この記事でお伝えしたいこと
- マインドフルネス瞑想の簡単なやり方
- 毎日つづけるコツ
「マインドフルネス瞑想の簡単なやり方を知りたい」
そんなお便りを、何通か頂いていました。
「マインドフルネス瞑想の簡単なやり方」。
そんなものが存在するのかというと、実はあるんです!
やり方は、こちら。
「マインドフルネスとは何か?」を知る
これだけ。
マインドフルネスの意味がハッキリとわかれば、マインドフルネス瞑想がいとも簡単になります。
はじめての方でも、今日からすぐにできるようになります。
「瞑想する時間がない」という人でも、できるようになります。
毎日1時間でも2時間でも、気楽に瞑想できるようになります。
なので、あっという間に上達します。
といわけで、「マインドフルネスの意味」と「毎日続けるコツ」。
今回は、この2つをお伝えさせていただきます。
マインドフルネスとは何か?
マインドフルネスとは何か?
実はこれ、説明するのがめちゃくちゃ難しいんです。
「納豆の美味しさ」を説明するのと同じくらい、難しい!
たとえば、マインドフルネスの本を読むと、よくこんなことが書かれています↓
「イライラしていても、イライラしている自分に気づいていればマインドフルネス」
「気づいていなければマインドレスネス」
(※マインドレスネスとは、マインドフルネスの反対の意味です)
この文章、マインドフルネスのことを的確にとらえていますが…
だけど、なにを言っているのか、ちょっと分からないですよね。
そこで、考えたんです。
「マインドフルネスを簡単に説明できないかな?」って、脳みそがちぎれるほど考えました。
そうしたら、思いついたんです!
マインドフルネスを簡単に説明する方法を。
マインドレスネスとは何か?
マインドレスネスとは何か?
これが分かれば、マインドフルネスもわかる。
マインドレスネスは、マインドフルネスの逆ですからね。
「北がわかれば、南もわかる」というわけです。
では、マインドレスネスとは何か?
ちょっと想像してみてください。
静かにイスに座り、1分間なにも考えない。
これ、簡単ではないですよね。
実際にやってみると、とてもむずかしいんです。
私たちの心は、勝手にいろいろなことを考えていて…
「ちょっと寒いなぁ」「1分って長いなぁ」「退屈だなぁ」と、雑念が浮かんでは消え、浮かんでは消えをくり返しています。
普段の生活でも、たとえば皿洗いをしながら…
「郵便局に行かなくちゃ」「そういえば、ダイコンあったかしら」「太郎は、東京の暮らしに慣れたかな」と。
このように、勝手に浮かんでくる雑念を「自動思考」といいます。
この「自動思考」が浮かびやすい心の状態が、マインドレスネス。
私たちは、1日のほとんどを「マインドレスネスの状態」で過ごしています。
それとは反対に、自動思考が浮かびにくい心の状態が、マインドフルネス。
マインドレスネスとマインドフルネスの違い
たとえば、通勤電車でボーとしている。
これは、自動思考が浮かびやすいので、マインドレスネス。
水泳でクロールをしている。
これは、自動思考が浮かびにくいので、マインドフルネス。
習字をしているときも、心が静まりかえる瞬間があると思います。
その瞬間もマインドフルネス。
ちなみに、水泳や習字をしたあとは、独特のすっきり感や幸福感があると思います。
あれが、マインドフルネスの効果。心のざわつきがおさまるから、気持ちがいいんです。
それから、怒鳴っている部長のように、感情に流されている状態は、自動思考の嵐。
だから、マインドレスネス。
そうではなくて、「イライラしてきたから、3回深呼吸をしよう」というのは…
自動思考ではなくて、みずから意識的に考えている。
だから、マインドフルネス。
ここでちょっと、先ほどの文章をご覧ください。
「イライラしていても、イライラしている自分に気づいていればマインドフルネス」
もう、この意味はわかりますよね。
あとは、「めんどくさいなぁ」と言いながら、ダラダラ掃除をする。
これは、マインドレスネス。
心を込めてピカピカに磨く。
これは、マインドフルネス。
このように、自動思考が浮かびにくい状態が「マインドフルネス」です。
なぜ、マインドレスネスは良くないのか?
マインドフルネスの意味を、だいたいご理解いただけたと思いますが、あともう1つだけ。
なぜ、マインドレスネスは良くないのか?
その理由は、主に2つ。
①マインドレスネスは脳が疲れる
マインドレスネスは、自動車の空ふかしと同じで、脳がムダに疲れます。ものすごく疲れます。
「一日中 家でゴロゴロしていたのに、ぜんぜん疲れが取れなかった」ということもあると思いますが、その原因は「自動思考」なのです。
②自動思考は、ネガティブ思考の源
不安・心配・後悔・イライラ・クヨクヨなど、ネガティブ思考のほとんどは「自動思考」です。
「よし!今からクヨクヨするぞ!」と意識してクヨクヨする人は、まずいないと思います。
つまり、自動思考を止めれば…
脳はそれほど疲れないし、ネガティブ思考もあまり出てこなくなる。
自動思考を止めるには?
では、自動思考を止めるには、どうしたらいいのか?
マインドレスネスからマインドフルネスに切り替えるには、どうしたらいいのか?
そのために編み出されたテクニックが、こちら↓
「今、この瞬間」を観察する
これで、自動思考がピタッと出てこなくなります。
マインドフルネスの状態になれるのです。
体感してみよう!
今、このブログを読みながら座っている方が多いと思いますが…
座っているのなら、お尻に「強い圧力」を感じると思います。
その圧力をよ~く観察してみてください。
「クッションの柔らかさ」や「右のお尻のほうが強い圧力を感じる」などを確認できると思います。
かたいイスに座っているのなら、お尻の骨を感じると思います。
「体温」も場所によって違うのがわかると思います。
こうやって「観察」している最中は、自動思考がでてこなくなる。
マインドフルネスの状態でいられるのです。
つまり…
「今、この瞬間」を観察する、イコール、マインドフルネス瞑想。
お尻を5秒間観察したのなら…
「5秒間のマインドフルネス瞑想をおこなった」ということになるのです。
簡単ですよね!
ほかにも、自分の「呼吸」をよ~く観察してみる。
鼻からゆっくり息を吸い込むと、鼻の奥やノドのあたりに「涼しい空気の流れ」を感じると思います。
逆に、息を吐き出すときは、その部分がぬるく感じるはずです。
これが、マインドフルネス瞑想の王道「呼吸瞑想」です。
瞑想ときくと、なんだか神秘的な感じがしますが、やっていることは、これだけなのです。
これを1分つづければ、1分間のマインドフルネス瞑想。
10分つづければ、10分間のマインドフルネス瞑想。
簡単ですよね!
ほかにも、有名なところで「食事瞑想」。
キャビアやフォアグラをはじめて食べるときのように、食べ物をよ~く観察する。
食べ物の形・味・かたさや粘り気・舌触り・のどごし・温度・香りなど。
食事を5分観察すれば、それだけで5分間のマインドフルネス瞑想になります。
それから、「歩行瞑想」。
歩きながら、足の裏の感覚や、かかとに受ける衝撃。顔や手で感じる風などをよ~く観察する。
これなら、通勤途中や散歩中など、いつでもできますよね。
あとは、「皿洗い瞑想」。
水や泡に触れる感覚や温度。皿のぬめりや、洗ったあとのキュッキュッとする感覚。皿を重ねるときの音など。
それらを観察するだけで、マインドフルネス瞑想です。
あともう一つ、「トイレ瞑想」。
トイレまでは歩行瞑想をしながら歩いて、ドアを開ける重さ、トイレに入ったときのニオイ、便座に座ったときの感覚。
それから、生ぬるいもので出てくる感覚。
トイレを流す音。鍵を開ける感触。手を洗う冷たさなど。
このように、生活のほとんどをマインドフルネス瞑想にすることもできるのです。
いろいろ見てきましたが、マインドフルネス瞑想って簡単ですよね。
観察するだけですから。
いつでもどこでも出来るんです。
掃除をしているときでも、お風呂に入っているときでも、服を着替えるときでもできます。
マインドレスネス瞑想・たった1つのルール
ただ、マインドフルネス瞑想には、たった1つだけ大切なルールがあります。
それは…
自動思考がでてきたら「観察」に意識をもどす
たとえば、呼吸瞑想をはじめると、最初は20秒もしないうちに自動思考が湧いてくると思います。
「退屈だな」「あっ!救急車だ」と。
よそ事を考えている自分に気づいたら、再び呼吸を観察する。
そしてまた、自動思考が出てきたら観察に意識を戻す。
瞑想中は、この繰り返しが大切なのです。
心の筋肉を鍛える
なぜ大切なのかというと…
腕立て伏せとおなじで、何度も何度もくり返しているうちに「心の筋肉」がついてきます。
心に筋肉がつけば、長時間「マインドフルネスの状態」をキープできるようになるんです。
でもここで、こんな疑問を感じた方もみえると思います↓
「なんで瞑想している人は、座禅を組んでいるの?」
「本には、腹式呼吸と書いてあったけど?」
「もっとたくさんルールはあるんじゃないの?」
姿勢や呼吸法などのルールは、自動車のオプション装備と同じで、べつに無くてもOKです。
ちなみに、座禅を組む理由は、「長時間ジッと座っているのに一番楽な姿勢」だから。
なので、1時間・2時間と瞑想するのであれば、座禅がおすすめですが…
そうでなければ、ソファーに座りながらでも、電車の吊り革につかまりながらでもOKです。
あと、腹式呼吸がいいのは、よりリラックスできるからです。
このような細かなルールは、無くてもいいんです。
というか、むしろ無いほうがいい。
ルールが多ければ多いほど、瞑想の妨げになります。
「この姿勢でいいのかな?」と雑念が湧いてきたり、呼吸が息苦しくなったりもします。
ただ、「自分は形式的にやりたい」という方も見えると思います。
そんなときは、まず「マインドフルネス瞑想」に慣れてから、それから「姿勢」や「呼吸法」を覚えたほうが、挫折しにくくなると思いますよ。
マインドフルネス瞑想のやり方・まとめ
ここで、マインドフルネス瞑想のやり方をまとめておきます。
呼吸瞑想であれば…
①目をつむって、ゆっくり呼吸をする
②鼻の奥の温度変化や気流をよ~く観察する
③自動思考が出てきたら、再び呼吸に意識をもどす
呼吸瞑想だけでなく、食事瞑想も皿洗い瞑想も、要領はみんな同じ。
観察⇒自動思考が出てきたら再び観察する
ぜひ覚えておきたい!おすすめの瞑想法
あと、おすすめの瞑想が1つあります。
それは、「感情の瞑想」。
別名「ストレスサーモメータ」「セルフモニタリング」。
仏教では「心を見つめる修行」とも言います。
やり方は、簡単。
自分の感情を観察する。
たとえば、交通渋滞に巻き込まれているときに…
「今のイライラ度は60%くらい。焦りは20%くらいかな」
「それから、めんどくささが30%」
「でも、そんなことを考えていたら、イライラ度が20%まで下がってきたぞ」
というように、自分の感情を観察する。
このように、自分を客観視することを「メタ認知」といいます。
このメタ認知能力が高まると、いいことがたくさんあるんです。
・感情コントロールがうまくなる
・いつも冷静でいられる
・正しい判断ができる
・共感力が高まり、人に優しくなれる
・コミュニケーション能力がアップする
これらを一言でいってしまえば…
「心に余裕がでてくる」ということ。
わかりやすいのは、イチロー。
イチローは、こんなことを言っています↓
自分のナナメ上にはもう一人の自分がいて、その目で自分がしっかりと地に足がついているかどうか、ちゃんと見ていなければならない
メタ認知ができているから、メジャーリーグの大舞台でも堂々としていられるのでしょうね。
あとは、タモリさん。
タモリさんは、ナインティナインの岡村さんに対して、「心に余裕をもつコツ」をこんなふうに語っています↓
余裕というのは、オーバーに言うと、幽体離脱したみたいに自分をちょっとズレた視点から見られるということだね。それはどんどんできてくると思うよ
タモリさんのあの余裕も、メタ認知から生まれているのですね。
「感情の瞑想」は、やり方は簡単なのに、得るものは大きいですからね。
ホント、おすすめですよ。
瞑想は、これが難しい
ここまで、「マインドフルネス瞑想は簡単簡単」と何度もお伝えしてきましたが、実は難しいことが1つだけあります。
それは、毎日続けること。
これが難しいんです。
毎日続けないと、マインドフルネス瞑想の本来の効果を得ることはできませんからね。
では、どうしたら毎日続けられるのか?
いい方法があるんです。
それは…
「マインドフルネス瞑想の効果」を知る
「マインドフルネス瞑想って、こんなにもすごい効果があるんだ!」とわかれば、モチベーションがグンとアップしますからね。
というわけで最後に、マインドフルネス瞑想のすごい効果をお伝えして終わりにします。
マインドフルネス瞑想のすごい効果!
まず、短期的な効果としては…
- リラックス効果
- ストレス軽減効果
- 集中力アップ
- 幸福感アップ
- 痛みの解消
- 脳が疲れにくくなる
長期的な効果としては…
まずは、①寿命が伸びる。
これが凄くて…
人間の体の中には、「テロメア」という命のロウソクみたいなものがあります。
テロメアがある程度まで短くなると、細胞分裂ができなくなり、死んでしまうわけですが…
マインドフルネス瞑想で、テロメアの縮むスピードが遅くなることがわかっているのです。
その証拠に、長生き職業ランキング・堂々の第1位は、お医者様ではなく「僧侶」。
お坊さんの生活は、座禅・食事・作務・読経・写経など、マインドフルネスが中心ですからね。
長生きするのも当然、というわけです。
つぎに、②脳の形が変わる。
不安や恐怖を感じる「扁桃体」が小さくなります。
また、扁桃体の暴走にブレーキをかける「前頭葉」と「海馬」が大きくなります。
つまり…
- ポジティブになる
- ストレスに強くなる
- 感情コントロールがうまくなる
- 忍耐強くなる
ということ。
ですので、うつ・不眠症・不安障害のかたには特におすすめ。
それから、共感の脳である「島皮質」が大きくなり、思いやりやコミュニケーション能力もアップします。
その他には、③ダイエット効果。
自然と健康的な食生活へと変わっていきます。
④免疫力アップ。
風邪からガンまで、あらゆる病気に強くなれるわけです。
⑤頭の回転がはやくなるという効果もあります。
すごいですよね!
瞑想一つで、これだけの効果。
アップル・グーグル・フェイスブックなど、効率を重視するアメリカの企業が「マインドフルネス」という得体の知れないものを取り入れた理由も、これだけの効果が科学的に立証されてきたからなんですね。
ホント、やらないのは、もったいないと思いますよ。
まとめ
「今、この瞬間」をよ~く観察する
これが、マインドフルネス瞑想。
普段の生活のなかで、いつでもどこでも出来ます。
しかも、その効果は、数え切れないほどたくさんあります。
ちなみに、「運動」でも、瞑想とほぼ同じ効果を得ることができます。
ですので、瞑想習慣を身につけて、次に運動習慣を身につければ、効果は2倍!
その気になれば、「自分でも想像できなかった自分」「過去最高の自分」へと生まれ変わることも出来ると思いますよ。
☆☆☆
以上、世界一わかりやすい!マインドフルネス瞑想のやり方でした。
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