子どものやる気を奪う言葉・やる気を引き出す言葉
『子どものやる気を奪う言葉』をご存知ですか?
おそらく9割ぐらいの親御さんが…
『子どものやる気を奪う言葉』を無意識のうちに使っています。
子どもがやる気を失ってしまうと…
●勉強も部活も、身が入らない
●自主性・主体性がない
●指示待ち人間
●将来の夢をもてない
などなど。
そんなやる気のない子どもが、昔と比べて増えている気もします。
そこで今回は、
子どもの『やる気を奪う言葉』と『やる気を引きだす言葉』についてお伝えいたします。
子どものやる気を奪う言葉とは?
「宿題は終わったの?忘れ物はない?」
「もう、うるさいなぁ」
「お母さんは、あんたのことが心配で言っているのよ!」
このお母さんの言葉は…
すべてNG!
『子どものやる気を奪う言葉』ばかりです。
子どものやる気を奪いたいのなら100点満点。
では、
「忘れ物はない?」
「心配で言ってるのよ!」
の、どこがいけないのでしょうか?
それは…
『心配』です。
「勉強は済ませたの?」
「ハンカチは持った?」
「あんた、シッカリやってる?」
これらはすべて、心配から出てくる言葉。
このような『心配から出てくる言葉』が、子どものやる気を奪ってしまうのです。
なぜなら…
『心配』=『信用できない』
だから。
「あなたのことが心配なのよ」は、
「あなたのことを信用できないのよ」と同義なのです。
心配することによって…
「あなたのことを信用できない」
「あなたには無理」
というメッセージが子どもに伝わってしまう。
すると、次第に子どもは『自信』を失ってしまいます。
自分が「心配される側」に立ってみると、分かりやすいかもしれません。
たとえば、ご近所さんに…
「あなたが子供会の会長なんて、ホントに大丈夫?」
「あなたの運転する車に乗るのは、心配だわ」
そんなことを言われたら、「自信」も「プライド」もズタズタですよね。
それと同じで…
子どもも、いつもいつも「心配」ばかりされていると、自信やプライドを失ってしまうのです。
もちろん…
「宿題は終わったの?」
「あんた、ホントに大丈夫?」
と数回言っただけなら、子どもの自信は失われません。
しかし、1日に3回言えば…
年に1000回、
5年で5000回。
これだけ言われれば、子どもは確実に「悪い暗示」にかかります。
「自分には能力がない」と洗脳されてしまうのです。
親が「心配から出てくる言葉」を使うたびに、
子どもは…
「ぼくには、能力がないんだぁ」
「ぼくは、たいした人間じゃないんだぁ」
という信念を心に刻み、自信を失ってしまいます。
「自信」を失えば、「やる気」も失う
「自信」と「やる気」は比例します。
野球に自信のある人は、「野球がしたい」と思うし、
釣りに自信のある人は、「釣りがしたい」と思う。
当然ですよね。
自信があればあるほど、やる気が湧いてくるものです。
では、
「自分に自信のない子供」のやる気はどうなってしまうのでしょうか?
残念ながら…
何をするにも、やる気が出てきません。
部活に入っても、レギュラーになれる気がしない。
だから努力がむなしい。
受験でも、いい学校に入れる気がしない。
だから努力がむなしい。
会社に入っても、出世する気がしない。
だから努力がむなしい。
心の奥に「どうせ無理」が住み着いてしまうのです。
その結果…
勉強も、運動も、仕事も中途半端。
ストレスの多い人生になってしまう可能性が高いのです。
心理学では、これを「予測の自己実現」といいます。
親の「必要以上の心配」が子供の将来を大きく左右します。
ここまでは、『子どものやる気を奪う言葉』についてお話ししました。
では、反対に、
『子どものやる気を引き出す言葉』はあるのでしょうか?
それが、あるんです!
子どものやる気を引き出す言葉
子どものやる気を引き出す言葉、
それは…
『信じている言葉』
です。
「お母さん、あなたのことを信じているよ!」
「あなたなら、きっとできるわ!」
成績が悪くても…
「こんどは、きっと大丈夫よ!」
このように、子どもを全面的に信用してあげる。
根拠がなくても、信用してあげるのです。
すると、子どもは「自信」と「プライド」を持ちはじめます。
「案外ぼく才能あるかも」と。
心の奥に「きっとできる!」が住み着くのです。
マラソン金メダリストの高橋尚子さんも
小出監督から…
「Qちゃんは凄い!世界一になれるよ」と言われ続けていたのは有名な話です。
ソフトバンクの孫正義さんも子どもの頃
父親から…
「最近、おまえが天才に思えてきた」と言われていたそうです。
野球のイチローや松井秀喜さんにも…
いつもそばにいて「信じてくれる父親」の存在がありました。
「あなたなら大丈夫!」
「必ずできるよ!」
「信じてるよ!」
そんな言葉で子どもを全面的に信用してあげると、やがてその子は自分に自信を持つようになるのです。
「自信」があれば「希望」が持てる
「希望」があれば「夢」を抱ける
「夢」があれば「やる気」が出てくる
そして…
「やる気」があれば、なんでもできる!
子どものやる気を引き出すには…
まず最初に「子どもの未来を信じてあげる」ところから始まります。
まとめ
「心配するのが、親の務め」
「心配してあげるのが、親ごころ」
そんな風に思っていると…
『心配から出てくる言葉』が口からどんどん出てきます。
「宿題やったの?忘れ物は大丈夫?」と。
その言葉で、子どもは自信をなくし、やる気まで奪われてしまいます。
反対に…
信用されて育った子は、自信満々で社会に出ていけます。
親がすべきことは、
「心配」よりも、
「子どもを信じる」こと。
心配するのは、病気のときだけ。
あとは、全面的に信じてあげるのです。
心配すれば…
子どものやる気を奪ってしまう。
信用すれば…
子どものやる気を引き出せる。
このことを知っておくだけで「子供の将来」が大きく変わるはず。
「子どもを信じる」というのは…
「スキンシップ」「褒める」と同じぐらい、とても大切なことです。
以上、『子どもの「やる気を奪う言葉」と「やる気を引きだす言葉」』でした。