「簡単な3つのことさえ守れば、良質な眠りが手に入る」
睡眠で悩んでいる人にとっては、夢のような話ですよね。
そこで今回は質の良い睡眠が手に入る 『4-6-11の法則』をご紹介させていただきます。
「4-6-11の法則」は作業療法士の菅原良平さんが提唱する方法で、ぼくのお気に入りでもあります。
「3つのことを守るだけ」のとても簡単な方法ですので、一度試してみる価値はあると思いますよ。
質の良い睡眠が得られる「4-6-11の法則」とは
「4-6-11」の由来は…
- 起床から4時間以内に光を見る
- 起床から6時間後に目を閉じる
- 起床から11時間後に姿勢を良くする
この3点を守ることで良質な睡眠が手に入る、というもの。
(これでは、さっぱり意味が分からないと思います。やり方については、後ほどご紹介させていただきます)
まずは「4-6-11の法則」で良質な睡眠が得られる理由からお話させていただきます。
「4-6-11の法則」で良質な睡眠が得られる理由
「4-6-11の法則」の目的は…
カラダに生活リズムを教え込むことです。
「今は朝ですよ~」
「今は昼ですよ~」
「今は夜ですよ~」
と、カラダにしっかりと教え込むと…
グッスリ・スッキリに重要なホルモン(成長ホルモン・メラトニン・コルチゾール)が、適切なタイミングでたっぷりと分泌される。
反対に、生活リズムが崩れていると…、
カラダは時差ボケ状態になり、夜はグッスリ眠れないし、昼間は集中力が落ちてしまいます。
効果のほどは?
菅原さんは、さまざまな所で「4-6-11の法則」を教えているそうで、
その効果のほどはというと…
●タクシー会社の研修では…
その後4か月で事故の件数が半分になった
●出光興産㈱の研修2か月後では…
生産性が12.3%向上、身体能力が25%上昇した
かなりのハイパフォーマンスですね。
それでは、やり方を1つずつ見ていきます。
まずは「4-6-11」の4から。
①朝にすること
カラダに生活リズムを教えるために、朝することは…
起床から4時間以内に日光を浴びる
朝日を浴びるのが睡眠に良いことは、ご存知の方も多いと思います。
これは睡眠の基本中の基本。
「4-6-11の法則」も朝日だけは外せない。
では、なぜ4時間以内かというと、
起床から4時間までが「光でリズムを整えられる限界」だから。
理想は、起床から1時間以内に日光を浴びることです。
また、
仕事の関係で、夜に起床する人は…
蛍光灯などの照明を近くで見るだけでも効果があるそうです。
(※目を傷めないよう、直視はやめましょう)
②昼にすること
昼食後の1時~3時ごろに、眠気に襲われる方も多いと思います。
これは当然のことで、
人間は、起床から8時間後に眠たくなるようにできています。
実は、この午後の眠気がくせもの。
時差ボケの原因となります。
なので、
この眠気が出ないよう、事前に「睡眠物質」を取り去ることが必要になります。
そこで登場するのが
「4-6-11の法則」の6の部分、
起床から6時間後に目を閉じる
やり方は、いたって簡単。
1~30分間、目を閉じるか仮眠するだけ。
起床から6時間後は、通常なら昼食の時間になると思います。
つまり、
昼食後すぐに仮眠をすることで、
「午後の眠気」を取り去ることができ、時差ボケを防げるわけです。
《※眠気を感じてからでは遅すぎます。眠気を感じる前に仮眠することが肝心です》
③夕方にすること
最後は、「4-6-11」の11。
起床から11時間後に体を動かす
体温が最も高くなるのは、起床から11時間後。
この時間を狙って「体を動かす」と…
更に体温が上がり、「起床から11時間後ですよ~」と脳に強く訴えることができる。
体温のピークが強調されれば…
夜は体温が下がり、寝つきが良くなります。
起床から11時間後は、通常なら退社の時間。
帰路は「1駅分だけ歩く」などの工夫をすると良いかもしれませんね。
また、残業などで運動ができない場合は「姿勢を正す」だけでも効果があるそうです。
その場合は「肛門をしめる」のがコツ。
ここまでが「4-6-11の法則」のやり方でした。
質の良い睡眠のためのポイント
ここからは、ポイントや注意事項をご説明させていただきます。
夕方は絶対に眠らない
良質な睡眠のために絶対に避けなければならないことは…
夕方に眠る
夕方は体温を上げなければならない時間。
夕方に体温が下がってしまうと…
夜に体温が上がり、寝付けなくなってしまいます。
すると「成長ホルモン」の分泌が減少し…
- 体重が増える
- 肌があれる
- 低体温になる
- 免疫力が下がる
- 疲れやすくなる
- 人と会うのが面倒になる
という悪影響が出てきて、負のスパイラルに陥るそうです。
質の良い睡眠のために、夕方は絶対に眠らないようにしましょう。
布団で「眠る」以外のことをしない
布団に入ってから本を読んだり…
ベッドの上でスマホを触ったり…
寝床での作業は厳禁
脳は本来、「寝床=眠る場所」という認識をしていますが…
そこで作業をすると、
脳が「ここは寝る場所じゃない」と勘違いを起こしてしまう。
すると、良質な睡眠が得られなくなってしまうのです。
このことは、テレビに出ていた他の睡眠の専門家も、口酸っぱく言っていました。
入浴は、就寝1~2時間前に
体温が下降線のときに眠たくなるので
お風呂は就寝1~2時間前がベスト。
朝起きたときに、頭がクラクラする人は…
朝起きたときに、頭がクラクラしたり、顔が青くなる人は…
血液のポンプ機能がうまく働いていない。
とくに、足のほうに溜まった血液を戻すことができていないそうです。
それを改善する方法には…
ヒザ下に冷水をかける
お風呂から上がるときに…
水⇒お湯⇒水⇒お湯⇒水⇒お湯
と交互に3回程度かけると、血液のポンプ機能が改善される。
ぼく自身も、この方法がお気に入りで、1日に何度も行うこともあります。
休日の昼間など、気が抜けて頭が冴えないときにも効果がありますよ。
考え事で寝られない人は…
テレビ・スマホ・仕事などの影響で…
現代人は寝る寸前まで脳を使い、情報処理をしている人が多い。
すると脳が高温のまま床につくことになり、良質な睡眠の妨げとなります。
そんなときは、
脳を物理的に冷ましてあげる
のも1つの手。
コツは、耳から上の頭部だけを冷やすこと(首は冷やさない)。
冷凍庫で冷やした「乾いたタオル」を枕に敷いたり、
保冷剤を枕の上半分に置いて寝るのも効果的です。
質の良い睡眠 まとめ
長くなってしまいましたので、最後にまとめておきます。
◆4-6-11の法則◆
①起床から1時間以内に日光を浴びる
②起床から6時間後に、1~30分間仮眠するか、目を閉じる、
③起床から11時間後に、体を動かし体温を上げる
ポイント
- 夕方眠らない
- 寝床で作業をしない
- お風呂は就寝1時間前
- 朝ががツラい人は、ヒザ下に冷水をかける
- 考え事で寝れないなら、耳から上を冷やす
もっと詳しく知りたい方は、ぜひ書籍をご覧ください。
Q&Aコーナーもあって、とても分かりやすく書かれています。
眠りに関するさまざまな悩みが解決すると思いますよ。
【参考文献】
以上、『質の良い睡眠が手に入る「4-6-11の法則」』でした。