ストレスに強い脳をつくるには、どうしたらいいのか?
定番の方法は、この3つ。
- 十分な睡眠
- 運動習慣
- 瞑想習慣
これを続けていれば、脳が物理的に変化して、確実にストレスに強い脳になります。
ちょっとした事ではへこたれない強いメンタルが手に入ります。
でも、この3つをはじめたくても…
「そんな時間はない」という方や、「やってみたけど、三日坊主になっちゃって…」という方もみえると思います。
そこで今回は、時間がない人でも三日坊主の人でも、誰でもできる!
とっても簡単なストレスに強い脳のつくり方を3つご紹介させていただきます。
ストレスに強い脳が手に入れば、人生で起きるさまざまな困難が小さく感じるだけでなく、
自信や忍耐力も高まって、仕事や人間関係も順調になります。
人生がイージーモードになります。
「自分はストレスに弱いなぁ」と感じている人には、とくに役立つ内容になると思いますよ。
簡単なストレスに強い脳のつくり方
ストレスに強い脳のつくり方①
ストレスに強い脳のつくり方、そのまず1つ目はこちら↓
強気の言葉をつかう
これは、とっても深~い話です。
動物が脅威を感じたときの反応は、主に2つ。
逃げるか、戦うか。
人間の場合は少し違って…
弱気の言葉をつかうか、強気の言葉をつかうか。
たとえば、上司から「これを5時までに終わらせてくれ」と無茶ブリされたときに…
「参ったなぁ。やってられないなぁ」と弱気な言葉をつかう人もいれば、
「よし、一丁やるか!とっとと終わらせてやる」と強気な言葉をつかう人もいますよね。
弱気の言葉をつかうか、強気の言葉をつかうかで、体のなかで起きる反応がぜんぜん違ってくるんです。
「強気の言葉」で脳が成長する
ストレスを感じたときに、弱気の言葉をつかった場合…
ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されて「闘争逃走反応」が起こります。
具体的には、心拍数が上がるけど、血管は収縮する。
そのため、なんとも言えない嫌~な気分になります。
また、自信のなさを感じたり、ときには怒りや怖れも感じます。
さらに、「めんどくさい」「嫌だなぁ」「最悪!」「できるかなぁ」「困ったなぁ」「どうせ無理」といったように、明けても暮れても弱気な言葉ばかり吐いていると、コルチゾールが出っぱなし状態になる。
コルチゾール濃度が下がらない。
すると、コルチゾールの毒性で、脳の海馬がだんだん小さくなってしまう。
この海馬は、感情のコントロールやストレスホルモンの処理をしている部分。
なので、海馬が縮むと、感情コントロールがうまくできなくなり、心が弱くなってしまうんです。
で、最悪の場合は、鬱になる。
それとは反対に、ストレスを感じたときに、強気の言葉を使った場合は…
若返りホルモンであるDHEAがたくさん分泌されて、「チャレンジ反応」が起こります。
具体的には、心拍数は上がるけど、血管は縮まずそのまま。
ちょうど、運動をしたときと同じ状態になる。
その結果、力があふれ、やる気と自信と集中力が高まってくる。
それだけでなく、脳の前頭葉で配線替えがおこなわれて、ひとまわり「ストレスに強い脳」に変化する。
心理学では、これを「ストレス免疫」といいます。
つまり、「チャレンジ反応」イコール「ストレスワクチン」。
チャレンジ反応を起こせば起こすほど、ストレスに強い脳になるというわけです。
とても大切なポイントですので、もう一度整理させてください。
弱気な言葉ばかりつかっていると…
体内で闘争逃走反応が起きて「嫌な気分になる」だけでなく、海馬が縮小して「ストレスに弱い脳」になる。
反対に、強気の言葉をつかっていると…
チャレンジ反応が起きて「やる気と自信と集中力が高まってくる」だけでなく、前頭葉が変化して「ストレスに強い脳」になる。
どうでしょう?
強気の言葉をつかうか、弱気な言葉をつかうかで、これほど大きな違いがでてくるというのは、ちょっとビックリですよね。
「ストレスに強いから、強気のことを言う」のではなくて…
「強気の言葉をつかうから、ストレスに強くなる」のですね。
ストレスに強い人は、みんなやっている!
「俺ならできる」というのを呪文のように唱えていました
これは、サッカーの本田圭佑さんの言葉です。
北島康介さんの場合は、こうです。
勝つ、勝てる、負けるはずがない!
「今度の大会は、不安で仕方ありません」なんて言っているアスリートは、見たことないですよね。
なぜ、アスリートは、弱気の言葉を封印して、強気の言葉ばかりつかうのか?
その理由は、ここまでご覧いただいた皆さまなら、もうお分かりですよね。
強気な言葉をつかってチャレンジ反応を起こし、「最高のコンディション」と「強い心」をつくっている。
そういう深い理由があったのですね。
スーパーポジティブ人間である松岡修造さんも、もともとはかなりのネガティブ人間だったそうです。
そこで、意識して強気の言葉をたくさんつかい、強い心をつくっていったそうです。
ひとまず結論
というわけで、ひとまず結論。
弱気な言葉を封印して、強気の言葉をつかっていると、だんだんストレスに強い脳になる。
最初は強がりでもOKです。
「とっとと片づけるぞ!」とか、
「難しい仕事ほど、燃えてくるぜ!」みたいに。
たとえ強がりでも、脳がだんだん変化して、本物になります。
3カ月も続けていれば、「前の自分と今の自分、ぜんぜん違う!」と実感できるときが必ずくると思いますよ。
ストレスに強い脳のつくり方②
ストレスに強い脳のつくり方の2つ目は、こちら↓
面白がる
これも、ちょっとだけ深~い話。
「他人は変えられない」というのは、心理学の大前提。
いつも怒ってばかりの上司も、
ビックリするほど不愛想な店員さんも、
ある事ない事、なんでもご近所さんに言いふらす姑さんも、決して変えることはできません。
では、我慢するしかないのか?というと…
我慢もしてはいけない!
我慢ばかりしていたら、最後に自分が壊れてしまいます。
さぁ、困りました。どうしたらいいのでしょうか?
ストレスに強い人が、みんなやっていること
日本の大女優・樹木希林さんは、こんな言葉を残しています。
面白がらなきゃ やっていけないもの、この世の中。
そうなんです!
変えられないものは、面白がる
これで奇跡が起きるんです。
たとえば、怒ってばかりいる部長がいるのなら…
「凄いエネルギーだよなぁ。何を食べてるんだろう?前世はライオンか?」とか、
「部長が何回怒鳴るかで、ジュースを賭けようぜ!」とかね。
不思議ですが…
こうやって一度面白がっちゃうと、部長に対するストレスがだんだん減ってくる。
たとえ、また怒鳴られたとしても、それほどこたえない。
以前ほどストレスを感じなくなるんです。
なぜか?
「脅威」が「興味」に変わる
面白がる前は、脳みそにとって、部長の爆発は「脅威」でしかない。
だから怒鳴られると、猛烈なストレス反応がでてきてしまう。
ところが、一度面白がると…
脳みそにとって、部長の爆発は「脅威」ではなく、「興味の対象」に変わるんです。
だから、怒鳴られても、それほどストレス反応が出てこない。
「また部長のカミナリ食らっちゃったよ」って、気楽な気持ちでいられるというわけです。
面白がれる人は、ストレスも喜びになる
キャンプにいくと、なかなか火がつかないし、コップは1個しかない。
エアコンも布団もない。
何かと不便なわけですが…
その不便を面白がるから、おもしろい。
不便を面白がれない人は、キャンプも楽しめない。
それと同じで、人生で起こるネガティブな体験も、面白がろうと思えば面白がれる。
たとえ貧乏生活であっても、面白がろうと思えば、おもしろいんです。
ちなみに、「面白がりの達人」といえば、みなさんごぞんじ所ジョージさん。
「すんごいですね~」「くだらねえな~」と言いながら、どんな事でも面白がっています。
その姿勢を長年つらぬいてきたから、ストレス免疫が高まって、いつもご機嫌でいられるのでしょうね。
「変えられないものは、面白がる」
ほんのちょっとの努力で、人生がとても気楽で楽しいものになると思いますよ。
ストレスに強い脳のつくり方③
ストレスに強い脳のつくり方の3つ目は、こちら↓
感情に点数をつける
先ほど、「変えられないものは、面白がる」と言いましたが…
面白がるわけにはいかないストレスもありますよね。
「子どもの将来が心配で…」
「犬のポチが亡くなって…」
「スマホがどこにもない!」
ほかにも、通勤中の予期せぬ大渋滞で「イライラする」など。
このようときは、面白がるなんて到底できない。
では、どうすればいいのか?
面白がれないときは、これ!
そんなときは、感情に点数をつける。
これが、一番いいんです。
たとえば、通勤途中の思わぬ大渋滞にハマったときに…
「焦り7、不安3、怒り4くらいかな」といったように、MAX10点で点数をつける。
この方法を「脱フュージョン」というのですが…
脱フュージョンをおこなうと、平常心を保ちやすくなるだけでなく、ネガティブ感情が意外なほど早く治まっていくんです。
簡単なのに、効果抜群!
なぜ、こんな簡単な方法で、ネガティブ感情を制御できるのか?
ちょっと想像してほしいのですが…
もしもカチカチ山のように、自分の背中に火がついたら、「キャー」ってなりますよね。
でも、その火をよ~く見てみたら、「隣で燃えているたき火だった」としたら、安心してホッとしますよね。
それと同じで…
不安・焦り・怒りなどのネガティブ感情は、自分の体のなかでメラメラ燃えています。
だから、脳が「キャー!」となって、ストレスホルモンを出し続ける。
ところが、「焦りは7、不安は3、怒りは4」というように脱フュージョンをおこなうと…
ネガティブ感情は「自分の外側」にあるような感覚になる。
すると脳が、「なんだ、外で燃えてるんだ。自分事じゃなかったんだ」とカン違いして、ストレスホルモンの分泌を停止する。
その結果、平常心を保ちやすくなる。
ネガティブ感情が意外と早く治まっていく、というわけです。
脱フュージョンの欠点
この便利な脱フュージョンというテクニック。
実は1つだけ欠点があって…
最初は上手くできない
やってみると分かりますが、最初はあまり効果を感じないと思います。
でも、2回・3回・4回と続けていくうちに、だんだん感覚がつかめてきます。
「自分は自分」「ネガティブ感情はネガティブ感情」というように、上手に切り離すことができるようになってきます。
そして、「自分とネガティブ感情を切り離せば、ネガティブ感情は勝手に消えていくものなんだ」という実感を得ることができれば、もうこっちのもの!
ここまでくれば、ネガティブ感情の処理が、ずいぶんラクになると思いますよ。
まとめ
今回ご紹介しました、ストレスに強い脳のつくり方は、この3つ。
①強気の言葉をつかう
②変えられないことを面白がる
③感情に点数をつける
①強気の言葉をつかうと…
チャレンジ反応が起こり、脳にストレス免疫ができてきます。
②変えられないことを面白がると…
ストレス反応がだんだん小さくなります。
③感情に点数をつけると…
平常心を保ちやすくなり、ネガティブ感情が早く治まります。
これに合わせて、十分な睡眠、運動習慣、瞑想習慣を取り入れれば、もう最強!
無敵のメンタルが手に入るかもしれませんね。
現代はストレス社会。
生きていくだけで、苦労をともなうものです。
ましてやストレスに弱い脳では、とてもじゃないけど、やっていけない。
ぜひとも、ストレスに強い脳を手に入れて…
今よりもっと気楽な毎日、今よりもっと充実した人生をゲットしてくださいね。
以上、簡単!「ストレスに強い脳」のつくり方・3選でした。
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