「もっと心に余裕が欲しい」
「器の大きい人になりたい」
ときどき、そんなことを思ってしまう僕。
「お手本になる人はいないかな」といろいろ調べてみたところ、名前が挙がったのは笑福亭鶴瓶さん。
驚くほど多くの人が、鶴瓶さんの人間的魅力を絶賛しています。
というわけで今回は「器の大きい人になる方法」を笑福亭鶴瓶さんに学びます。
器の大きい人になる方法
笑福亭鶴瓶さんの裏話を、本や雑誌・テレビなどでときどき耳にしますが…
驚くほど美談が多い!
器が大きい人というか、懐が深いというか…
鶴瓶さんはとにかく人間力がデカい。
タモリさんも、鶴瓶さんの人柄を絶賛しています。
彼は人間が大きいよね。そして人を見る眼差しが優しい。
だから人にスッと入っていける。あれが僕には出来ない(中略)
だから本当に全体的な人間力で彼には勝てないと思いますよ
出典:『Switch』Vol.27
鶴瓶さんに話しかける人は、みんな笑っています。
一般の素人さんでも、気軽に話しかけることができます。
鶴瓶さんのあの柔らかなオーラは「生まれつき」なのでしょうか?
はたまた、前世が「えびす様」か「大黒様」だったのでしょうか?
実はそうではないそうです。
意外かもしれませんが…
「努力のすえに身に付けた人間力」なのだそうです。
いったいどうやって、人間力をアップしていったのでしょうか?
人が集まるオーラを出す方法
鶴瓶さんはいつも上機嫌で、若手芸人からも「話しやすい」という評判があります。
その人柄は生まれ持ってのものではなく「若いときからの努力の賜物」と鶴瓶さんは語ります↓
俺に話しかけるとき、ちょっとみんな笑てはるやろ。
山田洋次さんが「いいよなあ、鶴瓶さんは。寄って来たら、みんな笑ってる」って言ってた。
俺、それ、望んでたんやもん。若いときから。
自然にしているというよりも、目指さないとできない。
出典:『Switch』Vol.27
「自然にしているというよりも、目指さないとできない」
何の努力もなく、
「ぼく、人から好かれちゃうんですよ」なんてことは期待できないのですね。
では一体、鶴瓶さんはどのような努力をしてきたのでしょうか?
「ご縁」をとことん大切にする
鶴瓶さんは、テレビに映っているときよりも「普段の生活態度」をとても大切にしているそうです↓
いちばん大事なのは、毎日の自分の姿勢ですね。
駅で人に話しかけられたときに、立ち止まってご挨拶して、ちゃんとしゃべって、そういうことをしていないと。
当たり前のことなんですけど、だれかと出会うときは、それが自然と出てくるんです。
出典:『ステラ』2005年12月9日号
相手が誰であろうと、話しかけられたら、ちゃんと返す。
「人とのご縁」を大切にすることで、それがオーラとなって表れるのでしょう。
犬は「犬嫌いの人」のオーラを敏感に感じとります。
子どもも「怖いおじさん」を一瞬で見抜きます。
相手の警戒心を解くには…
「その場だけ優しい人」を演じてもダメで、「普段から優しい人」でいることが大切なのですね。
鶴瓶さんは、ある雑誌でこんな話もしています↓
素人さん相手に、普通に話すって、できそうでできないんですけど、僕はいまでも最初にサインした人とつき合うてますから(笑)。当時は13歳の女の子でしたけどね。
出典:『BIG tomorrow』2011年4月号
最初にサインした人と40年以上のお付き合いとは、ビックリですね。
他にも、
ロケ中にトイレを借りた美容院の5歳ぐらいの女の子とも、30年以上のお付き合いがあるそうです。
立川志の輔さんも、鶴瓶さんのエピソードを次のように話しています↓
撮影をしていたら、そこに小学生ぐらいの女の子二人が見学に来ていた、と。
師匠がその二人に、「今日は彼らの収録はないけど、普段はTOKIOとかV6とかいっぱいいるんやで。
おじちゃんは結構ここに来てるから、観に来たいときは連絡しいや」と言って、自分の携帯番号を渡す。
出典:『Switch』Vol.27
このように、とことんご縁を大切にするのが鶴瓶さん。
こんな話もあります↓
ハンちゃんいうんは、僕のファンというか、昔やってたラジオのリスナーだったんですよ。
でも、そんなファンが「いい歯医者を知りませんか?」なんて言ってくる芸人って、ほかにいますか(笑)。
出典:『BIG tomorrow』2000年7月号
その後 鶴瓶さんは知り合いを頼りながら、ハンちゃんに歯医者さんを紹介してあげたそうです。
このように、
「どんな人とのご縁も大切にする」から柔らかなオーラが出てくるのでしょう。
また鶴瓶さんは、それによって「信用」も得られると語ります↓
運送会社の人だって、いかに運んでいる荷物が価値の低いものだと分かっていても、それを、ぞんざいに放り投げたりするだろうか。
荷物の中味がなんであれ、どの荷物も同じように、ていねいに扱えばこそ、運送会社の信用もあるのではないか。
出典:『哀しき紙芝居』
たしかにその通り。
美しい生き方ですね。
人の心を開く3つの方法
人とのご縁を結ぶのには「相手の心を開く」ことも大切です。
心を開き合っておしゃべりすると、とても心地いいですからね。
さまざまな情報から推測すると、
鶴瓶さんは「人の心を開く3つの術」を身に付けているようです。
- 自分から挨拶する
- 自分の恥ずかしいことを話す
- 相手を笑わせる
1つずつ見ていきましょう。
①自分から挨拶する
鶴瓶さんは、小さい頃から挨拶を大切にしていたそうです↓
小学生になると、近所のおばちゃんを見つけては、こちらからまるで大人のように「ええ天気ですね」などと、声をかけたりもしていた。
出典:『哀しき紙芝居』
挨拶には、相手の心を開かせるチカラがあります。
ある心理学実験では、
「募金をお願いします!」と言うよりも、「こんにちは、募金をお願いします!」と言ったほうが2.5倍も募金が増えたそうです。
つまり「こんにちは」のひと言で、2.5倍も相手の心を開けるわけです。
鶴瓶さんの愛想の良さは「いい挨拶」によって磨かれてきたのでしょう。
②自分の恥ずかしいことを話す
鶴瓶さんは、相手の心を開くのが上手い。
そのテクニックについて、こう語っています↓
コレはテクニックとしてね、まず、自分の恥部を言うんです。
ボクが一番恥ずかしいと思てることを相手の前で言ってあげる。
すると、向こうも「アンタがそこまで言うてくれたのなら、私も言うわ」とノッてきはる。
そうしたら、「そう、そう、ボクね、ほかにもこんなことあったわ」と、もっともっと恥ずかしいことをボクが言うわけ。
「それなら!」って、向こうはもっと自分をさらけ出してきはる。
出典:『週刊明星』1990年11月1日号
「師匠」と呼ばれる立場になると、若手にダメ出しをしたりして口やかましくなってしまうもの。
しかし、鶴瓶さんはその逆。
自分のダメな部分をドンドンさらけ出していく。
だから、若手芸人からも
「話しやすい」
「からみやすい」
と人気があるのでしょう。
心理学では、これを「自己開示」といいます。
③相手を笑わせる
ある心理学実験で…
男性が、ジョークを言わずに女性の電話番号を尋ねると、15.4%しか電話番号を教えてくれなかった。
ところが、
ジョークを言ってから電話番号を尋ねると、42.9%の女性が教えてくれたそうです。
人は笑うと、心も開く。
鶴瓶さんはどんな相手であろうと、いつも冗談を飛ばしているそうです↓
飛行機でスチュワーデスさんが「おしぼりでございます、おしぼりでございます」って配ってはって、僕の所で「おしぼりでござる」って言わはったんです。
だから「かたじけない」って僕が言うたら笑わはった。いや、ホンマに。
出典:『SPA!』2002年3月12日号
「鶴瓶は笑いのプロだから、そんなことができるんだ。僕にはムリだよ…」と思われた方もいるかもしれません。
ところがどっこい、
鶴瓶さんは、誰でもできるような「地味な努力」で笑いを作っている。
それが「ネタ帳」です。
今日こんなおもしろいことがあったっていうのを毎日ノートにかいてるんです。
2005年は1年間に584個おもしろいことがあったんですよ。
出典:『日経ビジネスアソシエ』2006年4月4日号
ネタ帳が僕の心強い味方になってくれている。
前の晩にネタ帳を繰りながら、明日はこれとこの話を、この順番でやってみようなどと、一種の構成を考えることもある。(中略)
ネタ帳が手元にないと、なんとなく不安になってしまう。
それほど僕にとって、このネタ帳は、貴重な存在になってしまった。
出典:『哀しき紙芝居』
「今日のおもしろいこと」をネタ帳に書く。
それがあるから人を笑わせることができるし、相手の心を開くこともできる、というわけです。
本当は、気の弱い照れ屋さん
日本人の80%以上が「気の弱い照れ屋さん」なのだそうです。
鶴瓶さんも例外ではありません。
特に、若い頃はひどかったようです↓
一見とても強引で、恐いものなしのように見られがちな僕だが、正直なところは、気も小さいし、照れ性でもある。
よく見ず知らずの人たちと、一回会ったっきりで、すぐにうちとけてしまう人がいるけれど、この頃の僕には、そんなことなどとても考えられなかった。
出典:『哀しき紙芝居』
鶴瓶さんでさえ、ものすごい照れ性だったんですね!
こんな話を聞くと…
「誰だって努力をすれば、気さくな人気者になれるんだ!」と希望が湧いてきます。
器の大きい人になる方法まとめ
いかがでしたでしょうか?
「器の大きい人」のような振舞いを重ねることで、本当に器の大きい人になっていくのですね。
最後に内容をまとめておきます。
「オレも!」という方は、ぜひご活用ください。
●「ご縁」をとことん大切にすれば
- 相手の警戒心を解ける
- 信用されるようになる
- 人が集まるオーラが出てくる
●相手に心を開いてもらうには
- 自分から挨拶する
- 自分の恥ずかしいことを話す
- 相手を笑わせる
以上、人間力アップ!「器の大きい人になる方法」を笑福亭鶴瓶に学ぶ でした。