この記事でお伝えしたいこと
- やる気が出ない5つの原因
- やる気スイッチの入れ方
やる気をガンガン高める方法は、ほぼ確立されていて、
- マインドセット
- 自己効力感
- テストステロン
- 目標設定
- アファメーション
など、いろいろありますが、今回はそういう話はしません。
そうではなくて、やる気が出ない原因。

たとえば…
「掃除をしなきゃ」と思っても、つい先延ばしにしてしまう。

「本を読んで自分を変えよう!」と思うけど、結局めんどくさくて、読まずに置きっぱなし。

歯医者の定期検診は行ったほうがいいに決まってるけど、やっぱりめんどくさい。

「こんなダラシない生活をしてちゃいけない。私、変わらなきゃ」とは思うけど…
どうしてもやる気が出ない。活力が湧いてこない。

夢に向かってがんばっている友達や、趣味を満喫してる同僚の話を聞けば…

「うらやましい!自分もハツラツと生きていきたい!」と思うけど、やっぱりエネルギーが湧いてこない。一歩踏みだす勇気が出てこない。

このように「がんばりたいのに、がんばれない…」。
「もっとやる気にあふれた自分になりたい!」と思いながらも…
それとは程遠い生活を送っているというかたも少なくないと思います。

これって、ツラいですよね。
なぜ、頑張りたいのに、がんばれないのか?

やる気が湧いてこないのか?
その理由は、生まれつき怠け者というわけでも、悪霊に取りつかれているわけでもありません!

やる気が出ないのには、ちゃんと原因があります。
そんなわけで、今回は「やる気が出ない主な原因」を5つご紹介させていただきます。
原因さえわかれば、すぐに解決できますからね。
今よりもっと活力にあふれた自分、やる気に満ちた自分に生まれ変わることができると思いますよ。

やる気が出ない原因①
やる気が出ない原因の、まず1つ目は、こちら↓
「~しなければならない」が口癖になっている
「もう起きなくちゃ」「8時の電車に乗らなくちゃ」「急いで支度しないと」から一日が始まって…

「メールしなければ」「コピーしておかないと」「早く終わらせなくちゃ」

家に帰っても…
「片付けしなくちゃ」「買い物に行かないと」「早く寝ないといけない」

これら全部、言葉は違いますが「~しなければならない」。
この「しなければならない」という言葉が、恐ろしいほど人のやる気を奪うのです。
ビジネス書の王様「7つの習慣」の著者スティーブン・コヴィーさんも、こう言っています。
何かをしなければならない、などという言い方はしないでほしい

「しなければならない」でやる気を失う理由
なぜ、「しなければならない」でやる気を失うのか?
「しなければならない」という言葉には、「誰かにやらされている」という暗示が含まれています。
それが、いわゆる「やらされ感」。
このやらされ感が、人のやる気を奪う一番の原因なのです。
「さぁ、宿題するぞ」と思ったら、お母さんから「さっさと宿題しなさい!」と言われて…

宿題する気がなくなった。

そんな経験が、誰でも一度や二度はあると思いますが、あれがまさに、やらされ感によってやる気が奪われる感覚。
やらされ感は、面倒くささを大幅に増幅するだけでなく、ものすごく疲れるんです。
さらに、心臓にも悪い。
なので、「しなければならない」が口癖になっている人は、だいたい夕方には気力が尽きてグッタリしてしまう。

さらに、本当に怖いのは、ここから。
朝から晩まで「ねばならない」という気持ちで行動していると、ずーっと誰かにやらされつづけてる感覚になる。

毎日毎日、がんじがらめで、自由のない人生のように思えてくる。

そして、「自分の人生を、自分でコントロールしている」という感覚を失ってしまう。
この「自分でコントロールしている」という感覚を失ってしまうと、怖いことに、人はどんどん無気力になっていきます。

これが、学習性無力感。
動物園のライオンが元気がないのも、そういうこと。

檻の中では、自分でコントロールできることがほとんどないし、そもそも檻の中に入ったのも自分の意志ではないですからね。
どんどん無気力になってしまう。
人間も、「自分でコントロールしている」という感覚がなくなると…
最終的には「何事もめんどくさい。なんにもやる気がしない」という無気力人間になってしまうのです。

怖いですよね!
そんな、さまざま理由で「しなければならない」という言葉は、極力使わないほうがいいのです。

とはいっても、「しなければならない」を使わないなんて、難しいですよね。
口には出さなくても、心の中でそう思ってしまいます。
「あれをやらなくちゃ。これもしなくちゃ」って。
では、どうしたらいいのか?
「~しなければならない」をやめる方法
答えは簡単!
「~しなければならない」を、「~しよう」に変える。
たとえば…
「明日は6時に起きないと。早く寝なくちゃ」ではなくて、

「明日は6時に起きよう。そろそろ寝よう」。

「掃除しないと」ではなくて、

「ピカピカにしよう」。

もしくは「窓だけでも拭いておこう」。

上司に「なんとか5時までに終わらせてくれ」と言われたときでも…

「5時までに終わらせなくちゃ」ではなくて、

「よし!3時までに終わらせて、ビックリさせてやろう!」というように。

「~しなければならない」という口癖を、「~しよう」に意識して変えていく。
「~しよう」でやる気がアップ!
「~しよう」という言葉には、「自分自身で決めている」という感覚があります。
この感覚を「自己決定感」というのですが…
自己決定感は、やらされ感の対義語。
だから、効果も反対で…
やらされ感はやる気を失うけど、
自己決定感はやる気がアップするし、疲れも半減するということがたくさんの研究でわかっています。

でも、これ研究するまでもなくて、たとえば「おみこし」。

おみこしをワッショイワッショイ担ぐのは、かなりの重労働で、足腰はボロボロになるし 肩にはアザができる。
あれがもし仕事だったら、時給いくらでやりますか?

とてもじゃないけど、やってられないですよね。
やらされ感で、おみこしは担げないんです。
「今年こそはお神輿を担ごう!最後まで担ぎきろう!」という自己決定感があって、はじめておみこしを担ぐことができる。

つらかろうが、痛かろうが、笑顔でできるんです。

自己決定感のパワーって、すごいですよね。
で、この自己決定感を引き出してくれるのが、「~しよう」という言葉。
「しなければならない」と「しよう」は、どちらも平仮名で、見た目ではたいした違いがないように思いますが、
心理的には、天と地ほどの大きな違いを生んでしまうのです。

というわけで、やる気が出ない原因の1つ目は…
「~しなければならない」が口癖になっている。
解決法は…
「~しなければならない」を、「~しよう」に意識して変えていく
やる気が出ない原因②
つづいて、やる気が出ない原因の2つ目は、こちら↓
やり残しがたまっている
「早くやらなくちゃ」と思いながらも、済ませていないこと。

これがたくさん溜まっていると、やる気を失います。
たとえば…
- 歯医者
- 銀行振込
- トイレ掃除
- お墓参り
- 実家に電話
- 自転車の空気入れ
- 車のオイル交換
- 庭の草刈り
- 美容院の予約
など、未完了のことを、頭ではすっかり忘れていても、心は忘れていない。

心のどこかに引っかかった状態になっている。
これを、ツァイガルニク効果といいますが…
パソコンでたくさんのソフトを同時に起動していると、動きが遅くなりますよね。

それと同じで、やり残しがたまっていると、頭の回転がにぶくなる。

その結果…
- 物事に集中できない
- 何事もめんどくさい
- 心がモヤモヤする
- 遊んでいても、テンションが上がらない
などの症状が出てくる。
もしも今、とくに悩みがあるわけでもないのに、「なぜか心が晴れない、モチベーションが上がらない」というのなら…
それは、やり残しがたくさん溜まっているのかもしれません。
やり残しのベストな解決法
では、どうしたら解消できるのか?というと、やり方は簡単。
やることリストをつくって、1つずつ潰していく

とっとと全部終わらせてしまう、ということですね。
コツは…
終わらせた項目を1つずつ消していき、脳みそに「これは完了したよ」と教えてあげる。

そして、すべてを終わらせたときには、年末の大掃除を終えたときのような、すがすがしい爽快感を感じると同時に、
頭の回転もはやくなって、「よ-し!やるぞ」というやる気も復活するはずです。

これは簡単ですよね。
やる気が出ない原因③
つづいて、やる気が出ない原因の3つ目は、こちら↓
生活がマンネリ化している
毎日おなじ電車に乗り、

おなじ仕事をして、

おなじ店でランチを食べて、

家に帰れば、いつもどおりテレビを観る、

というような、刺激の少ない平凡な生活。
これが、人のやる気を奪うのです。
理由は2つ。
1つ目は、成長できない
当たり前ですが、毎日同じ生活をくり返していれば、成長することができません。
で、人の心は植物と同じで…
成長しているときはイキイキしているけど、
成長が止まった途端に枯れていくんです。

しなしなしな~ってね、やる気も気力もおとろえてしまう。

もう1つの理由は、好奇心を失う
毎日おなじ生活を送っていれば、新しい発見や感動することが減ってきますからね。
物事に対する興味がなくなり、好奇心を失ってしまう。

新しいことにチャレンジする意欲も失ってしまう、というわけです。
マンネリ化した生活から抜け出すには
では、マンネリ化した生活から抜け出すに、どうしたらいいのか?というと、こちら↓
コンフォートゾーンから出る
コンフォートゾーンとは、「安心ゾーン」のこと。
つまり、やったことのない事をやってみる。
ちょっと緊張するようなことを、あえてやってみるということです。
たとえば…
●はじめてのお店でランチを食べる
●一人で美術館に行ってみる
●市民プールに行ってみる
●アロマをはじめてみる
●知らない街でブラブラしてみる
●一人旅に行く
●習い事をはじめてみる
何でもいいのですが…
やったことのない事をやってみると、何かしらの気づきがあるはずです。
「こんな街があるんだ」「こんなお店があるんだ」

「アロマって、こんなに奥が深いんだ」「おもしろいなぁ」というように。

その気づきの1つ1つが、あなたにとっての成長。
心の栄養になり、気持ちがイキイキしてくるはずです。
そして、ワクワクする体験を1つでもすれば、そこから芋づる式に好奇心が広がります。
「あそこの美術館、意外と面白かったから、今度はあっちの美術館に行ってみよう。その次は、博物館にも行ってみよう」というふうに。

こうして、成長と好奇心を手に入れれば…
子どものときのような、やる気にあふれたイキイキとした心を取り戻せると思いますよ。

やる気が出ない原因④
つづいて、やる気が出ない原因の4つ目は、こちら↓
運動不足と睡眠不足
これはもう当たり前すぎて、紹介するかどうか迷ったのですが…
何よりも重要なことですので、いちおう入れておきました。
なぜ運動と睡眠が大切なのかというと、やる気とはドーパミンの分泌。
運動不足や睡眠不足におちいると…
ドーパミンがうまく分泌されなくなる。ドーパミン不足になる。
車でいえば、ガス欠状態。

ガス欠の車に、いくらムチ打ってもエンジンはかからないのと同じで、
人間もドーパミン不足になると、がんばりたくてもがんばれない。どうしてもやる気が出てこない。

だから、運動と十分な睡眠が大切というわけです。
やる気が出ない原因⑤
最後。やる気が出ない原因の5つ目は、こちら↓
バイオリズム
なんでか分からないけど、周期的にやる気が出ない時期がくるというもの。

ちなみにぼくの場合は、年に2回。
毎年、だいたい4月と9月ごろ。

今年も例年通り、9月の中頃に、見事にやる気がなくなりました。
「この時期は、気温差が大きいので自律神経が乱れることが原因ではないか」と言われていますが、はっきりした理由はわからない。
女性であれば、ホルモンの影響で「毎月やる気のない時期がくる」という方もみえるかもしれませんね。

バイオリズムを変えることは出来るのか?
では、バイオリズム的なやる気のなさ。
どうすれば解決できるのか?というと、これがなかなか難しい!
僕もけっこう研究したのですが…
長年探しに探して、やっとのことで本で見つけたおすすめの方法が2つありますので、ご紹介させていただきます。
まず1つ目は、あきらめて受け入れる
「今は、こういう時期なんだ」と受け入れて、いっさい頑張らない。

必要最低限のことだけ行って、あとは、ゆったりのんびり過ごす。

これ、実際にやってみるとわかりますが、意外と気持ちいいんです!
心がマッタリして、なんとも言えない心地よさを感じると思います。
もう1つの方法が、とにかく寝る

暇があったら、とにかく寝る。
これでもか!というくらいよく眠る。
そうすると、退屈極まりなくなってきて、だんだん元気が出てくる。
「もっとがんばりたい」という気持ちになってくるはずです。
ただ、このバイオリズム的なやる気のなさ。
もしもこれが、1ヶ月・2ヶ月もつづくようでしたら、心の病のサインかもしれませんので、念のため心療内科などの病院で受診してくださいね。
まとめ
なんとなく、やる気が出ない。
もっとがんばりたいのに、がんばれない。

そうなってしまう主な原因は、今回ご紹介しました、この5つ。
①「~しなければならない」が口癖になっている
解決策:「~しよう」を意識して使う
②やり残しがたまっている
解決策:やることリストで、すべて終わらせる
③生活がマンネリ化している
解決策:慣れないことにチャレンジする
④運動不足と睡眠不足
解決策:運動習慣と十分な睡眠
⑤バイオリズム
解決策:あきらめてマッタリ過ごす。とにかく寝る
「あっ、これ私のことだ」と思い当たるものがあれば、解決策をぜひ取り組んでみてくださいね。
自分が持っている本来の気力やエネルギーが、きっとよみがえってくるはずです。

おまけ
最後に、ちょっとオマケで「やる気スイッチ」の話。

人間の脳のなかには、「やる気スイッチ」が実際に存在しています。

側坐核といいますが…
この側坐核に刺激を与えると、パチっとやる気にスイッチが入るんです。
では、側坐核に刺激を与えるには、どうしたらいいのか?というと…
今のところ、科学的に分かっている方法は、たった1つ。
やりはじめる
掃除でも勉強でも、どんなことでも…
やり始めて5分~10分くらいすると、側坐核が興奮してやる気が出てくる。
これを「作業興奮」といいますが…
何事も「やる」が先で、「やる気」が後。
ぼくの一番苦手な作業は、税務署に提出する書類を作成することですが…

やる気スイッチのことを知ってますからね。
嫌々だけど、とりあえず始めるんです。

すると、いつの間にか書類づくりに没頭している。
「ごはん、できたよ-」と呼ばれても、「ちょっと今ムリ!」ってなるんです。

やめたくても、やめられない。
これが作業興奮。
もう一度、言います。
「やる」が先で、「やる気」が後
これが、やる気スイッチを入れる唯一の方法。
「やる気になったら、やる」というのでは、いつまで経ってもできない。

追い込まれるまでできないんです。
やる気スイッチのシステムを、知っているか知らないかで、長い人生、大違いですからね。

ぼくと同じように、先延ばしグセのあるかたは…
やる気スイッチをうまく使って、今よりもっと活力に溢れた自分、やる気に満ちた自分を取り戻してくださいね。
☆☆☆
以上、やる気が出ない5つの原因でした。
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