるというお話でした。
あと、1つだけ注意していただきたいことがあって、それは「特殊なストレス」。
いじめ・虐待・暴力・ブラック企業など、そんなストレスからは とっとと逃げる。
こういう特殊なケースは、チャレンジ反応より、逃走反応のほうが遥かに役に立ちます。
それから最後に、みなさんにお願いがあって…
記事のはじめのほうで、「ストレスは健康に悪い」と言う思い込みのせいで、アメリカでは年間20,000人以上の人が命を落としているとお伝えしましたが、思い込みさえ変われば、その人たちは亡くならずに済んだわけです。
そんなわけで、ぜひ多くの方に、今回のこの記事を読んでいただきたいんです。
そうすれば、思い込みが改められて、救われる人がきっと出てくると思うんです。
(すみません。生意気そうに聞こえたら、お許しください)
ですので、もしよろしければ、周りの人に教えてあげたり、SNSなどで拡散していただけるとうれしいです。
ストレス性の病で苦しむ人が、少しでも減ることを心から願っています。
●主な参考図書
Amazon:スタンフォードのストレスを力に変える教科書(ケリー・マクゴニガル 著)
楽天:スタンフォードのストレスを力に変える教科書(ケリー・マクゴニガル 著)
以上、ストレスを力に変える方法|衝撃!ストレスで健康になれる⁉でした。
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